明確に携える野心は「千葉2強」から「千葉3強」の新時代到来!日体大柏は好チーム・専修大松戸にウノゼロで競り勝って全国を懸けた「柏ダービー」に挑む!
[6.4 インターハイ千葉県予選準決勝 日体大柏高 1-0 専修大松戸高 東総運動場]
間違いなく新しい歴史を築き上げるためのフェーズに入っていることは、みんなよくわかっている。だからこそ、必要なのは結果。「惜しい」とか、「あと一歩」とか、そういうフレーズはもういらない。全国へ続く扉を絶対にこじ開けて、自分たちの真価をはっきりと証明してやる。
「今はまだ千葉は流経と市船の2強だと思われているんですけど、今回でまた全国に行くことができれば日体の強さを示せると思いますし、それができてこそ千葉の顔としても日体が皆さんの頭の中に浮かんでくるようになると思うので、流経との決勝も楽しみです」(日体大柏高・三橋賢人)
痺れる接戦をきっちりモノにして、6年ぶりとなる夏の全国まであと1勝!令和7年度全国高校総体(インターハイ)千葉県予選準決勝が4日、東総運動場で開催され、今季からプリンスリーグ関東で戦っている日体大柏高と、「とにかく楽しむサッカー」を志向する専修大松戸高が対峙した一戦は、前半31分にFW安塚悠真(2年)のPKで先制した日体大柏が、そのまま1-0で勝利を収めた。8日の決勝では流通経済大柏高と対戦する。
「自分たちがボールを握る時間が長かったですし、良い形で入れたのかなと思っています」とキャプテンのMF沼田大都(3年)が話したように、立ち上がりからゲームリズムを引き寄せたのは日体大柏。DF飯島歩(3年)、DF塘内龍成(3年)、DF安里琉心(3年)で組んだ3バックから着実にビルドアップしながら、丁寧に前進。そこから右のMF那須陽太(3年)、左のMF長妻育叶(3年)の両ウイングバックに展開し、サイドアタックを狙う。
前半12分には飯島と那須が、右で時間を作ってからサイドを変えると、逆から入ってきた長妻のフィニッシュは枠を越えるも、幅を使った好アタックを。14分には左サイドを運んだMF三橋賢人(3年)が枠内シュート。ここは専修大松戸GK山下雄悟(2年)がセーブしたものの、2つのチャンスで先制への意欲を打ち出す。
一方、「前半がちょっと消極的だったので、いつもより攻撃の回数が少なかったですよね」と野村太祐監督も口にした専修大松戸は、やや押し込まれる展開に。それでも2列目に並んだキャプテンのMF鬼頭航大(3年)、MF佐藤凌哉(3年)、MF吉岡敬悟(2年)は、ボールが入るとアグレッシブに仕掛けつつ、FW川岸悠太(3年)とFW小川武虎(2年)の2トップを生かすタイミングを窺い続ける。
ゲームが動いたのは31分。日体大柏は長妻が右CKを蹴り込み、こぼれを叩いた安塚のシュートがペナルティエリア内で相手DFのハンドを誘発し、PKを獲得すると、自らキッカーを務めた安塚はGKの逆を突いて、きっちり成功。前半は日体大柏が1点のアドバンテージを握って、40分間が経過した。


「ベストを尽くして、テクニックを出して、状況判断をちゃんと下していけば、勝ちは来るはずなので、『もう1回みんなでやろう』という話はしました」と野村監督も言及した専修大松戸はシュートのなかった前半を経て、再確認した自分たちのサッカーへの自信とこだわり。後半開始からFW岡田琉音(2年)を投入し、改めて攻撃への姿勢を徹底する。
19分は専修大松戸。左サイドでルーズボールを拾った岡田のシュートは枠を越えるも、ようやく取り切ったフィニッシュ。22分には投入されたばかりのMF藤本隼風(2年)が果敢に仕掛け、川岸の反転シュートはゴール左へ外れたものの、ようやく漂い出す“専松らしさ”。守備陣も中盤の底に入ったDF大原拓海(3年)が全体を引き締めれば、右からDF柿沼利空(2年)、DF広瀬響(3年)、MF角谷空楽(3年)、DF大江真人(2年)が並んだ4バックも高い集中力を保ち、時間を追うごとに安定感を増していく。
ボールは握りながらも、決定的なチャンスまでは作り切れない日体大柏は、「こういうトーナメントになると、どこかにちょっと『守ろうかな』という部分があったかなと思いますね」と根引謙介監督。25分には途中出場のFW小泉ハーディ(3年)が際どいシュートを放つも、後半はやや後ろ重心になってしまい、攻撃に人数を割き切れない。
