beacon

来季C大阪加入の阪南大3年生FW金本毅騎、日本国籍取得の決意「これでもう言い訳はできない」

ポスト
Xに投稿
Facebookでシェア
Facebookでシェア
URLをコピー
URLをコピー
URLをコピーしました

阪南大FW金本毅騎(3年=C大阪U-18)

[12.15 インカレ決勝ラウンド第2節 阪南大 1-1 常葉大 ギオンス]

 関西屈指のストライカーはインカレの舞台で2試合連続ゴールを挙げた。阪南大FW金本毅騎(3年=C大阪U-18/26年C大阪内定)は初戦のPKによるゴールに続き、前半33分に今大会2点目。「リーグ戦でなかなか結果はうまく出なかったけど、インカレは最後の大会だけあって、自分の得点でしっかり勝たせなきゃいけないと思っている」と力を込めた。

 前半33分、ゴールを挙げた好連係を即興で作り上げた。常葉大のマークが金本に集中。「CBが僕に食いついてきたので、わざと真ん中を空けていた」(金本)。後方からのロングフィードを、中盤に下りてきたFW中田有祐(3年=仙台ユース/27年仙台内定)が頭でフリック。同時に金本が最前線に抜け、敵陣PA内に入り込んだ。

 得点シーンは金本の持ち味が発揮された。飛び出してきたGK宮澤樹(4年=長野U-18/奈良内定)を冷静に見据えて右足シュート。「1対1は得意。最後までGKを見て、得意な位置にボールを置いて、あとは冷静に流し込むだけ」。チームに勢いをもたらす先制点となった。

 だが、阪南大はその後もチャンスを作れど追加点とはならず。後半31分には同点ゴールを食らってしまい、1-1で引き分けた。

「ほかにも1回、2回チャンスはあった。そこを決められるか決められないかがプロの世界でもつながってくる。あそこを決めればよかったということが今後ないように、次の試合は決めたい」。グループリーグ最終節では引き分け以上で自力突破が決定。相手は関東王者の筑波大だが、昨夏の大臣杯で最多得点を挙げて優勝した金本にも自信はある。「やっぱり関東の名門。チャレンジャーとしてしっかり勝たせてもらおうと思う」と意気込んだ。

 今年1月に日本国籍の取得を申請していたが、9月に承認された。両親の母国である韓国の代表ではなく、金本が目指すのは日本代表。日本国籍の取得は「本当にサッカーのため。日本代表でプレーしたいと思ったから変えた」と理由を明かした。

「やっぱり子どもの頃からテレビでよく観ていた。自分もいつかこのテレビに映って、子どもたちから憧れる存在になりたいと思っていた」。一番印象に残っている試合は「本田圭佑選手がPKをど真ん中に決めて、W杯を決めた試合」。2014年ブラジルW杯出場決定が懸かったアジア最終予選・オーストラリア戦の名シーンは目に焼き付いているという。

 自身が来季から加入するセレッソ大阪の香川真司や本田圭佑など憧れの選手の名前を挙げつつ、岡崎慎司氏の影響も語る。「ゴール前のプレーは似ていると言ったらおかしいかもしれないけど、少し参考にしている。ちょっとした動き出しやゴール前への入り方はすごく上手い。ああいうのは真似するべき」と力説した。

 C大阪U-18で同期だったFW北野颯太(ザルツブルク)は、11月シリーズで一足先にA代表デビューを飾った。「颯太が代表に入ったので、めっちゃ悔しいと思ったし、やっぱりすごいなと」。一歩先を行く友の背中を追いかけ、「自分もいつかあの舞台に行って一緒にプレーしたい」と思いを馳せる。北野には代表入りしたときに「おめでとう」と連絡。「おまえもがんばれよ」と返事が来たという。

 日本サッカーのすべての選手とともに、日本代表を目指す。「これでもう言い訳はできないので。しっかりA代表を目指してがんばっていきたい」と決意を口にした。

(取材・文 石川祐介)

●第74回全日本大学選手権(インカレ)特集
▶話題沸騰!『ヤーレンズの一生ボケても怒られないサッカーの話』好評配信中
石川祐介
Text by 石川祐介

「ゲキサカ」ショート動画

TOP