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「ブラジルを食ってやる」W杯優勝国撃破の経験も豊富な谷口彰悟「いいイメージはもう持ってない」

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日本代表DF谷口彰悟

 カタールW杯に続き、北中米W杯でも日本代表の最終ラインを支えるDF谷口彰悟が、ブラジル戦を翌日に控えた練習後、報道陣の取材に対応した。DF板倉滉の負傷交代などスクランブル態勢の守備陣において、ベテランらしい落ち着きと的確なコーチングでチームに安定感をもたらしている34歳は、いよいよ迎える決勝トーナメント初戦のブラジル戦へ向けて表情を引き締めてこう言った。

「チームの雰囲気としても、ブラジルを食ってやるという強い思いと細かい対策は十分確認できている。試合が楽しみ」

 昨年10月の国際親善試合では3-2の逆転でブラジルを撃破し、歴史的勝利を収めたメンバーの一人。谷口自身にとっては左アキレス腱断裂からの代表復帰戦最高の復活劇を遂げた試合でもある。今回の試合も前回と同じようにFWビニシウス・ジュニオールやFWマテウス・クーニャら世界屈指のアタッカーが立ちはだかるが、谷口は「あの試合」の再現を意識してはいない。

「去年の10月に対戦したことがあるというところはポジティブに捉えている。ただ、親善試合とワールドカップ、そして決勝トーナメントでの戦いは、間違いなく別のチームだと思ってやるつもりです」

 ブラジルは前線の顔触れは大きく変わらないが、GKと最終ラインはすっかり入れ替わり、戦う舞台も一発勝負の決勝トーナメント。「いいイメージは正直、もう持っていない」と話す言葉には、過去の結果によって気を緩めることのないベテランらしい冷静さがにじむ。

 谷口が警戒するのは、偽9番としてビルドアップにも関与するなど自由に動き回るクーニャだ。「9番の位置から10番の位置までプレーするし、グループリーグを見てもかなり流動的。彼が引いて空けたスペースをサイドや中盤の選手が使ってくる」と分析。センターバック同士だけでなく、中盤も含めた受け渡しとコミュニケーションが勝負を左右すると見据える。

 さらに「ビニシウス選手を生かすやり方も徹底しているし、どこからでもいいボールが出てくる。後ろは1分たりとも気が抜けない」と、一瞬の隙も許されない90分、あるいは120分を覚悟する。

 ブラジルのハイプレスにも警戒を強める。「外へ追い込んで引っ掛け、ゴールに直結させる狙いは理解している。相手が嫌がるような時間帯を作りたい」。そして、センターバックとしての流儀も口にした。それは1対1の最初の局面でガツンと強くいくこと。「相手へのメッセージじゃないですけど、『行くよ』というところはいつもやっていること。タイミングがあれば先手を取りたい」と話す。

 日本代表としては遅咲きの部類に入るが、カタールW杯でのスペイン戦、昨年10月のブラジル戦、今年3月のイングランド戦に先発し、23年9月の親善試合ドイツ戦にも途中出場。W杯優勝経験国を撃破した経験値を誰よりも持っている34歳は、ブラジル撃破のための一戦に挑む。

(取材・文 矢内由美子)

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矢内由美子
Text by 矢内由美子

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