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女子E-1選手権は国内外移籍相次ぐシーズンオフ開催…なでしこJ主将は浦和残留のDF高橋はな「それも一つの挑戦」

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韓国で始動したなでしこジャパン

 なでしこジャパン(日本女子代表)が7日、EAFF E-1選手権初戦・台湾戦(9日・水原)に向け、韓国の首都ソウル近郊の安山市内で始動した。練習は男子の日本代表に続いて同会場で行われ、合間には男女代表チームが揃って記念撮影を実施。前回大会に続いての男女ダブル優勝に向けて激励を交わした。

 キャプテンはニルス・ニールセン監督の指名により、25歳ながら通算36試合の出場経験を持つDF高橋はな(浦和レディース)に決定。初日の練習後、取材に応じた高橋は「より一層責任感が出たし、このチームがこの大会で優勝するために何ができるかを改めて考えて、行動に移していきたい」と決意を語った。

 E-1選手権は男子の日本代表と同様、なでしこジャパンも国内組から編成されるのが通例。ただ、前回大会に参加したGK山下杏也加(マンチェスター・C)、DF清水梨紗(同)、DF清家貴子(ブライトン)、DF北川ひかる(ヘッケン)、MF三浦成美(ワシントン・スピリット)、MF林穂之香(エバートン)、MF長野風花(リバプール)、MF宮澤ひなた(マンチェスター・U)、FW千葉玲海菜(フランクフルト)、FW植木理子(ウエスト・ハム)がこの3年間で海外移籍を果たすなど、なでしこジャパンの国内外比率は新たな時代に突入している。

 今回の大会でもMF大澤春花がメンバー発表時点で千葉レディースからシュツットガルトへの移籍が決まっていたほか、メンバー発表後にGK平尾知佳が新潟Lからグラナダへの移籍が発表。また中心選手の国内外への大量流出で話題を呼んでいる浦和所属のDF遠藤優とDF石川璃音も海外移籍手続きのため退団が公表され、この日の練習中には石川のエバートン加入が発表されるなど、慌ただしい中で大会を迎えている。

 その中でキャプテンを務める高橋は来季の浦和残留を決めている立場。この大会で国内組としての意地を見せたいという意欲を人一倍強く持っているようだ。

「このチームは世界一を目指しているチーム。今回はWEリーガーしかいないけど、日本国内でしかやったことないからというのではこのチームにいてはいけないと思う。そういう空気を自分たちでも作らないといけないし、『この大会をただの大会にしないように』ということが選手として大事だと思っている」

「私は海外に行かずに今季も浦和でプレーするけど、より危機感は持っている。海外に行って日常を変えることが自分のレベルアップにつながるというのは世界と対戦してものすごく感じるし、自分がもし一日でもサボればたぶんすぐに置いていかれる。やることがありすぎて……。でもその日常が楽しいので。自分が決めた道で、その中でこれだけ世界で戦っていけるというのを自分自身はやっていきたいし、それも一つの挑戦だと思う。私はそこを見せていきたいし、それに続く選手が一緒に出てきてくれたらいいなと思います」

 さらにWEリーグは秋春制で行われているため、Jリーグがシーズン中の男子とは異なり、女子選手たちはチーム始動直後に大会を迎えるという難しいスケジュール。WEリーグ閉幕直後の5月下旬から6月上旬にかけて行われていたなでしこジャパンのブラジル遠征にも参加していた高橋は、この大会にも照準を合わせ、オフ一部返上でこの大会に臨んでいる。

 それでも高橋は「コンディションのばらつきはあると思うし、この(夏場の高温多湿な)気候もあっていろんな難しい場面もあるとは思うけど、それは言い訳にしかならない」ときっぱり。始動から急ピッチでの調整に向けて「練習も短い時間だけど、突き詰めるところを突き詰めていきたい」と意気込みながら優勝を誓った。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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