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飛躍の晩成型CB安藤智哉、自身初の故郷・豊田ス凱旋が日本代表戦に「名古屋サポーターとして試合を見に行っていた」

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DF安藤智哉(福岡)

 J3でのプロ入りから下剋上を続けてきた26歳の晩成型CBが、日本代表として故郷に凱旋する。

 10月に続いて日本代表に招集されたDF安藤智哉(福岡)は愛知県豊田市出身。14日に豊田スタジアムで行われるキリンチャレンジカップ・ガーナ戦に向けて「名古屋サポーターとして試合を見に行っていたので、それが代表戦で迎えられるのはすごく嬉しい。いろんな方が観に来るので、ピッチに立てるように良い準備をしていきたい」と意気込んだ。

 安藤にとって豊田スタジアムは幼少期から親しんできたスタジアム。実家は「最寄駅の豊田市駅から車で10〜15分くらい」にあるそうで、当時は名古屋グランパスのサポーターとして何度も通っていたという。もっとも今季からJ1の福岡に移籍し、名古屋とは敵同士となった安藤だが、名古屋とのアウェーゲームは今季の最終節。これまで豊田スタジアムのピッチに立ったことはなかった。

 そのためガーナ戦は、自身にとって初めての故郷凱旋試合となる。「また違った感情になると思う。そんなに気持ちが左右をされることはないとは思うけど」。豊田スタジアムでの代表戦もファンとしては経験済み。「(GKの)楢崎正剛さんが代表に選ばれていたのでグランパスのファンとして見ていた。それがすごく印象的」。次は地元の子どもたちから憧れる立場として、ピッチに立つことを目指す。

 1999年生まれの安藤は21年に愛知学院大から今治に加入し、J3リーグからプロ生活をスタートさせた遅咲きのキャリアを持つCB。だが、190cmの長身を活かした強力な対人守備と年々進化をしている攻撃センスを活かし、23年からJ2の大分、今季からJ1の福岡に移籍し、着実にステップアップを遂げてきた。

 すると今年7月、国内組で臨むEAFF E-1選手権で日本代表に初招集。続く9月のアメリカ遠征でもメンバー入りし、来年夏の北中米W杯へのポジション争いに国内組から割って入った。9月は無念の負傷でアメリカ遠征参加を見送られたものの、戦線復帰した10月、11月も引き続き招集が続いており、森保一監督の期待は間違いなく高い。

 初めて海外組も交えた活動に参加した10月シリーズは2試合出場なしに終わったが、指揮官の期待を踏まえると、この11月シリーズで出番が巡ってくる可能性が高そうだ。

「前回同様にチャレンジャー精神でやっていくのは変わりない。この代表活動で必ず成長できると思うので、トレーニングから海外組も含めた選手の中で自分の良さを出しながらアピールして、ピッチに立ちたい」(安藤)

 ベンチから見ていた10月のブラジル戦では「ほぼマンツーマンで戦っていたので、局面のバトルはすごく大事になってくる」という感覚を得たという安藤。その傾向は安藤のストロングポイントとも合致するというなか、「ディフェンスの選手なのでそこで違いを見せたり、空中戦で負けないように頑張っていきたい」と持ち味をぶつけていく構えだ。

 その一方、これまで貫いてきた謙虚な姿勢も変わらない。

「クロスの対応だったり、自分たちが攻めている時のリスク管理はこれまで同様に課題。Jリーグでもまだまだ課題はあるけど、この活動期間でさらにレベルアップできるようにやっていきたい」。日本代表での経験に驕ることなく、「一日一日が勝負だと思う。これまでもその積み重ねでやってきたので、そこはブレることなく地道にやっていきたい」とひた向きに出番を狙いに行く。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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