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「国立でやるだけでテンションが上がる」新潟MF長谷川元希が待望初白星導く今季4点目! 走行距離も初の12km超「走ってないねと言われて…」

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MF長谷川元希が先制ゴール

[4.6 J1第9節 神戸 0-1 新潟 国立]

 完全に試合を支配された10分間を経て、ファーストチャンスで突き刺した。アルビレックス新潟は前半12分、FW小野裕二とMF星雄次の“同期コンビ”でプレッシングをかけ、神戸MF井手口陽介のボールロストを誘うと、そこに潜り込んだMF長谷川元希が敵陣深くに突破。最後は細かいステップでMF扇原貴宏をかわす個人技からゴール右隅に突き刺し、これが試合を通じて唯一のゴールとなった。

 思い切りの良い判断が神戸に穴を開けた。「最初の入りだったし、数的不利だったので、うまくかわしながらというのをイメージしていた。相手DF(扇原)が一人食いついてくれたので、かわしてあとは練習どおり。思い描いたことがうまくいきすぎてそれが入った」。長谷川にとって国立でのゴールは、甲府時代の2023年にACL初勝利を導いた劇的決勝弾に続いて2度目。「特に意識はしていないけど、国立でやるだけでテンションが上がるのでみんないいモチベーションだった」と照れ笑いを浮かべた。

 新潟は先制後も神戸にボールを握られる時間が続き、強力なアタッカー陣の脅威に晒される展開となったが、ゴール前とクロスの出どころを封じるローブロックで対応。ファーストプレスを続けるにあたっては運動量も試されたが、長谷川は後半アディショナルタイム2分までのプレーで12.377kmを走り抜き、ゴール以外でもチームを助けた。

 献身的な振る舞いは指揮官の言葉が転機となったようだ。

「(前節の)福岡戦が終わって、キモさん(樹森大介監督)から『走ってないね』と言われて、たしかに試合を見返してもそうだなと思った。まずはそこからリズムを作った。正直すごく疲れるけど勝つならやるしかないので今後も続けていきたい」

 今季は全試合に先発し、最長走行距離はフル出場した町田戦の11.874kmだったが、福岡戦は78分間のプレータイムで9.343kmにとどまっていた長谷川。この日は今季の得点数をリーグ3位タイの「4」とした上、過去最長を大きく上回る運動量も発揮し、結果以外の局面でもチームを助けていく気概を見せた。

 そんな長谷川の尽力もあり、チームは今季5度目の1点リードを初めて守り切って開幕9試合目にして初勝利。「8試合勝っていなくていろいろ言われたし、ブーイングも受けて、イライラして言い返していたけど、気持ちはすごくわかっていた」。そう不調の時期を振り返った長谷川は「今日もヴィッセルさんのホームでこれだけ多くのサポーターが来てくれた。国立で新潟が勝ててないって聞いていたので、それで勝てたのが嬉しい。サポーターの皆さんも喜んでくれて良かった」と安堵の表情を浮かべていた。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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