打倒・徳島市立を掲げる徳島商が決勝の舞台へ!! 辛勝となった準々決勝から立て直し、鳴門に3発快勝!!
3発快勝の
[6.1 インターハイ徳島県予選準決勝 鳴門高 1-3 徳島商高 ワークスタッフ陸上競技場]
令和7年度全国高校総体(インターハイ)男子サッカー競技徳島県予選準決勝が1日に行われ、鳴門高と徳島商高が対戦。2点を奪ったFW二ツ亀敦暉(3年)の活躍もあり、徳島商が3-1で勝利した。
前日に挑んだ準々決勝の川島高との一戦は「不安やプレッシャーがあって、自分たちのやってきたことが全くできなかった」(小西健太監督)ため、2-1での辛勝。試合前のミーティングで「普段通りにプレーにすれば俺たちは上回ることができる」と指揮官に背中を押された徳島商が、序盤から主導権を握って、試合を進めた。
前半8分には右サイドでスローインを得るとFW藤澤珀人(2年)が素早く鳴門DFの背後に放り込み、二ツ亀がシュート。15分には右サイドでボールを受けた藤澤が左に大きく展開。受けた二ツ亀がゴール前に速いボールを入れると藤澤が走り込んだが、わずかに合わず。22分には中盤でボールを奪ったMF近藤鉄将(2年)のロングシュートがポストに当たるなど、前半から徳島商が見せ場を作った。
対する鳴門は大型レフティーのFW近名倭和(3年)、シャドー気味に位置したMF大津一彩(3年)を起点にサイドを使い、チャンスを演出。11分には右のMF吉野優大(3年)から近名、大津と繋いでPAを抜け出したMF青木優空(2年)がゴールネットを揺らしたが、オフサイドとなり得点は認められない。
危ないシーンもあった徳島商だが、前半半ばからは守備の役割が明確になり、きっちり無失点で試合を進めると前半30分には藤澤のポストプレーから、二ツ亀がミドルシュートを決めて、徳島商が先制した。
後半15分に相手の処理ミスを奪った二ツ亀から藤澤にボールが渡って、左足でのミドルシュートを放つなど徳島商のペースで試合が進んだ。しかし、23分、鳴門にCKを与えるとDF原田海瑠(3年)にヘディングシュートを決められ、試合は振り出しとなった。
追い付かれた徳島商はすぐさま反撃に出て、25分には途中出場のMF土居斗磨(2年)が右サイドでボールを受けるとすぐさま前方にパス。このボールから右の高い位置をとった二ツ亀が角度のない位置からシュートを叩き込んだ。31分には右でボールをもらった土居がスピードに乗ったドリブルで中に入り、3点目をマーク。準々決勝から立て直した徳島商が快勝し、決勝に駒を進めた。
2021年の選手権で記念すべき40回目の選手権出場を果たした徳島商だが、以降は県内のライバルである徳島市立高の牙城を崩せず、全国の舞台にたどり着けていない。昨年はインターハイ予選の準決勝、選手権予選の決勝で対戦したが、ともに敗戦。
「市高をクリアしない限り全国大会はない。基本的にうちは守備のチームで、ボールを動かすのは苦手なのですが、そこもフォーカスしないといけない。走らされて終わってしまう」と口にする小西監督は、技術の差を埋めるため新チーム発足後は基本技術を伸ばしながら、ポゼッション練習に励んできた。
「相手は蹴るタイプのチームだったのですが、落ち着かせて自分たちの時間を作ることができた」と藤澤が口にした通り、今日の試合展開はそうした取り組みの成果が随所で見られたが、選手に浮かれた様子は見られない。「市高を倒さないと喜べない」と主将のMF古林柊馬(3年)が口にする通り、まだ徳島市立との決勝が残っているためだ。打倒・徳島市立を掲げて、積み上げてきた成果を見せつける格好の舞台。これまでの借りを返す準備は整っている。
(取材・文 森田将義)
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令和7年度全国高校総体(インターハイ)男子サッカー競技徳島県予選準決勝が1日に行われ、鳴門高と徳島商高が対戦。2点を奪ったFW二ツ亀敦暉(3年)の活躍もあり、徳島商が3-1で勝利した。
前日に挑んだ準々決勝の川島高との一戦は「不安やプレッシャーがあって、自分たちのやってきたことが全くできなかった」(小西健太監督)ため、2-1での辛勝。試合前のミーティングで「普段通りにプレーにすれば俺たちは上回ることができる」と指揮官に背中を押された徳島商が、序盤から主導権を握って、試合を進めた。
前半8分には右サイドでスローインを得るとFW藤澤珀人(2年)が素早く鳴門DFの背後に放り込み、二ツ亀がシュート。15分には右サイドでボールを受けた藤澤が左に大きく展開。受けた二ツ亀がゴール前に速いボールを入れると藤澤が走り込んだが、わずかに合わず。22分には中盤でボールを奪ったMF近藤鉄将(2年)のロングシュートがポストに当たるなど、前半から徳島商が見せ場を作った。
対する鳴門は大型レフティーのFW近名倭和(3年)、シャドー気味に位置したMF大津一彩(3年)を起点にサイドを使い、チャンスを演出。11分には右のMF吉野優大(3年)から近名、大津と繋いでPAを抜け出したMF青木優空(2年)がゴールネットを揺らしたが、オフサイドとなり得点は認められない。
危ないシーンもあった徳島商だが、前半半ばからは守備の役割が明確になり、きっちり無失点で試合を進めると前半30分には藤澤のポストプレーから、二ツ亀がミドルシュートを決めて、徳島商が先制した。
後半15分に相手の処理ミスを奪った二ツ亀から藤澤にボールが渡って、左足でのミドルシュートを放つなど徳島商のペースで試合が進んだ。しかし、23分、鳴門にCKを与えるとDF原田海瑠(3年)にヘディングシュートを決められ、試合は振り出しとなった。
追い付かれた徳島商はすぐさま反撃に出て、25分には途中出場のMF土居斗磨(2年)が右サイドでボールを受けるとすぐさま前方にパス。このボールから右の高い位置をとった二ツ亀が角度のない位置からシュートを叩き込んだ。31分には右でボールをもらった土居がスピードに乗ったドリブルで中に入り、3点目をマーク。準々決勝から立て直した徳島商が快勝し、決勝に駒を進めた。
2021年の選手権で記念すべき40回目の選手権出場を果たした徳島商だが、以降は県内のライバルである徳島市立高の牙城を崩せず、全国の舞台にたどり着けていない。昨年はインターハイ予選の準決勝、選手権予選の決勝で対戦したが、ともに敗戦。
「市高をクリアしない限り全国大会はない。基本的にうちは守備のチームで、ボールを動かすのは苦手なのですが、そこもフォーカスしないといけない。走らされて終わってしまう」と口にする小西監督は、技術の差を埋めるため新チーム発足後は基本技術を伸ばしながら、ポゼッション練習に励んできた。
「相手は蹴るタイプのチームだったのですが、落ち着かせて自分たちの時間を作ることができた」と藤澤が口にした通り、今日の試合展開はそうした取り組みの成果が随所で見られたが、選手に浮かれた様子は見られない。「市高を倒さないと喜べない」と主将のMF古林柊馬(3年)が口にする通り、まだ徳島市立との決勝が残っているためだ。打倒・徳島市立を掲げて、積み上げてきた成果を見せつける格好の舞台。これまでの借りを返す準備は整っている。
(取材・文 森田将義)
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