スウェーデン強豪移籍間近の愛媛17歳DF島佑成、“飛び級”招集のU-22 Jリーグ選抜活動に燃える理由「いま一番の目標はU-20W杯に出ること」
愛媛U-18所属でトップチームともプロ契約しているDF
東日本のJクラブ所属選手が大半を占める「U-22 Jリーグ選抜」の第1回活動において、唯一、愛媛FC U-18所属の左利きのSB島佑成(17)が西日本からのメンバー入りを果たした。
島は今季、高校3年生世代にして愛媛FCとプロ契約を交わしたが、1月下旬に腰椎分離症を発症し、約2か月半にわたる長期離脱を経験。ここまではJリーグデビューには至っていないが、復帰を機に世代別代表入りのチャンスを勝ち取るべく、U-20日本代表コーチの羽田憲司氏が監督を務める選抜チームに食い込んできた格好だ。
今回の「U-22 Jリーグ選抜」は、Jリーグで出場機会を得られていない高校卒業後のポストユース世代の育成・強化を目的に始まった新たな取り組み。ところがその活動初日(21日)、チーム内で一際大きな存在感を放っていたのは年長のコア世代ではなく、ユース年代からの“飛び級”ながら積極的な姿勢でチームに溶け込んだ島だった。
「日頃の練習からトップのほうでやらせてもらっているので年の差は気にしないし、年の差と言っても2つだけなので。試合になったらしっかりコミュニケーションを取って、歳は関係なく言うところは言って、やるところはやらせないといけないと思っています」(島)
年長組はJリーグで出場機会の少ない選手が多く、やや遠慮がちなムードも漂っていたなか、島は「コミュニケーション能力が高いほうだと思う」という自身のパーソナリティをいかんなく表現。練習後、羽田監督は報道陣からの「声を出す選手が少ない」という指摘に「そういう選手がいないですね」と全体の活気を求めつつ、「島佑成が一番を声を出している」と物おじしない高校3年生の姿勢を称えていた。
そんな気迫満点の島だが、この活動にかけるモチベーションの高さには理由がある。「いま自分の一番の目標はU-20W杯に出ること。俺らの代(U-18日本代表)も5月に活動があるけど、6月にある2つ上のフランス遠征メンバーに入りたい」。今年9〜10月にチリで行われるU-20W杯に向け、05年生まれ世代を対象とするU-20日本代表入りのチャンスを狙っているのだ。
5月31日には海外移籍が解禁される18歳の誕生日を控えているなか、島によると、すでに今夏のスウェーデン・ハンマルビーへの完全移籍が間近に迫っている状況。すでに現地メディアでも加入報道が出ているなか、日本にいるうちにアピールを果たすべく、「海外に行く前にコーチと監督ともしっかりコミュニケーションを取って、代表にどういう選手を求めているかをミーティングでも聞いて、2つ上の選手たちから良いところを盗んで自分のものにしていきたい」と意気込んでいる。
海外移籍を志すにあたり、地道な努力も続けてきたようだ。
「トップチームに初めて行った時はフィジカルの差をすごく実感したので、自分でトレーニングをしたり、パーソナルトレーニングに通ったりしてきたことで、フィジカル面ではだいぶデカくなったし、体重も4kg、筋肉量も3kgくらい増えたのが良かったと思います。あとユースのほうでやっていると足の速さによって、判断が少し悪くてもボールを取られないことがあるけど、トップだと判断が少しでも悪いとボールを取られるので判断力はこの1年で身についたと思います」(島)
トップチームの選手との比較についても「練習をしていてレベルの差を感じることは少ない」という自信は持ちつつ、「トップの選手はその質の高い中でも、筋持久力も含めて継続して行えている」と自身の課題を冷静に分析。「自分は復帰したばかりなので体力の部分も衰えているところがあるので、少しずつしっかり戻していこうというところからやっていきたい」と一歩一歩前進していこうとしているようだ。
華々しく見える海外志向のキャリア選択も「現実的に考えちゃうタイプ」がゆえの決断であった。
