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4戦6発で示した成長…兄弟制覇、得点王は逃すも立正大FW津島巧「自信を持ってプレーできている」

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[9.9 総理大臣杯準決勝 流通経済大2-1立正大 みやぎ生協めぐみ野フットボール場 Aグラウンド]

 今大会4試合連続となる一撃で、立正大に希望をもたらした。前半25分、カウンターから右サイドを駆け上がったMF田原瑠衣(4年=大津高)が前線のMF笠井冠晟(4年=帝京長岡高)へパス。さらに笠井のアーリークロスにFW津島巧(3年=青森山田高)が反応すると、最初のシュートはGK土佐昂清(3年=流通経済大柏高)の好セーブに阻まれたものの、こぼれ球を自ら押し込んでゴールネットを揺らした。

 ただエースらしい勝負強さを見せた一方で、歓喜は長く続かなかった。チームは逆転を許し、ベスト4で涙をのむ結果となる。1回戦の北海道教育大岩見沢校戦で2得点、2回戦の八戸学院大戦で1得点、準々決勝の大阪体育大戦では再び2得点と、好調を維持してきた津島も、「点は取れていましたけど、まだ決め切れた場面はありました」と、自身のプレーを冷静に振り返った。

 ゴールを重ねても、勝利につながらなければ納得はできない。「今日みたいな苦しい試合では、決め切る力が本当に大事になる。4試合で6得点できたことは良かったですけど、それで満足してはいけない。チームとしても、自分自身としても、まだ甘さがあったと思います」。悔しさを押し殺すように言葉を紡いだ。


 胸には、もう一つ特別な思いもあった。3歳上の兄・駿さんは、2023年度大会で富士大の一員として総理大臣杯優勝を経験。当時の兄と同じ大学3年生で今大会を迎えた津島は、自身もその足跡をたどることを目標にしてきた。「試合前には兄から『頑張れ』とLINEをもらっていました。それも力になっていましたし、だからこそ3位という結果で終わってしまったのが悔しいです」。

 それでも、この大会が自身の成長を証明する舞台になったことは間違いない。青森山田高では3年時に全国高校選手権優勝を経験したものの、背番号9を背負いながらも絶対的なレギュラーではなかった。大学進学後は着実に力を積み重ね、3年生となった今季は関東大学リーグ2部開幕戦でゴールを記録するなど定位置を確保。そして、その積み上げてきたものを今大会で一気に結果へと結び付けた。

 国士舘大のFW本間凜(4年=関東一高)が7得点を挙げたため得点王にはあと一歩届かなかったが、4試合6ゴールという数字は確かな自信となる。立正大は前期リーグを3位で折り返し、1部復帰を十分に狙える位置で後期リーグへ臨む。「メンタルの部分でも自信を持ってプレーできています」と手応えを口にした津島。その視線はすでに次の戦いへ向いている。「目標は関東2部優勝です。自分たちの代で1部に昇格して戦えるように、これからも積み上げていきたい」。大会で得た確かな自信を胸に、ストライカーは新たな挑戦へ歩みを進める。


(取材・文 児玉幸洋)

●第50回総理大臣杯全日本大学トーナメント特集
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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