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あわやPK献上にも抱いていた確信「不安はなかった」冷静守備でゼロ封の永野修都、新天地・藤枝への思いも語る

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主審のPK判定にも冷静だったDF永野修都

[1.10 U23アジア杯GL第2節 日本 3-0 UAE ジッダ]

 “ロス五輪世代”U-21日本代表はAFC U23アジアカップのグループリーグ第2節で2歳上のUAEに3-0で勝利。DF永野修都(藤枝)は最終ラインで90分間、冷静にゴールを守り続けた。

 日本は初戦・シリア戦で5-0と快勝した。その試合をベンチで見守った永野は第2節で今大会初のスタメン入り。前節からのクリーンシートを続けるために「今日の試合もしっかり守備陣としてゼロで抑えることはマストと思っていた」。ゴールを守り切ることを誓って試合に臨んだ。

 事前の情報で、スピードのあるUAEのカウンターを警戒していた。「日本と違って個人個人の能力やスピードや力強さのある選手がいるなかで、個人でそういう相手に負けないこと、事前の準備やボールが来る前に自分が優位に立つことを意識してポジション取りをしていた」。特に前半はロングボールで背後を狙われる場面が多かったが、永野は落下点を見定めて冷静に対応しきった。

 それでも、90分間を通してピンチはゼロではなかった。後半18分、中盤でボールを奪われたところからUAEに鋭いカウンターを始められる。縦に速いスルーパスを自陣内に向けて出されると、最前線のイーサ・ハルファンに反応された。

「ボールも外に流れていた部分もあったので、若干入れ替わられそうになる形にはなった」(永野)。自陣PA内での守備で気を付けることは多い。ドリブルの方向やシュートコースを防ぐことはもちろん、不用意なファウルによるPK献上もご法度だ。「自分でもそうだし、(GK荒木)琉偉からも『ファウル無し!』という声は聞こえていた」。数多ある守備の選択肢から、永野は冷静に選んで動いた。

 永野とハルファンはPA内で交錯して倒れ込んだ。主審は笛を吹き、最初は永野のファウルによるUAEのPKと判定を下した。だが、永野には確信があったという。

「そこはフェアに、本当にできるだけ相手にしっかりとした状態で打たせないというところは意識して守備をしようと思っていた。笛を吹かれたときはまったくファウルしていないと思っていたので、不安はなかった。ただ、アジアの大会なのでちょっとどうなるかなとは思ったけど……ファウルになったとしても、そこは切り替えると思っていた」

 ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の介入から主審がモニターで映像を確認した結果、ハルファン側も永野を引っ張っていたことが認められ、PKは取り消された。

 U-17日本代表の世代ではU17アジア杯優勝やU-17ワールドカップ出場など、国際舞台の経験は豊富だ。船越優蔵監督体制のU-20日本代表では招集機会に恵まれなかったものの、大岩剛監督体制では昨年夏の発足からチームを支えてきた。

「大岩ジャパンで活動している回数は多い。船越さんのチームが後から加わって、すごくいい選手ばかりだけど、チームとしてやりたいことの理解度は回数を重ねている分、自分もしっかりある」。指揮官の信頼に応えて2試合連続のクリーンシート達成に貢献。胸を張って最終ラインに立っている。

 2026年からはJ2リーグで戦う。FC東京U-18から昨シーズンにトップ昇格を果たすと、同タイミングでガイナーレ鳥取に武者修行に出た。25シーズンはJ3リーグ31試合出場という経験値を得て、新シーズンからは藤枝MYFCに期限付き移籍。すでにチームは始動しているなかでサウジアラビアにいるものの、永野に不安はない。

「去年も1年目で鳥取に行って、今年も移籍を決断してこのタイミングでの大会。不安というよりは、まずしっかりこの大会で個人としてもチームとしても結果を残して、(藤枝に)合流できれば自分にとってプラスになる。まずはこの大会に集中して、期間は長くなるけど、まず優勝を目標にがんばっていきたい」

 Jリーグで初めて指揮を執る槙野智章監督が就任したことも、ひとつの決め手になった。「実際に話を聞いて面白そうだなと思ったので、決めました」。練習では藤枝のチームカラーでもある藤色のスパイクを着用。「あれはもともと持っていたんで(笑)」と真相を明かしつつも「でも、気持ちはそう」と新天地に臨む決意ものぞかせていた。

藤枝カラーのスパイクで舞うDF永野修都

(取材・文 石川祐介)

●AFC U23アジアカップ2026特集
石川祐介
Text by 石川祐介

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