地元で始まるプロキャリア…法政大DF薬師田澪はJ3降格も揺るがぬ意欲「1年目から腕章を巻くくらいの気持ちで熊本を盛り上げて」
DF
J3でプロキャリアを始めることになったが、高いモチベーションに一切の揺るぎはない。ロアッソ熊本内定の法政大DF薬師田澪(4年=大津高)は「やるのは自分。ここからが勝負の世界になってくると思うので一日一日無駄にせず、1年目から腕章(キャプテンマーク)を巻くくらいの気持ちで熊本を盛り上げてJ2の舞台へという目標を掲げてやっていきたい」と力を込めた。
薬師田は今季の法政大で副将を務め、同じ大津出身の主将DF日高華杜(4年/清水内定)が負傷離脱していた時期は腕章を巻いてプレー。高校時代はボランチで大学ではCBを主戦場にする中、サイドバックも経験した。リーグ戦では全22試合フルタイム出場で3年ぶりの1部復帰を果たす有終の美を飾った。
熊本には今季開幕前のキャンプで練習参加し、5月にオファーを受けた。ただ決断を待ってもらい、その後もJ1勢を含めて複数クラブに練習参加。ただJ1とJ2の他クラブからオファーを貰うには至らず、熊本かJ3クラブかの選択になった11月に地元・熊本に加入することを決断した。
大津時代の1学年上の先輩である熊本FW半代将都からは「ステップアップするのであればJ2やJ3でプレーした方が間違いなく伸びるよ」と金言を受けたという。将来の日本代表入りを目指す薬師田はチームのまとまりの高さを感じて成長できる環境と考えたことや、「熊本に帰ってきてほしい」と多くの人から声を掛けられたことも決め手に挙げた。
ところが熊本は今季のJ2を降格圏で終え、J3で戦うことが決定。2日に行われた法政大のJクラブ内定会見では登壇した5選手のうち4人が来季J1で戦い、薬師田のみがJ3組という格好になった。それでも薬師田は「自分がどれだけチームに貢献できるか。リーダーシップをとってチームを引っ張っていって欠かせない存在になっていきたいと思っているので、J1が4人いてJ3が1人というのは関係ない。自分は自分なりにやっていきたい」とベクトルを自身に向けていることを強調した。
プロ1年目はシーズン移行初年度の関係で、ハーフシーズンの特別大会を挟むこともポジティブに捉えている。J2とJ3は合同で百年構想リーグを戦うことになっており、南地域グループに入るであろう熊本はJ2のサガン鳥栖や大分トリニータなどと同組になることが確実。薬師田はそうしたJ2クラブと公式戦で戦えることを楽しみにしながら、「この半年が多分チーム作りで一番大事になってくると思う。夏からはまた1年間の昇格(争い)が始まると思うのでそこでJ2に上げたい」と2026-27シーズンに繋げていく考えだ。
県内のジュニアチームで監督だった父と練習に励み続けていたこともあって、幼少期に熊本の試合を観戦できたのは数回程度だという。薬師田はもう少し試合を観に行きたかったと本音を吐露しつつ、「ここまで来られたのはお父さんのおかげ。両親やお姉ちゃん、周りの人に恩返しできるようにやっていきたい」と感謝を口にし、地元で活躍する姿を見せていく意気込みだ。
地元で始まるプロキャリア。薬師田は子どもに夢や希望を与えられる選手を目標に掲げ、「J2・J3関係なく熊本といえばロアッソが強いなと思われたいし、熊本といえば薬師田がいると言われるようになっていきたい」と意気込んだ。
(取材・文 加藤直岐)
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薬師田は今季の法政大で副将を務め、同じ大津出身の主将DF日高華杜(4年/清水内定)が負傷離脱していた時期は腕章を巻いてプレー。高校時代はボランチで大学ではCBを主戦場にする中、サイドバックも経験した。リーグ戦では全22試合フルタイム出場で3年ぶりの1部復帰を果たす有終の美を飾った。
熊本には今季開幕前のキャンプで練習参加し、5月にオファーを受けた。ただ決断を待ってもらい、その後もJ1勢を含めて複数クラブに練習参加。ただJ1とJ2の他クラブからオファーを貰うには至らず、熊本かJ3クラブかの選択になった11月に地元・熊本に加入することを決断した。
大津時代の1学年上の先輩である熊本FW半代将都からは「ステップアップするのであればJ2やJ3でプレーした方が間違いなく伸びるよ」と金言を受けたという。将来の日本代表入りを目指す薬師田はチームのまとまりの高さを感じて成長できる環境と考えたことや、「熊本に帰ってきてほしい」と多くの人から声を掛けられたことも決め手に挙げた。
ところが熊本は今季のJ2を降格圏で終え、J3で戦うことが決定。2日に行われた法政大のJクラブ内定会見では登壇した5選手のうち4人が来季J1で戦い、薬師田のみがJ3組という格好になった。それでも薬師田は「自分がどれだけチームに貢献できるか。リーダーシップをとってチームを引っ張っていって欠かせない存在になっていきたいと思っているので、J1が4人いてJ3が1人というのは関係ない。自分は自分なりにやっていきたい」とベクトルを自身に向けていることを強調した。
プロ1年目はシーズン移行初年度の関係で、ハーフシーズンの特別大会を挟むこともポジティブに捉えている。J2とJ3は合同で百年構想リーグを戦うことになっており、南地域グループに入るであろう熊本はJ2のサガン鳥栖や大分トリニータなどと同組になることが確実。薬師田はそうしたJ2クラブと公式戦で戦えることを楽しみにしながら、「この半年が多分チーム作りで一番大事になってくると思う。夏からはまた1年間の昇格(争い)が始まると思うのでそこでJ2に上げたい」と2026-27シーズンに繋げていく考えだ。
県内のジュニアチームで監督だった父と練習に励み続けていたこともあって、幼少期に熊本の試合を観戦できたのは数回程度だという。薬師田はもう少し試合を観に行きたかったと本音を吐露しつつ、「ここまで来られたのはお父さんのおかげ。両親やお姉ちゃん、周りの人に恩返しできるようにやっていきたい」と感謝を口にし、地元で活躍する姿を見せていく意気込みだ。
地元で始まるプロキャリア。薬師田は子どもに夢や希望を与えられる選手を目標に掲げ、「J2・J3関係なく熊本といえばロアッソが強いなと思われたいし、熊本といえば薬師田がいると言われるようになっていきたい」と意気込んだ。
(取材・文 加藤直岐)
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