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持ち味の攻撃に守備も貫禄十分…元Jリーガーの父を持つ名古屋U-15深谷朔共が日本一「守備はお父さんからも学んだ」

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MF深谷朔共(3年)

[12.27 高円宮杯決勝 横浜FM Jrユース 1-3 名古屋U-15 味フィ西]

 左足のキック、局面のデュエル、果敢な持ち上がり、セカンドボールの回収——。名古屋グランパスU-15のボランチを担うU-15日本代表MF深谷朔共(3年=名古屋U-12)は攻守の役割を高水準でこなし、チームを15年ぶりの日本一に導いた。

 優勝が決まっての率直な思いは「とりあえず優勝できてホッとしています」という堂々たるもの。今季はDF竹内悠三(3年=D.S.S)とともに名古屋U-18での活動が続いていたなか、「中学最後の全国大会では「ユースで学ぶものもたくさんあったので、それを15に還元して全国大会に繋げるというのを監督にも言われていて、それが全国大会でもできた」という言葉どおりの貫禄を見せていた。

 なかでも決勝戦の先制シーンには持ち味が詰まっていた。深谷は前半19分、竹内のヘディングクリアを中盤で拾うと、味方と連係しながら左サイドの高い位置まで突破。「自分は点も取りたいタイプなので前に上がって行って、クロスを上げました」。このクロスからボックス内にこぼれ球が生まれ、MF田邊幹大(3年)の先制点につながった。

 このシーンに表れているように、今大会3ゴールを記録している攻撃力もさることながら、中盤でのセカンドボール回収や局面のデュエルでも非凡な能力を見せている。

「自分は攻撃が好きなんですけど、ボランチなので守備のところで佐野海舟選手(マインツ)のように奪い切るところなど、どっちもできないといけないので、守備のところも意識しています」

 守備面については身近なお手本もいるようだ。父親の深谷友基氏はかつて大分や大宮などで活躍し、大分時代の2008年には主力としてナビスコカップ制覇を成し遂げたCB。現在は会社員として働く父とは普段からサッカーの話をするという。

「お父さんはいつもサッカーを教えてくれていて、厳しい部分もあるけど教えてくれたおかげで良い選手になれたと思う。特に守備の部分はお父さんからも学んで、基本的な部分とか、どうやってボールを取るかということを教えてもらったので、お父さんのおかげで良くなった部分もあると思います」

 そんな期待のボランチは来季、2つの目標を掲げて名古屋U-18に昇格する。

「ユースでは1年生からプレミアというのは前から目標にしていて、そのためには相当な努力と覚悟が必要になるのでいい準備をしていきたい。また将来は日本代表を目指しているのでU-16の代表に入るのは当たり前じゃないといけない。そのためにもしっかり努力して、人間性も深めていきたいです」。中学日本一は今や通過点。まだまだ成長を止めるつもりはない。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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