33分は専修大松戸にビッグチャンス。鬼頭を起点に大江が鋭い左クロスを送り込むと、ニアで合わせた岡田のシュートはゴールネットを揺らすも、副審のフラッグが上がってノーゴールに。以降もなりふり構わず同点弾を狙いに行く中で、日体大柏も「もう本当に気持ちで負けないことだけ考えていました。競る人、拾う人、カバーする人という役割分担は徹底してやっていたので、あとはラインを下げないことも徹底してやっていました」と塘内。1点を巡るシビアな勝負は、いよいよ最終盤に。
40分も専修大松戸に決定機。スローインの流れから、岡田が送った縦パスに鬼頭がラインブレイク。飛び出したGKを見極めながら放ったシュートは、それでも懸命に体勢を作り直した日体大柏GK瀧原廉(3年)が身体を張ったビッグセーブ。緑の応援団からため息が漏れる。


ファイナルスコアは1-0。「1対0の時間が長かったので、集中力を切らさないような試合でした。自分たちディフェンスラインは無失点に毎試合こだわってやってきていたので、ピンチもあったんですけど、そこが継続できたのは素直に嬉しいなと思います」(塘内)。日体大柏が粘る専修大松戸をウノゼロで振り切って、逞しくファイナルへと勝ち上がる結果となった。
「専松とはいつもいい試合をしていて、去年の選手権は延長戦でしたし、今年は1点差というところで、勝ち上がっていけば苦しい展開にはなっていくと思うので、最後まで切れずに戦い続けたところが、今日の良かったところだと思います」とキャプテンの沼田も振り返ったように、日体大柏の勝負強さが際立った。
根引監督も「前半で言えば、ある程度狙いを持った中で展開しながら、最後のエリアはもう少し勇気をもってトライしても良かったかなというところはあります」と話しながら、「守備のところで点を獲られなければ負けないというところは、みんなが共通理解を持っているので、失点しないところはチームとして共有されつつあるかなと思います」とも。これで今大会は3戦連続完封勝利。着実に守備陣も守り切る自信を深めているようだ。
直近の3年間を振り返ると、2022年のインターハイ予選と高校選手権予選、2023年の高校選手権予選、そして2024年の高校選手権予選と、日体大柏は実に4度も千葉ファイナルへと進出。市立船橋と流経大柏の2強体制に割って入ってきているのは間違いないが、全国切符を掴んだのは2022年の高校選手権予選だけでもある。
加えて決勝で対峙する流経大柏は、昨年もインターハイ予選準決勝と高校選手権予選決勝でともに敗れている因縁の相手。それだけに、彼らを倒して今大会で頂点に立つことの意味は、チーム全員が十分すぎるほど理解している。
「一般のサッカーファンの方々は流経対市船を見たいと思いますけど、そういう期待を我々は裏切るのが楽しいわけで、決勝の舞台で我々のサッカーを、高校生が一生懸命戦っている姿を見てもらえればいいかなと思いますし、全国の人たちに認めてもらうためには、全国で優勝することが一番の近道なのかなとは考えますけど、まずは本当に目の前の試合に良い準備をして、流経にぶつかりたいと思います」(根引監督)
「流経と市船の2強を倒したいと思ってこの学校でサッカーをしてきましたし、しかも決勝は柏の葉で『柏ダービー』をやれるということもあって、凄く昂っていますし、楽しみです」(三橋)「『日体に入って流経を倒したい』『流経を倒して全国に出る』ということは全員が思っていることですし、去年の選手権も決勝で流経に負けているので、本当に全国に出たい気持ちは強いです」(沼田)「去年の選手権で負けたからには、勝たないといけないという強い気持ちもありますけど、自分たちは目の前の1試合1試合を勝つことを考えてやっているので、決勝も特別気負うことなく、目の前の流経大柏という相手を潰すだけです」(塘内)
『千葉2強』から『千葉3強』の新時代へと、歴史を進めるための大一番。自分たちのサッカーを貫き、柏の葉で勝ちどきを上げるイメージは整った。いざ、決戦の柏ダービーへ。日体大柏が明確に野心を携える冒険は、果たしてどこまで。


