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「ネガティブなサイクルに陥りそうになったが…」ACL2没収試合、初の長期離脱乗り越えた広島FWジェルマンが待望J1初ゴール!!

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FWヴァレール・ジェルマンに待望の一発

[5.17 J1第17節 広島 2-1 東京V Eピース]

 1点ビハインドで迎えた後半42分、サンフレッチェ広島の逆転劇の口火を切ったのは今季加入のFWヴァレール・ジェルマンだった。DF菅大輝の左CKをDF荒木隼人がファーサイドで折り返すと、うまく体勢を整えながら豪快に右足一閃。フランス・リーグアン通算313試合61得点のクオリティーを誇示する一撃となった。

「そこまでコースを狙ったわけじゃないけど、あそこで一番大事なのはボールが落ちてくるだろうという予測をして、(荒木)隼人が常に勝ってくれるのはわかっているし、こぼれてきた時にしっかり枠に飛ばすことを意識していた」

 このゴールで同点に追いついた広島は、わずか2分後の後半44分にMF川辺駿が決勝ゴール。劇的な逆転で4連勝を飾り、V・ジェルマンは「チームにとって重要な時間帯で点が取れて、1-1になった。こういう勝ち方ができたのは流れに乗っていくためにも重要な勝ちだった」と喜びを語った。

 V・ジェルマンは4月12日の岡山戦で太ももを痛めて負傷交代しており、この日が7試合ぶりの復帰戦。1か月前に35歳の誕生日を迎えたV・ジェルマンだが、自身の長いキャリアでも筋肉系の負傷は初めてだったという。

「自分のキャリアで筋肉系の怪我をしたのが初めてだったのでどうやって復帰できるのかも想像できないなか、いろんな人に助けていただいた。自分だけでなくどの選手もチームの助けになれていないと感じること、ピッチに立てないことは嬉しいことではないので、なんとか早く戻りたい気持ちがあった」

「ただ、オーストラリア時代を含めるとずっと長期のオフがないなかで日本に移籍して来たので、プラスに捉えて、これはもしかしたら自分がここからさらに活躍するためにいい期間なんじゃないかと感じられるような時間を過ごさないといけないと思っていた。それはこれから見て見ないとわからないが、そうであったと言えるような時間にしたい」

 またもう一つの意味で、大きな再出発を印象付けるゴールとなった。

 V・ジェルマンは3月5日に行われたAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)準々決勝第1戦のライオン・シティ・セーラーズ戦で広島デビューし、2ゴールの大活躍を見せていたが、この公式記録は無効となった。その理由は自身が前所属のマッカーサーFC時代の出場停止が未消化だったことにより、AFC規定によって没収試合処分とされたためだった。

 この処分によって第1戦に6-1で勝利していたはずの広島だったが、結果は0-3に変更。敵地での第2戦に1-1で引き分けたため、悲願のアジアタイトルはまさかの形で潰える形となった。

「自分がサンフレッチェに来てからいろんなことが起き、AFC(アジアサッカー連盟からの処分)の件も、ケガの件も、妻とも話したが、『ここに来てからいいことがない』というネガティブなサイクルに陥りそうになったが、悪いことばかりを考えるのではなく、いいことをしっかりと考えて、なんとかこの国でという気持ちでいた。生活は本当に気に入っているので後はサッカーで結果を出すだけだねという話をしていた。自分としてはここでチームの力になりたいし、何かをチームメートたちと共に獲得するため、勝ち取るためにここに来たのでそれを一つ一つ形にできればと思っている」

 もし広島がACL2で勝ち進んでいたら、この試合の翌18日はEピースでACL2決勝が組まれているはずだった。ただ、下を向いている暇はない。J1リーグの順位も4位につけており、秋にはAFCチャンピオンズリーグエリートという、ACL2より上位の大会の開幕も控えている。

「自分のせいではないにしろサスペンションがあって、こういう形でクラブに迷惑をかけてしまって、間違いなくサンフレッチェがACL2で一番いいチームだと自分は思っているので、明日もしそこにいれば優勝できたかもしれないなというのがあるが、たらればを言っても仕方がない。いまはエリートに注力していかないといけない。その前にはJリーグも続いていくので、自分たちはいま良い流れに来ているので勝ち点を落とさず、鹿島にどれだけ追いついていくために注力していきたい」

 実力は本物。このゴールを上昇サイクルへのきっかけにしていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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