幼少期から英会話教室に通うなどして身につけた「生きるぶんには大丈夫」という英語のスキルに加え、今後の年俸や出場機会の得やすさを考えた結果、「お金の面でもいいし、試合に出やすい環境に行けるとなれば一石二鳥。自分は英語も話せるのであまり心配な部分もない」と海外に飛び込む決断をしたのだという。
スウェーデンではユールゴーデンに2006年3月生まれのDF小杉啓太(19)が所属しており、UEFAヨーロッパカンファレンスリーグベスト4に食い込むなど話題を集めている。島は自身の移籍話について「1対1の強さと予測の部分のインテリジェンス。日本人らしい“守備でも戦って、攻撃にも参加する”というタフさをしっかり評価をしていただけたと思う」と受け止めており、近い個性を持つ先輩に「コスくんのおかげもある」と素直な感謝を口にする。
島の移籍先に挙がっているハンマルビーも昨季スウェーデンリーグ2位という結果により、欧州カップ戦予選の出場権を持っており、島にとっても大きなチャンスが広がる状況。「日本人としてコスくんがああやって結果を残してくれていることで、日本人として行きやすいし、逆にいえばプレッシャーにもなる」と覚悟を固めて挑んでいく構えだ。
もっともそうしたキャリアの転機を迎えている最中にあっても、日本でできることをおろそかにするつもりはない。
まずは自らを招き入れてくれた愛媛に貢献すること。チームは現在、J2リーグで降格圏19位に沈んでおり、苦境から救う活躍を目指す。「まだデビューしていないので、その状態で海外に行ってもダサいし、しっかりデビューしてから行きたい」と率直な思いも口にした島は「怪我で離脱していた間はみんなの苦しい姿を見ていたので、自分がチームを変えていける存在になれたら」と決意を語る。
またU-20日本代表入りへのアピールも欠かせない。今回のU-22 Jリーグ選抜活動では22日、関東大学選抜とのトレーニングマッチが組まれており、U-20日本代表の船越優蔵監督らも視察予定。「U-20の監督や五輪の監督が見に来ると追う話は聞いているので、明日の試合でも自分のストロングを出して、声も出していきたい」と活躍を誓った。
(取材・文 竹内達也)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2025シーズンJリーグ特集
島は今季、高校3年生世代にして愛媛FCとプロ契約を交わしたが、1月下旬に腰椎分離症を発症し、約2か月半にわたる長期離脱を経験。ここまではJリーグデビューには至っていないが、復帰を機に世代別代表入りのチャンスを勝ち取るべく、U-20日本代表コーチの羽田憲司氏が監督を務める選抜チームに食い込んできた格好だ。
今回の「U-22 Jリーグ選抜」は、Jリーグで出場機会を得られていない高校卒業後のポストユース世代の育成・強化を目的に始まった新たな取り組み。ところがその活動初日(21日)、チーム内で一際大きな存在感を放っていたのは年長のコア世代ではなく、ユース年代からの“飛び級”ながら積極的な姿勢でチームに溶け込んだ島だった。
「日頃の練習からトップのほうでやらせてもらっているので年の差は気にしないし、年の差と言っても2つだけなので。試合になったらしっかりコミュニケーションを取って、歳は関係なく言うところは言って、やるところはやらせないといけないと思っています」(島)
年長組はJリーグで出場機会の少ない選手が多く、やや遠慮がちなムードも漂っていたなか、島は「コミュニケーション能力が高いほうだと思う」という自身のパーソナリティをいかんなく表現。練習後、羽田監督は報道陣からの「声を出す選手が少ない」という指摘に「そういう選手がいないですね」と全体の活気を求めつつ、「島佑成が一番を声を出している」と物おじしない高校3年生の姿勢を称えていた。
そんな気迫満点の島だが、この活動にかけるモチベーションの高さには理由がある。「いま自分の一番の目標はU-20W杯に出ること。俺らの代(U-18日本代表)も5月に活動があるけど、6月にある2つ上のフランス遠征メンバーに入りたい」。今年9〜10月にチリで行われるU-20W杯に向け、05年生まれ世代を対象とするU-20日本代表入りのチャンスを狙っているのだ。