(取材・文 土屋雅史)
●全国高校総体2025特集
間違いなく新しい歴史を築き上げるためのフェーズに入っていることは、みんなよくわかっている。だからこそ、必要なのは結果。「惜しい」とか、「あと一歩」とか、そういうフレーズはもういらない。全国へ続く扉を絶対にこじ開けて、自分たちの真価をはっきりと証明してやる。
「今はまだ千葉は流経と市船の2強だと思われているんですけど、今回でまた全国に行くことができれば日体の強さを示せると思いますし、それができてこそ千葉の顔としても日体が皆さんの頭の中に浮かんでくるようになると思うので、流経との決勝も楽しみです」(日体大柏高・三橋賢人)
痺れる接戦をきっちりモノにして、6年ぶりとなる夏の全国まであと1勝!令和7年度全国高校総体(インターハイ)千葉県予選準決勝が4日、東総運動場で開催され、今季からプリンスリーグ関東で戦っている日体大柏高と、「とにかく楽しむサッカー」を志向する専修大松戸高が対峙した一戦は、前半31分にFW安塚悠真(2年)のPKで先制した日体大柏が、そのまま1-0で勝利を収めた。8日の決勝では流通経済大柏高と対戦する。
「自分たちがボールを握る時間が長かったですし、良い形で入れたのかなと思っています」とキャプテンのMF沼田大都(3年)が話したように、立ち上がりからゲームリズムを引き寄せたのは日体大柏。DF飯島歩(3年)、DF塘内龍成(3年)、DF安里琉心(3年)で組んだ3バックから着実にビルドアップしながら、丁寧に前進。そこから右のMF那須陽太(3年)、左のMF長妻育叶(3年)の両ウイングバックに展開し、サイドアタックを狙う。
前半12分には飯島と那須が、右で時間を作ってからサイドを変えると、逆から入ってきた長妻のフィニッシュは枠を越えるも、幅を使った好アタックを。14分には左サイドを運んだMF三橋賢人(3年)が枠内シュート。ここは専修大松戸GK山下雄悟(2年)がセーブしたものの、2つのチャンスで先制への意欲を打ち出す。
一方、「前半がちょっと消極的だったので、いつもより攻撃の回数が少なかったですよね」と野村太祐監督も口にした専修大松戸は、やや押し込まれる展開に。それでも2列目に並んだキャプテンのMF鬼頭航大(3年)、MF佐藤凌哉(3年)、MF吉岡敬悟(2年)は、ボールが入るとアグレッシブに仕掛けつつ、FW川岸悠太(3年)とFW小川武虎(2年)の2トップを生かすタイミングを窺い続ける。
ゲームが動いたのは31分。日体大柏は長妻が右CKを蹴り込み、こぼれを叩いた安塚のシュートがペナルティエリア内で相手DFのハンドを誘発し、PKを獲得すると、自らキッカーを務めた安塚はGKの逆を突いて、きっちり成功。前半は日体大柏が1点のアドバンテージを握って、40分間が経過した。


「ベストを尽くして、テクニックを出して、状況判断をちゃんと下していけば、勝ちは来るはずなので、『もう1回みんなでやろう』という話はしました」と野村監督も言及した専修大松戸はシュートのなかった前半を経て、再確認した自分たちのサッカーへの自信とこだわり。後半開始からFW岡田琉音(2年)を投入し、改めて攻撃への姿勢を徹底する。
19分は専修大松戸。左サイドでルーズボールを拾った岡田のシュートは枠を越えるも、ようやく取り切ったフィニッシュ。22分には投入されたばかりのMF藤本隼風(2年)が果敢に仕掛け、川岸の反転シュートはゴール左へ外れたものの、ようやく漂い出す“専松らしさ”。守備陣も中盤の底に入ったDF大原拓海(3年)が全体を引き締めれば、右からDF柿沼利空(2年)、DF広瀬響(3年)、MF角谷空楽(3年)、DF大江真人(2年)が並んだ4バックも高い集中力を保ち、時間を追うごとに安定感を増していく。
ボールは握りながらも、決定的なチャンスまでは作り切れない日体大柏は、「こういうトーナメントになると、どこかにちょっと『守ろうかな』という部分があったかなと思いますね」と根引謙介監督。25分には途中出場のFW小泉ハーディ(3年)が際どいシュートを放つも、後半はやや後ろ重心になってしまい、攻撃に人数を割き切れない。
