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地元の中体連出身、東海L→J3経由のA代表デビューへ…福岡DF安藤智哉「“積み重ねていけば狙えるぞ”と証明できる大会に」

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DF安藤智哉(福岡)

 地道にコツコツとサッカーキャリアを積み上げてきた190cmのCBが、ついに日本代表の舞台にたどり着いた。今季からのJ1リーグ初挑戦ながら21試合4ゴールの大活躍で大役を掴んだDF安藤智哉(福岡)は、26歳でのA代表デビューに向けて「結果を残すことだけを考えて、思い切ってチャレンジしたい」と意気込みを語った。

 愛知県豊田市出身の安藤は地元の中体連・梅坪台中から岡崎城西高、愛知学院大を経て、21年に当時J3だったFC今治でプロキャリアを始めた苦労人。2年間をJ3リーグで過ごし、23〜24年にJ2の大分トリニータでプレーした後、今季から福岡で初のJ1挑戦を果たした。

 2018年1月には翌年のU-20W杯を目指すチームの一員として、U-19日本代表の東京合宿とスペイン遠征に参加した経験を持つが、“日の丸”経験はその一度だけ。「あまり何もできなかったのが心残りだった」(安藤)。地道に努力した7年半の時を経て、当時チームメートだった高卒J1入りのGK大迫敬介(広島)、FW宮代大聖(神戸)、FW原大智(京都)とA代表で再会を果たした。

 国内組が占める今大会の日本代表だが、もともと顔見知りだったのは中京大出身でJ3の藤枝MYFCからキャリアをスタートしたMF久保藤次郎(柏)のみ。「大学リーグからやっていたし、お互いにJ3からやってきたので面識があった。東海リーグ(出身の代表選手)はあまり聞かないので、代表して戦うという意味でもこの舞台を楽しんでいきたい」と笑みを見せた。

 今大会のメンバー発表記者会見では、森保一監督が安藤について「誰にも負けないと思えるような武器がある選手だと思っている」と対人守備と高さへの高評価を口にしつつ、次のような表現で、同じく苦労人キャリアを築く選手たちへの好影響を期待する一幕があった。

「地道に努力を重ねて、プロとしても着実にステップアップしてきて、J1というトップレベル、日本代表という日本のサッカーの中でのトップのチームに戦力として期待できるだけの力を培ってきた部分で、多くの選手に『地道に努力をしていくことでさらなるステップアップを夢見ることができる』ということを示してくれると期待している」(森保監督)

 安藤自身もそうした後進への想いは人一倍強い。「J3から積み重ねてきて、ここで結果を出して、いまJ3で戦っている選手たちに『積み重ねていけば狙えるぞ』というのを証明できる大会にしたい」(安藤)。当時のチームメートからも「めちゃくちゃ連絡をもらった」といい、「自分のことのように喜んでくれたり、頑張ってこいと背中を押してもらった。応援してくれる人のためにも自分の力を表現したい」と力を込めた。

 今大会ではそうした下積み時代を過ごした選手たちへの感謝も表現していく構えだ。「自分一人じゃここまで来られなかったので、今までに携わってくれた人たちへの恩返しも兼ねて、充実した大会にしたい」。所属先の福岡は今節試合がなかったため、コンディション面でも優位。「万全の状態で臨めているし、韓国の湿度にフィットしてやっていきたい」とA代表デビューを見据えた。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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