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兄は鹿島ユースの点取り屋「一人のプロサッカー選手として見ている」“気持ちは9番”川崎F U-15生田SB吉田琉海が高円宮杯2戦連発!!

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DF吉田琉海(3年)

[12.14 高円宮杯2回戦 川崎F U-15生田 2-0 新潟U-15 J-G堺S5]

 ゴールを渇望するDF吉田琉海(3年)が2試合連続ゴールを奪い、川崎フロンターレU-15生田にとって7年ぶりの高円宮杯準々決勝進出に貢献した。ただ2回戦はPKでの得点だっただけに「流れの中で決めていきたい部分はある」とストライカーさながらの意欲も示した。

 サイドバックとしてプレーする吉田だが、クラブ公式サイトの「憧れ・目標とするフロンターレ選手」には「ゴールを決めるのが好きだし、点を決める人が好きなので」とFWエリソンの名前を挙げている。また、東西オールスター戦であるメニコンカップ出場時には大会公式サイトに掲載される意気込みに「点を決めまくる」と記載。その背景には「アシストは(得点時に)多分見られない。ゴールした奴が一番注目されやすいし目立ちたいのでめっちゃゴールを決めたいっす」との考えがあるようだ。

 そうして臨んでいる今大会はFW土肥瑠星(3年)が発熱で欠場を強いられており、吉田はサイドバックを務めつつも「9番タイプが今いないので俺が9番だという考えで2試合やった」。13日の1回戦ではクロスボールを頭で合わせて決勝点を奪うと、続く14日の2回戦はPKで先制点を決め、気持ちだけでなく結果でも9番らしいプレーを見せている。

 もっとも吉田には高校年代屈指の点取り屋が身近にいる。2歳上の兄であるFW吉田湊海(鹿島ユース)はFC多摩ジュニアユース時代に日本クラブユースサッカー選手権(U-15)で得点王に輝き、鹿島ユースに加入してからはU-18年代のクラセンで2年連続の得点王を受賞。今季は2種登録選手としてJ1デビューを果たしたほか、プレミアリーグEASTで得点ランク3位の13ゴールを記録し、先月にU-17ワールドカップを戦った世代別代表でも常連メンバーとして攻撃を牽引している。

 世代屈指のストライカーである兄について、弟の琉海は「もう兄という感じではなく一人のプロサッカー選手として見ている」と素直にリスペクトを口にする。兄譲りとも言えそうな得点意欲を持つ中で「湊海の方がちゃんと決めきっているし上手い。多分一番近くで見ているのでそこは真似していきたい」と力を込め、兄を手本にしながら自身の成長に繋げていく考えだ。

 最近は練習参加を重ねる川崎F U-18で「プレミア(EAST)のレベルはやっぱりすごいなと肌で感じた。プレミアの選手たちには何もかも通用しなかった」と現在地を確認したといい、兄に続く代表入りについては「自分はあまり力がないので今は代表(を狙う)という感じではない」と控えめに語る。「だからこそいっぱい練習して技術も磨いていく。兄を越せるようにできればいいけれど、そこはまだ難しいのでコツコツ積み重ねて」と吉田。地道な努力を続けていく考えだ。

 吉田はより高みを目指すためには守備力の向上が必須だと感じており、ゴールを狙いつつも「まずはフィジカルや守備、アジリティをしっかり磨く」と課題に向き合っていく構え。準々決勝で対戦するガンバ大阪ジュニアユースは強豪のJ下部組織相手に2戦9発と圧倒的な攻撃力を誇るチームであり、守備面の意識を高めている吉田にとって絶好の腕試しにもなりそうだ。

 吉田は「まじ強い」とG大阪Jrユースを警戒し、21日の対戦に向けて入念に準備していく構え。「攻守ともに圧倒的な存在になりたい」と掲げる目標に近づくべく、難敵に全力で挑んで勝利を目指す。

(取材・文 加藤直岐)

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加藤直岐
Text by 加藤直岐

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