日本代表MF中村敬斗(スタッド・ランス)が23日の練習後、報道陣の取材に応じ、現在の自身の立場について「途中出場とスタメンはあるけどやることは変わらない」と力強く語った。

　日本代表は20日のバーレーン戦でW杯出場権を獲得し、ここから1年3か月後のW杯本大会への準備期間がスタート。今予選を通じて先発はアウェー中国戦(◯3-1)の1試合にとどまり、主に後半途中からの起用が続いていた中村のようなサブ組にも、アピールのチャンスが来ることが予想される。

　そうしたなかで中村は「スタメンとして試合に出るにはもっともっと足りないものがあるし、成長しないといけないと感じた。中国戦はスタメンで使ってもらったけど、結果を残せなかった」と現在地を認識。左ウイングバックではMF三笘薫、左シャドーにはMF南野拓実やMF鎌田大地とのポジション争いを見据えて「自チームでしっかり成長して、毎回ここに呼ばれるように頑張りたい」と長い目で存在感を高めていくことを誓った。

　なおこの日は日本代表が練習している隣のピッチで、U-17W杯予選にあたるAFC U-17アジア杯を控えるU-17日本代表がトレーニングを行っており、クラブハウスに戻る若き選手たちがA代表の雰囲気を間近で体感する機会があった。中村は2017年のU-17W杯での活躍を経て世界に羽ばたいた経験を持ち、彼らのロールモデルとなる一人。U-17日本代表の廣山望監督は当時コーチを務めていた縁もあり、「懐かしいですね」と目を細めつつ、これから世界に挑む後輩たちに次のようにエールを送った。

「大会自体よりも活動を通してU-15、U-16、U-17とやってきて、世界の舞台で戦う他の選手を見て、早く世界の舞台で戦いたいと強く思った。そのアピールの場がU-17W杯ということで、チームとしてのことがもちろん一番だけど、個人のアピールの場でもあるので頑張ってほしい」

　また17年のU-17W杯で守護神を務めたGK谷晃生(町田)は、彼らに直接メッセージを送る機会もあった様子。「ぜひアンダー世代の、アジアの戦い、世界大会を通じて世界と戦えるのは貴重な機会。1試合1試合大事にして、どんどんミスをして、ミスを恐れずにやってもらいたい」と伝えつつ、現在A代表で共に戦う“00ジャパン”の同世代を見やりながら「横のつながりを大事にして頑張ってほしい」と連帯感を見せた。

(取材・文　竹内達也)

---

●北中米W杯アジア最終予選特集
●AFC U17アジアカップ2025特集