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U-22日本代表DF関富貫太(桐蔭横浜大/横浜FM内定)が振り返る残留争いの激動、再び背負う日の丸で「序列を上げられるように」

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DF関富貫太

 死闘の経験を胸に、再び日の丸を背負う。DF関富貫太(桐蔭横浜大2年/横浜FM内定)はU-22日本代表に選出。チームは24日からのIBARAKI Next Generation Cup2025を経て、来年1月からAFC U23アジアカップに出場する。直前までインカレで戦っていた関富は「自分は長いオフには入っていないので、コンディション的には問題ない。試合に向けてしっかり準備していきたい」と意欲を見せた。

 2028シーズンに横浜F・マリノス加入が内定していた関富だが、25シーズンからすでに戦いは始まった。残留争いに苦しむクラブに、特別指定選手ながら参戦。9月13日のJ1第29節・川崎フロンターレ戦でデビューを飾った。J1リーグ出場5試合を経て、2年前倒しでの加入を決断。桐蔭横浜大を退部し、来季から舞台をJリーグに移すことになった。

 気持ちは横浜FMのキャンプに向けていたなかで、9月のAFC U23アジアカップ予選以来の代表活動へ。自身が予選突破に貢献したこともあり、来年1月のU23アジア杯本大会にも「行きたい気持ちはある」としつつ、「マリノスのキャンプもかぶっていて、来年の開幕に向けて難しいところもある」とタイトなスケジュール事情を吐露。「まだどうなるかわからないけど、自分のなかでコンディションを落とさずにいい準備をしたい」と語った。

 伝統あるクラブの残留争いに加わるという、稀有な体験をした。「まだ(加入が)決まっていない段階で、自分が練習参加していた途中で監督が解任されたり、残留争いのなかで試合に出させてもらえたり、チームの雰囲気や、クラブのために死ぬ気で戦う選手たち、サポーターが一緒に戦っているんだということを身をもって感じることができた」。横浜FMの選手の姿勢にも、心を打たれていた。

「喜田(拓也)選手はピッチ外でもミーティングを開いたり、中心となって上を向いていこうと話してくれた。同じポジションの鈴木冬一選手は、怪我などがあって自分が試合に出させてもらったときでも、いろんなアドバイスをくれて。ピッチ外でもすごく気さくに話しかけてくれるので、本当に助かっています。いい競争ができたらと思う」

 残留が決まったなかで臨んだ最終節・鹿島アントラーズ戦では、目の前で優勝の瞬間を見届けた。「優勝するチームの雰囲気、強度、あの試合を一年間やっていかないといけないのかと。(鹿島の)サポーターがあんなに喜んでいる姿を見た。あれをマリノスで、サポーターと選手と一緒にあの景色を見たいと思えた」。多くの学びを得たうえで、再び代表活動に赴いた。

 横浜FMの練習に参加したこともあり、代表活動でも「早く適応できている」と手応えも語った。前回の活動時にはセットプレーのキッカーも任されていたこともあり、今回も試合に起用される可能性は高い。「この代表にはA代表に行っていたり、Jで活躍したり、そういう選手がゴロゴロいる。そのなかでもっとやっていかないとなと思っているので、もっとアピールして代表の中でも序列を上げられるようにやっていきたい」。3か月の成長の証を、日の丸の舞台で示していく。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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