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高円宮杯決勝で“ライバル”と激突…飛び級代表目指す横浜FM Jrユース主将CB瀬戸山玲音「そこで負けたら選ばれない」

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DF瀬戸山玲音(3年=横浜FMプライマリー)

[12.25 高円宮杯準決勝 横浜FM Jrユース 1-1(PK7-6) G大阪Jrユース 味フィ西]

 横浜F・マリノスジュニアユースのDF瀬戸山玲音(3年=横浜FMプライマリー)は本職ではないセンターバックで高円宮杯に臨み、28年ぶりとなる決勝進出に貢献した。決勝はチーム史上初となる高円宮杯優勝世代の称号が懸かる一戦であり、自身の評価をさらに高められる戦い。「もっとレベルの高いところでやれるようになりたい」と成長欲を示しながら必勝を誓った。

 主将の瀬戸山は左サイドバックを主戦場としているが、DF中山柊斗(3年=瀬谷サンダーキッズ)が負傷離脱中のためセンターバックで出場中。これまでは練習試合でプレーした程度だったというが、「色々なポジションをやれたほうがいいと思うし、任せられたポジションなので全うする。2CBでチャレンジ・アンド・カバーをしっかりして絶対に崩されないことを意識」してDF関一成(3年=SCH FC)と協力しながら最終ラインを支えている。

 準決勝では3戦12発のガンバ大阪ジュニアユース攻撃陣を1ゴールに抑える健闘を見せた。1-1で迎えた後半アディショナルタイムには浮き球に反応した相手FWがGKと1対1になりかけたが、瀬戸山が見事なスライディングで死守。そのまま突入したPK戦では主将として「自分に自信を持って悔いのないように蹴れ」とチームメイトを鼓舞し、瀬戸山を含む全7人が完璧なコースに蹴り込んで1997年大会以来の準決勝突破を果たした。

 横浜FM Jrユースは28年ぶりに戦う決勝で初優勝を目指す形。瀬戸山はそうした状況に「初優勝になったら自分たちにとってとても光栄なこと」と日本一への意欲を示すとともに、「そういうところで目立ったら自分ももっと上のレベルや一個上の代表に呼ばれるチャンスもあるかなという印象」と語った。

 瀬戸山は今年2月のU-15日本代表候補合宿に参加したが、以降は怪我もあって正式な代表参加の経験はない。ただ今月のU-15日本代表活動には高円宮杯予選で敗退していた場合に招集されていた見込みだったようで、代表スタッフから評価されていることに自信を得た様子。来年に向けて「U-17ワールドカップにも出られるようにしたい」と飛び級選出にも意欲を見せた。

 そうした目標を掲げる上で、決勝で対戦する名古屋グランパスU-15のDF竹内悠三(3年)には強い意識を向ける。竹内は飛び級での代表活動を続けているU-16日本代表常連メンバー。同じようなステップアップを目指す瀬戸山は「同じ左利きのCBなので、U-16日本代表(来年はU-17日本代表)にはそこで負けたら選ばれないと思う。そこで絶対勝って少しでも自分が上のレベルでできるようにというライバル的な感覚」と力を込め、直接対決を制す意気込みだ。

 決勝では「自分たちのアタッキングフットボールを」と瀬戸山。泣いても笑ってもこのチーム最後となる一戦で全力を尽くし、歓喜のトロフィーアップとともに飛躍のきっかけを掴む構えだ。

(取材・文 加藤直岐)

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加藤直岐
Text by 加藤直岐

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