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板倉滉が主将として臨んだ大会で深めた思い「W杯がないんだったら何のためにサッカーやるのか」

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日本代表DF板倉滉

 急きょ任されたキャプテンとして挑んだ北中米W杯は、ケガの影響でピッチに立つことなく幕を閉じた。日本代表DF板倉滉(アヤックス)はブラジル戦(●1-2)から一夜明け、ヒューストンのチーム宿舎で取材に応じ、「寝れないですね。終わるときはこんな一瞬で終わってしまうのかと。自分の中では次(ラウンド16で)ニューヨークに行っているところも見えていたし、終わってしまったなという思いが強い」と、まだ消化し切れない悔しさと無念さをにじませた。

 MF遠藤航の離脱に伴い、グループリーグ初戦となるオランダ戦の3日前にチームキャプテンに任命された。「初戦3日前の変更で、考える間もなくというか、チームにとって何が必要なのかをすぐに考えた。チームに必要だと思ったことはすべてやろうと。やらずに後悔するのではなく、チームのために必要なことはすべてやろうと思った」。チームには5大会連続W杯出場のDF長友佑都だけでなく、カタールW杯をキャプテンとして戦ったDF吉田麻也がサポートプレイヤー、ケガで離脱中のMF南野拓実もメンターとして帯同していた。

「(吉田)麻也くんがいて、南野選手や(長友)佑都くんがいて、日本代表OBの方々もコーチングスタッフにいて、何かあれば相談できる環境があった」。キャプテンとして過ごした日々。「今までは麻也くんと(遠藤)航くんがキャプテンのときに代表に入らせてもらって、チームのことを考えるというよりは、そういう先輩方についていく立場だった。キャプテンをやらせてもらって、そういう選手たちがどういうものを背負って、どういうことを考えていたのか、少しだけ分かった気もした」と率直に話す。

「そういう選手たちにはまだまだ到達していないし、もっと信頼されるには時間も必要だけど、後悔はない」。次の4年間に向け、再びキャプテンとして代表チームを引っ張っていく思いは芽生えたのか。板倉は「次のことはそんなに考えられていないのが正直なところ」としたうえで、「ただ、終わって気づくのはW杯ってすごいなと。言葉で表すのは難しいけど、やっぱりこの大会に戻ってきたい思いは強いし、ここがないんだったら何のためにサッカーをやるのかって、それぐらいの気持ちにさせてくれる大会」と、改めてW杯への思いを強めた。

 故障明けの影響もあり、今大会初出場はグループリーグ第2戦のチュニジア戦(○4-0)。続く第3戦のスウェーデン戦(△1-1)にも先発したが、左太腿裏に違和感が出て前半39分で途中交代となった。ブラジル戦はピッチに立つことが叶わず、個人としても消化不良に終わった大会となったのは間違いない。

 4年後、33歳で迎える次のW杯は、キャリアの円熟期として迎える大会にもなるはず。「自分としてもこれだけ代表に関わらさせてもらっている責任もあるし、今回、ピッチで貢献できたかといったらそうではないと思っている。そういった意味でも、もっともっと代表のためにという思いは強く持っている」。東京五輪世代の集大成ともなりえる2030年大会。日本の新たなリーダーとしてチームを導いていく覚悟をのぞかせた。

(取材・文 西山紘平)

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西山紘平
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