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守備職人として台頭する永野修都(藤枝)、U-20W杯落選も「行けなかった選手のメリットもある」J3で培った自信とともに…“返り咲く”アジア決勝の舞台へ

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DF永野修都

 あと1試合でアジアの頂点に立つ。U-21日本代表は24日のAFC U23アジアカップ決勝へ。DF永野修都(藤枝)は「ラスト1試合だけなので、これまでやってきた集大成で、自分たちの力を発揮して勝利できるように準備したい」と、決勝の舞台に目を向けた。

 グループリーグ第2節では右CBとして、フル出場でUAEの攻撃を完封。第3節・カタール戦(○2-0)では左CBで先発し、後半からはアンカーの位置に立った。準決勝・韓国戦(○1-0)は左右のCBを務め、DF市原吏音の負傷後も冷静にリードを死守。固い守備だけでなく、安定感のあるビルドアップや後方から決定機につながるパスでもチームを助け、今大会で大きく存在感を示してみせた。

 韓国戦では右CKからのボールを頭で合わせ、DF小泉佳絃の決勝ゴールをお膳立て。「相手との1対1で負けないように、ゴールにシュートを飛ばした。あとは(小泉が)しっかり詰めてくれたので。自分のシュートが結果的にゴールにつながってよかった」と謙そんしながら、ゴールを決めた味方を称えた。

 ポリバレント性のある守備職人として、チームを救ってきた。今大会だけでも左右のCB、アンカーでプレー。大岩剛監督も韓国戦後に「ポテンシャルは評価できる。アンカーでもいけるし、ポリバレントのところも非常によい。成長につながってくれれば」と、ここまでの戦いを評価する。

 永野も、自身のポリバレント性に胸を張る。CBは左右の位置が変わるだけで見える景色も大きく変わり、それぞれのサイドにいる選手と連係を作らなければならない。「使う足も変わってくるけど、自分的にはよくあること。練習のなかでも左右両方やっているので、そういった意味でもやりづらさはない」(永野)。少人数で戦う短期決戦で、永野のような存在は不可欠だ。

「大会期間中、怪我などのアクシデントもある。自分のポリバレント性でいろんなポジションで出てカバーできることは、自分の良さでもある。どんな状況にも対応できるように、常に準備したい」

 日の丸を背負い、頂点を目指す戦いに戻ってきた。世代別代表の常連で、3年前のU17アジア杯優勝メンバーでもある。だが直後に負った怪我に苦しめられた。同年のU-17ワールドカップメンバーにも選出されるが、スタメン入りした初戦で前半45分間の途中交代。その後はピッチに立つことはできなかった。

「あそこで自分のベストなパフォーマンスが出せればよかった。それができなかった分、明確に課題がわかったけど、悔しさという部分は一番感じられた。でもその後の期間で、どれだけ自分が成長できるかは常に考えてやってはいけた。そういう意味では、あれはプラスだったのかなとも思う。悔しさというより、これからどう成長していくかという部分が大きかった」

 その後は、代表活動から遠ざかる期間もあった。昨秋のU-20ワールドカップメンバーには選ばれず。しかし、永野は目の前の悔しさに目を向けず、冷静に自身の道のりを進んだ。

「(U-20W杯に)行きたい気持ちは強かった。だけど、行った選手のメリットもあるし、行けなかった選手のメリットもある。いまチームの体制が(大岩監督に)変わって、改めてそこで積み上げられた部分を発揮できている」

 永野が挙げた“メリット”は、昨シーズンを過ごしたガイナーレ鳥取での日々だ。「プロ1年目で、しっかりプロの舞台で試合数を積んで成長できたことはすごく感じている」。アカデミーで育ったFC東京にトップ昇格を果たすも、同タイミングで鳥取に期限付き移籍。武者修行として1年間をJ3リーグで戦い、31試合出場と、副キャプテンという経験も得た。

 永野は鳥取移籍の決断から、一年間の成長を改めて噛みしめる。

「プロが決まった段階では東京の予定だった。予想はしていなかったけど、本当にそのタイミングでしっかり考えて、親とも話して、周りにも色々聞いた。鳥取に行く決断をできたことは、いま考えてもすごくよかった」

 新シーズンは修行の地を藤枝MYFCに変える。だが、その前にアジア制覇を果たすつもりだ。対戦相手は5試合無失点のU-23中国代表だが、永野の自信は揺るがない。

「相手は失点がないということで、個人のレベルも高いと思うし、組織としてもしっかり守れている。だけど、自分たちもヨルダン戦で1失点はしたけど、しっかり守れるし、しっかりやるべきことはできると思っている。個人としてもチームとしても、攻守において上回れるようにやっていきたい」。3年ぶりのアジア決勝の舞台で、自らの成長を示していく。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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