33分は専修大松戸にビッグチャンス。鬼頭を起点に大江が鋭い左クロスを送り込むと、ニアで合わせた岡田のシュートはゴールネットを揺らすも、副審のフラッグが上がってノーゴールに。以降もなりふり構わず同点弾を狙いに行く中で、日体大柏も「もう本当に気持ちで負けないことだけ考えていました。競る人、拾う人、カバーする人という役割分担は徹底してやっていたので、あとはラインを下げないことも徹底してやっていました」と塘内。1点を巡るシビアな勝負は、いよいよ最終盤に。
40分も専修大松戸に決定機。スローインの流れから、岡田が送った縦パスに鬼頭がラインブレイク。飛び出したGKを見極めながら放ったシュートは、それでも懸命に体勢を作り直した日体大柏GK瀧原廉(3年)が身体を張ったビッグセーブ。緑の応援団からため息が漏れる。


専修大松戸の攻撃を牽引したMF鬼頭航大。チームとして持ち味を発揮した時間も十分にあった
ファイナルスコアは1-0。「1対0の時間が長かったので、集中力を切らさないような試合でした。自分たちディフェンスラインは無失点に毎試合こだわってやってきていたので、ピンチもあったんですけど、そこが継続できたのは素直に嬉しいなと思います」(塘内)。日体大柏が粘る専修大松戸をウノゼロで振り切って、逞しくファイナルへと勝ち上がる結果となった。
「専松とはいつもいい試合をしていて、去年の選手権は延長戦でしたし、今年は1点差というところで、勝ち上がっていけば苦しい展開にはなっていくと思うので、最後まで切れずに戦い続けたところが、今日の良かったところだと思います」とキャプテンの沼田も振り返ったように、日体大柏の勝負強さが際立った。
根引監督も「前半で言えば、ある程度狙いを持った中で展開しながら、最後のエリアはもう少し勇気をもってトライしても良かったかなというところはあります」と話しながら、「守備のところで点を獲られなければ負けないというところは、みんなが共通理解を持っているので、失点しないところはチームとして共有されつつあるかなと思います」とも。これで今大会は3戦連続完封勝利。着実に守備陣も守り切る自信を深めているようだ。
直近の3年間を振り返ると、2022年のインターハイ予選と高校選手権予選、2023年の高校選手権予選、そして2024年の高校選手権予選と、日体大柏は実に4度も千葉ファイナルへと進出。市立船橋と流経大柏の2強体制に割って入ってきているのは間違いないが、全国切符を掴んだのは2022年の高校選手権予選だけでもある。
加えて決勝で対峙する流経大柏は、昨年もインターハイ予選準決勝と高校選手権予選決勝でともに敗れている因縁の相手。それだけに、彼らを倒して今大会で頂点に立つことの意味は、チーム全員が十分すぎるほど理解している。
「一般のサッカーファンの方々は流経対市船を見たいと思いますけど、そういう期待を我々は裏切るのが楽しいわけで、決勝の舞台で我々のサッカーを、高校生が一生懸命戦っている姿を見てもらえればいいかなと思いますし、全国の人たちに認めてもらうためには、全国で優勝することが一番の近道なのかなとは考えますけど、まずは本当に目の前の試合に良い準備をして、流経にぶつかりたいと思います」(根引監督)
「流経と市船の2強を倒したいと思ってこの学校でサッカーをしてきましたし、しかも決勝は柏の葉で『柏ダービー』をやれるということもあって、凄く昂っていますし、楽しみです」(三橋)「『日体に入って流経を倒したい』『流経を倒して全国に出る』ということは全員が思っていることですし、去年の選手権も決勝で流経に負けているので、本当に全国に出たい気持ちは強いです」(沼田)「去年の選手権で負けたからには、勝たないといけないという強い気持ちもありますけど、自分たちは目の前の1試合1試合を勝つことを考えてやっているので、決勝も特別気負うことなく、目の前の流経大柏という相手を潰すだけです」(塘内)
『千葉2強』から『千葉3強』の新時代へと、歴史を進めるための大一番。自分たちのサッカーを貫き、柏の葉で勝ちどきを上げるイメージは整った。いざ、決戦の柏ダービーへ。日体大柏が明確に野心を携える冒険は、果たしてどこまで。


(取材・文 土屋雅史)
●全国高校総体2025特集


