先制点導いた名古屋U-15MF宮永尚空、ともにアカデミー離れる仲間と次の目標へ決意「僕も目指してみようかなと」
MF
[12.27 高円宮杯決勝 横浜FM Jrユース 1-3 名古屋U-15 味フィ西]
「このメンバーでやるのが泣いても笑ってもラストのゲームだったので思いきってやりました」。名古屋グランパスU-15のMF宮永尚空(3年=名古屋U-12)がアカデミー最終戦で走り抜き、日本一の喜びを味わった。
右ウイングバックの宮永は前半19分、左サイドからMF深谷朔共(3年=名古屋U-12)が上げたクロスをファーサイドで待ち構えると、手前で収めたMF田邊幹大(3年=FC SIRIUS)の落としを左足でダイレクトシュート。これは惜しくもポストに嫌われたが、こぼれ球を田邊が押し込んで先制点に貢献した。
「正直に言えば(自分のシュートで)なんとか決まってくれないかなと思ったけれど、自分たちはこぼれ球をしっかり詰めるチームなので絶対に決めてくれると信じて思いきって打ってみた。これまで自分が助けてもらうところが多かった中、決勝という大舞台で得点に関与できたことはすごく自信になったしとても嬉しい」
後半11分の速攻では、直前まで最終ラインに下がっていた宮永が前線へ猛スプリント。田邊のスルーパスで最終ラインの背後に抜け出してシュートを放つも、今度はGKに阻まれた。それでも高い走力がなければ決定機にさえならなかった場面だった。
宮永はこれまで右サイドハーフやFWを担当していたものの、ベンチスタートが中心のシーズンを送っていた。だが、チームが3バックを採用した10月頃から右ウイングバックにポジションが変わると一気に台頭。「走ることを求められて、そこから自分は走るのが特長的なプレーヤーだと自覚して自信をつけようといっぱい走るようになった。誰よりも走ってやろうと思った」との意気込みでレギュラーの座を掴み取り、日本一を懸けた決勝でも強みを発揮した。
そうして高円宮杯を制した宮永だが、名古屋U-18への昇格は叶わず高体連でサッカーを続けていく予定だ。決勝のメンバーではGK水谷來夢(3年=名古屋U-12)、DF稲浪颯士朗(3年=八事FC)、DF滝川林太郎(3年=名古屋U-12)、MF右田実生(3年=名古屋U-12)、MF川村壇平(3年=マルヤスFC83ジュニア)も中学でアカデミーから離れるという。
優勝後には同じく高体連へ進む仲間と新たな目標も掲げた。「さっき水谷來夢が『高校サッカー選手権でもう一回日本一を目指す』と言っていて、それに僕も賛成。僕も目指してみようかなと思っている」。宮永はユース昇格組を含めた同期とそれぞれの場から刺激を与え合っていく意気込みだ。
また、宮永は「ここで終わりではないので」と日本一に慢心せず研鑽を重ねていく考え。優勝直後も冷静に決定機を決めきれなかったことや対人守備の強度といった点を課題に挙げ、「まだまだ自分の課題も見えたのでこれからの高校生活に生かしたい」と成長を誓った。
高校では1年生から試合に絡み、「先輩からも頼られるような大きな存在になりたい」と宮永。そして「自分を育ててくれた名古屋グランパスというチームに感謝があるし、こういったレベルの高いみんなとまたできるチャンスをもらえるのであれば、もう一回やりたい」とも語って将来の名古屋帰還にも意欲を示し、ジュニア年代から過ごしたアカデミーでの努力が詰まった優勝メダルとともに会場を後にした。




(取材・文 加藤直岐)
●高円宮杯第37回全日本U-15選手権特集
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「このメンバーでやるのが泣いても笑ってもラストのゲームだったので思いきってやりました」。名古屋グランパスU-15のMF宮永尚空(3年=名古屋U-12)がアカデミー最終戦で走り抜き、日本一の喜びを味わった。
右ウイングバックの宮永は前半19分、左サイドからMF深谷朔共(3年=名古屋U-12)が上げたクロスをファーサイドで待ち構えると、手前で収めたMF田邊幹大(3年=FC SIRIUS)の落としを左足でダイレクトシュート。これは惜しくもポストに嫌われたが、こぼれ球を田邊が押し込んで先制点に貢献した。
「正直に言えば(自分のシュートで)なんとか決まってくれないかなと思ったけれど、自分たちはこぼれ球をしっかり詰めるチームなので絶対に決めてくれると信じて思いきって打ってみた。これまで自分が助けてもらうところが多かった中、決勝という大舞台で得点に関与できたことはすごく自信になったしとても嬉しい」
後半11分の速攻では、直前まで最終ラインに下がっていた宮永が前線へ猛スプリント。田邊のスルーパスで最終ラインの背後に抜け出してシュートを放つも、今度はGKに阻まれた。それでも高い走力がなければ決定機にさえならなかった場面だった。
宮永はこれまで右サイドハーフやFWを担当していたものの、ベンチスタートが中心のシーズンを送っていた。だが、チームが3バックを採用した10月頃から右ウイングバックにポジションが変わると一気に台頭。「走ることを求められて、そこから自分は走るのが特長的なプレーヤーだと自覚して自信をつけようといっぱい走るようになった。誰よりも走ってやろうと思った」との意気込みでレギュラーの座を掴み取り、日本一を懸けた決勝でも強みを発揮した。
そうして高円宮杯を制した宮永だが、名古屋U-18への昇格は叶わず高体連でサッカーを続けていく予定だ。決勝のメンバーではGK水谷來夢(3年=名古屋U-12)、DF稲浪颯士朗(3年=八事FC)、DF滝川林太郎(3年=名古屋U-12)、MF右田実生(3年=名古屋U-12)、MF川村壇平(3年=マルヤスFC83ジュニア)も中学でアカデミーから離れるという。
優勝後には同じく高体連へ進む仲間と新たな目標も掲げた。「さっき水谷來夢が『高校サッカー選手権でもう一回日本一を目指す』と言っていて、それに僕も賛成。僕も目指してみようかなと思っている」。宮永はユース昇格組を含めた同期とそれぞれの場から刺激を与え合っていく意気込みだ。
また、宮永は「ここで終わりではないので」と日本一に慢心せず研鑽を重ねていく考え。優勝直後も冷静に決定機を決めきれなかったことや対人守備の強度といった点を課題に挙げ、「まだまだ自分の課題も見えたのでこれからの高校生活に生かしたい」と成長を誓った。
高校では1年生から試合に絡み、「先輩からも頼られるような大きな存在になりたい」と宮永。そして「自分を育ててくれた名古屋グランパスというチームに感謝があるし、こういったレベルの高いみんなとまたできるチャンスをもらえるのであれば、もう一回やりたい」とも語って将来の名古屋帰還にも意欲を示し、ジュニア年代から過ごしたアカデミーでの努力が詰まった優勝メダルとともに会場を後にした。




(取材・文 加藤直岐)
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