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U-22日本代表選出の碇明日麻(ハノーファー)は古巣・水戸凱旋に「運命感じた」、ドイツ仕込みの球際でアピールへ「ここしかないという思いもある」

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MF碇明日麻

 ドイツから半年ぶりに帰国し、日の丸を背負う。U-22日本代表に選出されたMF碇明日麻(ハノーファー)は、2022年のU-17日本代表以来の招集。「ラージ枠に入っているという話はもらっていたけど、選ばれるところはまでは行っていなかった。悔しい思いをしていたから、今回選ばれてうれしい気持ちもあり、やらないといけない、ここしかないという思いもある」と意気込みを語った。

 今回の活動で、U-22日本代表は24日から水戸市内で行われるIBARAKI Next Generation Cup2025に参加。大津高を卒業後、2024シーズンから水戸ホーリーホックでプレーしていた碇にとって、古巣凱旋となる。

「半年で(スタジアムに)帰ってくるとは思っていなかった。この冬もあっち(ドイツ)で過ごそうと思っていた。こうやって代表に呼ばれ、それも茨城。半年前まで過ごしていた場所に戻ってこれることに少し運命を感じた」

 碇が移籍する前から、水戸は好調を見せていた。その勢いを保ちながら、2025シーズンのJ2リーグで初優勝、そして初のJ1昇格を果たした。碇自身は夏に期限付き移籍でドイツに渡るときに「今年は行くだろう」と予感していたという。もちろん、ドイツでも水戸の結果は欠かさずチェック。「自分が1年目のときは残留争いをしていた。そこから1年でガラッと変わって昇格争い。何があるかわからないと感じた」と感慨深く語った。

 水戸とハノーファーは23年7月に育成を目的とした業務提携をスタートさせた。初年度にはDF松田隼風が先んじて期限付き移籍し、今夏に完全移籍へと移行。昨年12月にハノーファーへ練習参加していた碇も、今夏に期限付き移籍で続いた。

「チームとしてはうまく行っている状況だったけど、個人的にはなかなか試合に絡めずにプレー時間も長く確保できなかった。そのなかで海外のチャンスをもらえたので、そこは躊躇なく、自分の成長のために絶対に海外で成功するという気持ちで移籍を決断した」

 現在は、ハノーファーのU-23チーム(独4部相当)に所属。「ドイツは球際が要求される。その球際のところは日本にいるときより成長している」。そう語る碇は2ボランチの一角でプレー。ここまで先発7試合を含むリーグ戦19試合に出場してきた。

 ハノーファーには松田に加え、碇の移籍後に期限付き移籍でMF横田大祐も加入。日本人も多く、通訳もいるということで不自由なく暮らせているという。通訳は松田、横田の担当でもあり、碇の英語の先生でもある。碇自身は現地のドイツ語も勉強中。「今はまだ挨拶と数を数えるくらい」と進捗を明かした。

 U-22日本代表には、水戸でのチームメイトだった齋藤俊輔も招集された。「あいつは性格も変わっていない(笑)。でも試合の結果でゴールを決めたところを見ると、『やってんな、あいつも』と刺激を受けていた。自分もやらないとと悔しい思いはあった」(碇)。日の丸を背負い、再びチームメイトとなったことで「モチベーションになった」と意欲を燃やす。

 大岩剛監督は4-3-3の布陣を敷き、碇はアンカーでのプレーが予想される。「チームの舵を取ること、相手の攻撃の目を摘むところはドイツでやってきた。あとは球際で迫力を出してアピールしたい」。自身がプレーした古巣・ケーズデンキスタジアム水戸での躍動を誓った。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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