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「あの大会がひとつ、いい大会だった」U-20W杯出場果たした高校3年生DF森壮一朗(名古屋)、成長のきっかけ掴んだ敗戦

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DF森壮一朗

 試合終盤、高校3年生DFがU-20W杯のピッチに立った。U-20日本代表DF森壮一朗(名古屋)はU-20ワールドカップのグループリーグ初戦・エジプト戦で後半41分から途中出場。「入場のときは圧倒された。だけど2-0で最後締めてこいと言われて、自分の役割はしっかり果たせた」とその瞬間を振り返った。

 プレー時間は約10分間。森は後半41分にDF梅木怜に代わってピッチに入った。「そこまで緊張もなく、本当にワクワクしていた。このピッチでプレーできるというのは、本当に楽しみが一番だった」。役割は点差を守り切ること。「そこまで対人することはなかった」と振り返りつつも、しっかりと任務を全うした。

 フィールドプレーヤーのなかではチーム最年少。2年後のU-20W杯にも出場可能な2007年生まれの森は、高校2年生だった今年3月に名古屋グランパスとプロ契約を結んだ。しかし4月のルヴァンカップでトップチームデビューを飾ったが、その後は名古屋U-18での活動が続く。飛躍のきっかけは、6月の仏・モーリスレベロトーナメントメンバーとしてU-20日本代表に初招集されたことだった。

「モーリスのときに海外との差をすごく感じた。そのときの相手はマリ。マッチアップしたアフリカの選手は自分の身体能力だけじゃ速くて強くてついていけなかった。そういう選手にどれだけ試合中に臨機応変に対応できるかが大事になってくると思った」

 森はモーリスレベロトーナメント4試合のうち5・6位決定戦の1試合のみ出場。市原吏音ら常連メンバーがすでにクラブ事情で帰国していたなかで、先発入りした森は1点を決める活躍も見せる。しかしマリの力に屈し、2-3で敗戦を喫していた。

 自クラブに帰還後、改めて自らのストロングとウィークを明確したという。「課題には自主練で打ち込んで、どんどん強みを出すことができた」。時を同じくして、名古屋での出場機会も増加。6月末に試合終了間際にJ1デビューを果たすと、7月の天皇杯ではアシストを記録。その後は定位置を確保し、8月にはプロ初ゴール、そして9月にプロA契約締結にも至った。

「まだ一年間は終わっていないけど……あのモーリスの大会がここまででひとついい大会だった。それでここまで来れて、自信となるものもいくつも増えてきている。そこを今回このW杯の大舞台でどれだけ出せるか」

 クラブでは右WBを務める森だが、4バックのU-20日本代表では右SB、そしてCBも視野に入れられている。「人数が限られているなかで、自分のユーティリティーはひとつの武器」。とはいえ、一番勝負したいポジションは右SBだという。「右SBが一番出したいことが出せる。自分の攻撃力を買って選考していただいたと思っているので、そこは強みをどんどん出したい」と意欲を燃やす。

 船越優蔵監督体制のU-20日本代表には、モーリスレベロトーナメントに続いて今回が二度目の参加。DF市原吏音ら常連組からの声かけも受けている。「すごく自分のなかでもやりやすい。声をかけてくれる先輩方の期待に応えたいし、求められていることを超えていく必要もある」。回数こそ少ないが、連係面での心配もまったくないようだ。

 開催国チリとの第2節には「すごくワクワクする」。大勢のチリサポーターが駆け付ける一戦と予想されるなかで「日本のアウェーとはちょっと違った感じになると思う」と想像をめぐらせる。「出番が来る来ないではなく、まずは日本の勝利のために。チームのために動いて、出たときは攻撃力でどんどん前に出て、結果を残したい」。怖いもの知らずの18歳は、世界の舞台を心から楽しんでいる。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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