J1初出場から激動の2か月…名古屋19歳GKピサノアレックス幸冬堀尾がA代表デビューに決意表明「代表としての責任感を持って」
シーズン開幕前はJ1リーグ戦のベンチ入りを狙う立場だった19歳の守護神が、たった約2か月で大きく人生を変えた。GKピサノアレックス幸冬堀尾は日本代表初招集。8日に初戦・香港戦を迎えるEAFF E-1選手権において、GK史上最年少となるA代表デビューに大きく近づいている。
名古屋U-18出身のピサノはトップ昇格2年目のGK。昨季はルヴァン杯・大宮戦(◯2-0)のみの出場に終わっており、今季も元日本代表GKシュミット・ダニエルの電撃加入で厳しいシーズンを送る可能性もあったが、シュミットが開幕前に負傷したためGK武田洋平の控えでベンチ入りの機会を獲得。シュミット復帰後も第2GKにとどまり続け、4月のルヴァン杯・富山戦(●1-1、PK5-6)で出場機会を掴んだ。
さらに転機となったのは5月3日のJ1第14節・清水戦だった。シュミットが前日に負傷したため、国立競技場開催のビッグマッチで待望のJ1デビューを果たすと、堂々のクリーンシートで3-0の勝利に貢献。そこから長谷川健太監督の信頼を勝ち取って正GKに定着し、ここまで10試合わずか8失点で4勝5分1敗の好成績に導き、A代表入りのサプライズを演じた。
たった2か月間で起きた激動のキャリアアップには、ピサノ自身も「目標にしていた場所ではあるのでずっと狙いながらも、自分でもこのタイミングでというのは少し驚いたし、びっくりはした」と振り返る。それでもピッチに立つ可能性があるからには「しっかりとチームの力になれるように頑張りたい」と力を込めた。
前回22年夏のE-1選手権では3試合それぞれでGKを入れ替えており、すぐにピサノに出番が訪れる可能性は十分にある。
なお、前回初戦の香港戦でA代表デビューを飾ったのが、現在のA代表正GKを務めるGK鈴木彩艶(パルマ)。鈴木は当時19歳332日だったが、もしピサノが今大会でデビューすれば、19年7月のコパ・アメリカで初出場を飾ったGK大迫敬介(広島)のGK最年少出場記録19歳325日も塗り替える19歳179〜186日でのデビューとなる。
そんなピサノだが、カナダ人の父と日本人の母から授かった登録名は日本代表史上最長の長さで、Jリーグ登録197cm(JFA登録は196cm)の身長も同僚のシュミットと並んで史上最長身タイ。出番が訪れれば、まさに記録づくめのA代表デビューに期待がかかる。
合宿初日の練習では「普段とはスピード感、強度が全然違うので、そこに早く慣れて自分の良さをもっともっと出していけるように頑張っていきたい」と謙虚に現在地を見据えていたピサノ。だが、気持ちの上では準備万端だ。名古屋では元日本代表・楢崎正剛GKコーチからの薫陶も受ける19歳は「(代表は)小さい頃からテレビで見ていた場所なので、今度は逆に見てくれている方に活力を与えたい。代表としての責任感を持って、結果を残せるように頑張りたい」と決意を口にした。
(取材・文 竹内達也)
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名古屋U-18出身のピサノはトップ昇格2年目のGK。昨季はルヴァン杯・大宮戦(◯2-0)のみの出場に終わっており、今季も元日本代表GKシュミット・ダニエルの電撃加入で厳しいシーズンを送る可能性もあったが、シュミットが開幕前に負傷したためGK武田洋平の控えでベンチ入りの機会を獲得。シュミット復帰後も第2GKにとどまり続け、4月のルヴァン杯・富山戦(●1-1、PK5-6)で出場機会を掴んだ。
さらに転機となったのは5月3日のJ1第14節・清水戦だった。シュミットが前日に負傷したため、国立競技場開催のビッグマッチで待望のJ1デビューを果たすと、堂々のクリーンシートで3-0の勝利に貢献。そこから長谷川健太監督の信頼を勝ち取って正GKに定着し、ここまで10試合わずか8失点で4勝5分1敗の好成績に導き、A代表入りのサプライズを演じた。
たった2か月間で起きた激動のキャリアアップには、ピサノ自身も「目標にしていた場所ではあるのでずっと狙いながらも、自分でもこのタイミングでというのは少し驚いたし、びっくりはした」と振り返る。それでもピッチに立つ可能性があるからには「しっかりとチームの力になれるように頑張りたい」と力を込めた。
前回22年夏のE-1選手権では3試合それぞれでGKを入れ替えており、すぐにピサノに出番が訪れる可能性は十分にある。
なお、前回初戦の香港戦でA代表デビューを飾ったのが、現在のA代表正GKを務めるGK鈴木彩艶(パルマ)。鈴木は当時19歳332日だったが、もしピサノが今大会でデビューすれば、19年7月のコパ・アメリカで初出場を飾ったGK大迫敬介(広島)のGK最年少出場記録19歳325日も塗り替える19歳179〜186日でのデビューとなる。
そんなピサノだが、カナダ人の父と日本人の母から授かった登録名は日本代表史上最長の長さで、Jリーグ登録197cm(JFA登録は196cm)の身長も同僚のシュミットと並んで史上最長身タイ。出番が訪れれば、まさに記録づくめのA代表デビューに期待がかかる。
合宿初日の練習では「普段とはスピード感、強度が全然違うので、そこに早く慣れて自分の良さをもっともっと出していけるように頑張っていきたい」と謙虚に現在地を見据えていたピサノ。だが、気持ちの上では準備万端だ。名古屋では元日本代表・楢崎正剛GKコーチからの薫陶も受ける19歳は「(代表は)小さい頃からテレビで見ていた場所なので、今度は逆に見てくれている方に活力を与えたい。代表としての責任感を持って、結果を残せるように頑張りたい」と決意を口にした。
(取材・文 竹内達也)
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