5月31日には海外移籍が解禁される18歳の誕生日を控えているなか、島によると、すでに今夏のスウェーデン・ハンマルビーへの完全移籍が間近に迫っている状況。すでに現地メディアでも加入報道が出ているなか、日本にいるうちにアピールを果たすべく、「海外に行く前にコーチと監督ともしっかりコミュニケーションを取って、代表にどういう選手を求めているかをミーティングでも聞いて、2つ上の選手たちから良いところを盗んで自分のものにしていきたい」と意気込んでいる。
海外移籍を志すにあたり、地道な努力も続けてきたようだ。
「トップチームに初めて行った時はフィジカルの差をすごく実感したので、自分でトレーニングをしたり、パーソナルトレーニングに通ったりしてきたことで、フィジカル面ではだいぶデカくなったし、体重も4kg、筋肉量も3kgくらい増えたのが良かったと思います。あとユースのほうでやっていると足の速さによって、判断が少し悪くてもボールを取られないことがあるけど、トップだと判断が少しでも悪いとボールを取られるので判断力はこの1年で身についたと思います」(島)
トップチームの選手との比較についても「練習をしていてレベルの差を感じることは少ない」という自信は持ちつつ、「トップの選手はその質の高い中でも、筋持久力も含めて継続して行えている」と自身の課題を冷静に分析。「自分は復帰したばかりなので体力の部分も衰えているところがあるので、少しずつしっかり戻していこうというところからやっていきたい」と一歩一歩前進していこうとしているようだ。
華々しく見える海外志向のキャリア選択も「現実的に考えちゃうタイプ」がゆえの決断であった。
幼少期から英会話教室に通うなどして身につけた「生きるぶんには大丈夫」という英語のスキルに加え、今後の年俸や出場機会の得やすさを考えた結果、「お金の面でもいいし、試合に出やすい環境に行けるとなれば一石二鳥。自分は英語も話せるのであまり心配な部分もない」と海外に飛び込む決断をしたのだという。
スウェーデンではユールゴーデンに2006年3月生まれのDF小杉啓太(19)が所属しており、UEFAヨーロッパカンファレンスリーグベスト4に食い込むなど話題を集めている。島は自身の移籍話について「1対1の強さと予測の部分のインテリジェンス。日本人らしい“守備でも戦って、攻撃にも参加する”というタフさをしっかり評価をしていただけたと思う」と受け止めており、近い個性を持つ先輩に「コスくんのおかげもある」と素直な感謝を口にする。
島の移籍先に挙がっているハンマルビーも昨季スウェーデンリーグ2位という結果により、欧州カップ戦予選の出場権を持っており、島にとっても大きなチャンスが広がる状況。「日本人としてコスくんがああやって結果を残してくれていることで、日本人として行きやすいし、逆にいえばプレッシャーにもなる」と覚悟を固めて挑んでいく構えだ。
もっともそうしたキャリアの転機を迎えている最中にあっても、日本でできることをおろそかにするつもりはない。
まずは自らを招き入れてくれた愛媛に貢献すること。チームは現在、J2リーグで降格圏19位に沈んでおり、苦境から救う活躍を目指す。「まだデビューしていないので、その状態で海外に行ってもダサいし、しっかりデビューしてから行きたい」と率直な思いも口にした島は「怪我で離脱していた間はみんなの苦しい姿を見ていたので、自分がチームを変えていける存在になれたら」と決意を語る。
またU-20日本代表入りへのアピールも欠かせない。今回のU-22 Jリーグ選抜活動では22日、関東大学選抜とのトレーニングマッチが組まれており、U-20日本代表の船越優蔵監督らも視察予定。「U-20の監督や五輪の監督が見に来ると追う話は聞いているので、明日の試合でも自分のストロングを出して、声も出していきたい」と活躍を誓った。
(取材・文 竹内達也)
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