beacon

大宮U15が夏0勝の全国大会で1回戦突破「勝てなかったことがすごく悔しくて…」DF松下遥哉は腕章巻いて決勝点演出

ポスト
Xに投稿
Facebookでシェア
Facebookでシェア
URLをコピー
URLをコピー
URLをコピーしました

DF松下遥哉(右)

[12.13 高円宮杯1回戦 フォーリクラッセ仙台 2-3 大宮U15 維新百年サッカー場]

 RB大宮アルディージャU15が今夏は0勝で終わった全国大会で1勝目を掴んだ。高円宮杯1回戦でキャプテンマークを巻いたDF松下遥哉(3年)は「自分たちのサッカーがどれだけ通用するのかが楽しみ」と話し、夏から積み上げてきた成果を発揮する構えだ。

 大宮U15は8月の日本クラブユースサッカー選手権を1分け2敗のグループリーグ敗退で終えると、大会後のリーグ戦では4戦未勝利。クラセン前のリーグ戦4試合も勝利がなく、最終節まで関東1部残留を決められない苦境が続いていた。それでもリーグ最終節で勝利を収めると、トーナメント方式の高円宮杯関東予選では4連勝を飾って全国切符を獲得。調子を取り戻すようにして今大会を迎えている。

 松下によると「相手がどのチームであっても、いつもやっていることを崩すことなく貫く」共通認識を持って戦えていることが復調の要因だという。大宮U15はサイドを効果的に使いながらクロスやハーフスペースへの侵入を生かした攻撃を強みにしており、練度を高めながら勝利を重ねられているようだ。

 勢いは高円宮杯でも止まらず、13日の高円宮杯1回戦ではFCフォーリクラッセ仙台に3-2の勝利を収めた。松下はキャプテン4人体制の一人に入っている中、関東予選で最も多くゲームキャプテンを務めていたようで、この日も主将集団から任される形で腕章を巻きながら左サイドバックで出場。「自信を持ってできた。緊張はあまりなかった」という言葉の通り、前半には敵陣でクリーンかつ強度高く相手に体を当ててボールを奪取するなど頼もしくプレーした。

 また、特長とする攻撃参加も見せていった。左足の高精度キックを武器とする松下は「狭いところに入っていくのが好き」。ゴールライン際まで駆け上がってのチャンスメイクも披露し、攻撃に厚みをつけていった。

 さらに後半39分、ゴールまでやや距離のあるところから中央左寄りでボールを収めた松下が「外を見せておくことで相手の中への意識は無くなると思うし、自分は腰を捻るのが得意」と左サイドを向きつつもゴール前へアーリークロス。両チームの選手が競り合ったこぼれ球をFW亀山陽士(2年)が押し込む決勝点を演出した。

 そうして掴んだ勝利に「夏の全国で勝てなかったことがすごく悔しくて、関東予選から(全国で)勝つことを意識してやってきたのでまず全国で一つ勝てたのは嬉しい」と松下。当然この1勝で終わるつもりはなく、2023年以来の決勝まで戦う考えだ。個人としては攻撃面で数字を残す意欲とともに最終ラインの一人として「守備で絶対的な存在感を示す」とも力を込め、目標の代表メンバー入りにつながる活躍ができるようにと意気込んだ。

(取材・文 加藤直岐)

●高円宮杯第37回全日本U-15選手権特集
▶話題沸騰!『ヤーレンズの一生ボケても怒られないサッカーの話』好評配信中
加藤直岐
Text by 加藤直岐

「ゲキサカ」ショート動画

TOP