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[MOM5112]日体大柏MF沼田大都(3年)_帰ってきた10番が久々のフル出場で躍動!次は「届かなかったゴール」を奪うための流経大柏とのリターンマッチへ!

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日体大柏高の10番でキャプテン、MF沼田大都(3年=柏レイソルA.A.TOR'82出身)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.4 インターハイ千葉県予選準決勝 日体大柏高 1-0 専修大松戸高 東総運動場]

 舞台は整った。千葉のファイナル。相手は流通経済大柏高。去年の11月に味わった屈辱を忘れたことなんて、一度もない。今度こそ、勝つ。絶対に勝つ。あの日、わずかに届かなかったゴールネットを揺らし、みんなで全国切符を手繰り寄せてみせる。

「『日体に入って流経を倒したい』『流経を倒して全国に出る』ということは全員が思っていることですし、去年の選手権も決勝で流経に負けているので、本当に全国に出たい気持ちは強いです」。

 全国出場へ、打倒・流経大柏へ並々ならぬ意欲を燃やす、帰ってきた日体大柏高(千葉)のナンバー10。MF沼田大都(3年=柏レイソルA.A.TOR'82出身)はこの学校で過ごした2年半の時間で培ってきたすべてをぶつける決戦へ、堂々と向かっていく。


「自分も1試合通して出るのは今大会で初めてだったので、『足攣っちゃうかな』とか思っていたんですけど(笑)、思ったよりちゃんと走り切れたので良かったですね」。終わったばかりの試合を、10番は笑顔でそう振り返る。令和7年度全国高校総体(インターハイ)千葉県予選準決勝。ベスト8で市立船橋高を撃破して勝ち上がってきた専修大松戸との一戦で、沼田は久々にスタメンに指名される。

 先発出場は5月17日のプリンスリーグ関東2部第7節・流通経済大柏高B以来。そこからしばしの負傷離脱を強いられたため、今大会は少しずつ出場時間を伸ばしながら、この大事なセミファイナルの舞台に、満を持してスタートからピッチへ解き放たれた。

「自分たちのリズムだとは感じていましたね。自分たちがボールを握る時間が長かったですし、良い形で入れたのかなと思っています」(沼田)。日体大柏は立ち上がりから丁寧なビルドアップをベースに、ゲームを支配。中盤の中央に入った沼田も積極的にボールを引き出しながら、攻撃にテンポを生み出していく。

 一方で、「最初に相手が蹴ってきたら、そのセカンドを拾えばリズムができると言われていたので、自分たちがそこを取るというのは意識していました」という守備意識も万全。セカンドボールの回収に、仕掛けに特徴を持つ相手2列目とのデュエルにと、緑の芝生を駆け回る。



 チームを率いる根引謙介監督も、「やっぱり彼がいるのといないのではチームの出力が違うので、彼らしい良さは今日のピッチでも見せてくれたかなと思います」と評価を口に。10番が攻守でチームにもたらす活力は、やはり絶大だ。

 試合は前半31分に日体大柏がPKで先制すると、以降は1-0のスコアが長く続く中で、専修大松戸も同点を狙って圧力を高めていく。「相手が蹴ってくると自分たちも合わせてしまうところがあったので、攻めに行くというよりは、耐えるか、前に前になってしまったのかなと思います」(沼田)。それでも、チーム一体となって最後の一線は絶対に越えさせない。

「専松とはいつもいい試合をしていて、去年の選手権は延長戦でしたし、今年は1点差というところで、勝ち上がっていけば苦しい展開にはなっていくと思うので、最後まで切れずに戦い続けたところが、今日の良かったところだと思います」。シビアなゲームのスコアは1-0。きっちり勝ち切った試合後には、沼田をはじめとした日体大柏の選手たちにも安堵の笑顔が広がった。



 決勝の相手は流経大柏に決まった。昨シーズンの高校選手権予選決勝で敗れている難敵だが、日体大柏の背番号10にとって、その試合は絶対に忘れられない一戦として、記憶に刻み込まれている。

「0-1で負けていた時に、キーパーと1対1のチャンスが来て、それを決め切れなかったので、自分が決めていればという想いも強かったです」。

 流経大柏がセットプレーから先制点を奪い、0-1で迎えた前半35分。左サイドでのスムーズな連携から抜け出した沼田は、GKとの1対1も冷静にフィニッシュ。しかし、カバーに入った相手DFのスーパークリアに遭い、同点に追い付くチャンスを逃してしまう。すると、そこからチームはさらに3点を追加され、試合は1-4で完敗。決定機をモノにしきれなかったことが、チームを勝たせられなかったことが、とにかくメチャメチャ悔しかった。

 それから7か月。再び千葉ファイナルという最高の舞台で、汚名返上の機会が巡ってきた。「流経に対する想いは強いですよ。自分も去年は決定機を外していますし、何としても勝ちたいですね」。
 
 1年時から出場機会を得てきた沼田にとっては、3度目となる全国を懸けたビッグマッチ。1度目は市立船橋に、2度目は流経大柏に敗れているだけに、ここで2強の一角を突き崩し、千葉の頂点に立つことの価値は、誰よりもよくわかっている。「本当に全国に出たいですね」。改めて発した言葉が、力強く響く。

 今度こそ、勝つ。絶対に勝つ。あの日、わずかに届かなかったゴールネットを揺らし、みんなで全国切符を手繰り寄せてみせる。日体大柏のキャプテンにして、絶対的な精神的支柱。沼田大都の決意は、揺らがない。



(取材・文 土屋雅史)

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土屋雅史
Text by 土屋雅史

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