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遠藤航「もし国内に居続けていたら今の自分はない」初招集7選手ら若手に求めた“自分が生き残る道”

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MF遠藤航(リバプール)

 日本代表のMF遠藤航(リバプール)が4日、北中米W杯アジア最終予選オーストラリア戦(5日・パース)の前日会見を行い、新たに代表入りのチャンスを掴み、ここからの定着を狙う若手選手たちに「自分が生き残る道を自ら進んで作っていってほしい」とメッセージを送った。

 日本代表は前回3月シリーズでW杯出場を決めており、今回は最終予選で主力を担った選手を多く招集せず、初招集7人を含む14人を新たに抜擢。初招集の7選手は2001年以降に生まれたパリ五輪世代が占め、2006年生まれでロサンゼルス五輪世代の18歳MF佐藤龍之介(岡山)も食い込んだ。

 7人もの初招集選手が名を連ねたのはカタールW杯後の第2次森保ジャパンでは初めて。オーストラリア戦を前にキャプテンの遠藤は「新しくチャンスをもらった選手はとにかく自分の良さを最大限発揮するのが今回の最大のテーマ」と新戦力への期待を述べつつ、キャプテンとして「僕のように経験ある選手がどううまくチームとして機能させるか、代表チームとしてどう勝利に持って行くかを考えながらやっていきたい」と意気込んだ。

 また遠藤は記者会見で2015年夏の初招集からここまで丸10年間にわたって生き残ってきた秘訣を問われ、「振り返って一番思うのは着実にステップアップをしてきたところ」と答えた。「(18年の)ロシアW杯が終わってから海外に行って、そこからベルギー、ドイツ、今はイギリス、所属クラブで高いパフォーマンスを発揮しながらここまで来られた。それが選手としていまここにいられている最大の理由なのかなと思うし、もし国内に居続けていたらいまの自分はないと思う」と述べつつ、代表定着を狙う選手たちへのメッセージを送った。

「ただ、いまの国内組の選手たちは、海外の選手たちが代表に入っているというところで、もしかしたら国内で試合に出ていてもなかなか代表に入れる機会がないと思っている選手たちもいるかもしれない。でも僕が海外に行ったのはだいぶ遅かったが、いまここにキャプテンとしていられているのは自分の道をしっかり作ってここまで来られたのがあると思う」

「いまは状況は少し違うし、若いうちから海外に行きたい思いを持った選手がいっぱいいるし、もちろん失敗もすれば、成功している選手たちもいるというなかで、これから海外に行きたい、代表に入り続けたいという思いを持った若い選手に言いたいのは、選手それぞれの道があって代表の立場があるということ」

「もちろん早く海外に行って、そのまま活躍して代表に入れる選手もいれば、国内で長い期間活躍をして、活躍をして、海外に行って代表にようやく入れるという選手もいる。若い選手たちには自分の選手として置かれている状況、周りの選手たちの環境がどうなのか、どこでプレーしているのかというのを相対的に考えながら、自分が生き残る道を自ら進んで作っていってほしい」

 この日の会見では森保監督も初招集選手が生き残るすべについて問われ、「これまでの選手選考で見ていただければわかると思うが、ヨーロッパの5大リーグでプレーしていたり、チャンピオンズリーグなどヨーロッパの戦い等々、よりレベルの高いチームでプレーをすることが基本的には代表に選ばれる可能性を高くすると思う」と明言。「明らかに数字の部分で得点を挙げることであったり、個々のパフォーマンスでデータ的に代表に選ぶべきだと思ったら、国内の選手も選んでいきたい」と述べつつも、「選手たちにはチャンピオンズリーグで優勝できるようなチームを目標に成長してほしいというのは話している」と現在の基準を明らかにし、それぞれの道でのステップアップを求めた。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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