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大岩監督体制で初のアンカー挑戦…「あ、このくらいでいいんだな」小倉幸成(法政大)が模索する自分なりの“藤田譲瑠チマ・ロール”

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MF小倉幸成

 たしかな自信とともに、次戦の勝利を誓った。“ロス五輪世代”のU-21日本代表は10日のAFC U23アジアカップ・グループリーグ第2節でU-23UAE代表と対戦。MF小倉幸成(法政大2年)は「コンディションは徐々に良くなってきている。決勝トーナメントに向けて、どんどん上げていければ」と力を込めた。

 初戦・シリア戦は5-0と快勝した。4-3-3のアンカーとしてフル出場した小倉は、次戦への展望を語る。「(UAEは)カウンターが強みのチーム。自分たちが攻撃をする時間が長くなるなかで、初戦はコントロールできた部分がある。リスク管理を怠らずにやっていけば、自分たちが優勢になるし、絶対に勝てる」。相手の強みをいかに消せるかが鍵になっていく。

 大岩剛監督体制で新境地に挑んでいる。船越優蔵監督体制のU-20日本代表で日の丸を着けた小倉は、同体制では2ボランチの一角として、主に攻撃性能に優れたMF大関友翔とコンビを組んできた。だが、大岩監督のチームでは4-3-3のフォーメーションを敷いており、中盤はインサイドハーフ2人とアンカー1人。小倉は中盤の底で、新たな戦い方に臨んでいた。

「優蔵さんのときから変わった部分は、常に真ん中にいること。以前は2ボランチだったので前に関わっていったり、チャレンジしていた。だけど今はアンカーとして組み立てに関わりながら、自分が真ん中にいることによって周りが生かされるという考えになった。自分より目立つポジションが前にいるので、そこは好きにやってもらって、自分はそこのサポートをして、サイドチェンジやペースを作るように意識するようになった」

 2ボランチとアンカーの動き方の違いに戸惑いもあったという。「ボールが(サイドの)どちらかに行ったら、自分も行かないといけないと思っていた」(小倉)。その動き方としてヒントを得たのは最近のこと。大岩監督の第1次体制であるパリ五輪チームでアンカーを務めた日本代表MF藤田譲瑠チマ(ザンクトパウリ)の映像から気づきを得た。

「意外と任せている部分が多いなと感じた」(小倉)。パリ五輪チームを率いたキャプテン藤田は、アンカーとして中央に構える動きが多かったという。

「スペースがあったらそこを見つけて入るけど、基本的に真ん中にずっといる。もうこれでいいんだと。そこも学習しながら、その使い分けではないけど、しっかりサポートするところ、しっかり真ん中にいるところ、ちょっとスペースがあったら前に出る。あ、このくらいでいいんだなって。味方に任せながら受けるところは受けて、全部行っていたらたぶん自分もきつくなってくる。真ん中に誰もいなくなってしまう状況になる。基本は真ん中に自分がずっといることを意識するようになった」

 大岩監督は、小倉の成長に目を細めている。「彼も(石渡)ネルソンも、2ボランチというポジションで1人でやったことがなかった分、求めるものに対して貪欲に取り組んでくれている」。そのうえで、藤田と同じものを求めているわけではないと強調する。「譲瑠とは違うし、彼のキャラクターを出してくれればいいと思っている。譲瑠と比べることはない。彼は彼でいいものがあるし、1戦目でそれを出してくれた。ものすごく自信になっていると思うし、引き続きやってほしい」。そう新たなアンカー像に期待を寄せていた。

 鋭くボールを刈り取るハードワークは、小倉の大きな特長のひとつ。その突出したストロングに隠れがちだが、アンカーとしてプレーするにつれて長短パスからの展開力もより際立つようになった。もともとU20アジア杯でスーパーミドルを決めたように、キック精度は折り紙付き。小倉も「両足はずっと練習し続けてきたのでそこも自分の長所。ハードワークもどちらもできなきゃいけないと思っている」と、アンカーとしての2つの強みに胸を張る。

「前の試合では、攻撃の部分でもっと前を向く回数や、前に配球するところを増やせた場面が何回かあった。そこは修正しつつ、前を向くチャレンジもどんどんして、さらに特長を生かしていけたら」。新たなポジションで模索をしながら、アジアの舞台でさらなる成長を目指している。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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