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[関東]5日間で3試合目…J1と大学の“はしご出場”が続く東京V内定、日本大FW平尾勇人「Jリーグがある日はJリーグ優先で」

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日大で先発出場した平尾勇人

[10.7 関東大学L1部第15節 流経大0-1日大 流通経済大学龍ケ崎フィールド]

 後半アディショナルタイムに途中交代となったFW平尾勇人(3年=四日市中央工高/東京V内定)だが、ピッチを去る際も最後まで集中力を切らさないようにと仲間に声掛けをする姿が印象的だった。「今も喉がガラガラです」。日本大は後期リーグ4試合目で初勝利。平尾も疲労感より勝利の充実度が上回っている様子だった。

 5日間で3試合目の出場になった。特別指定選手として参加する東京ヴェルディで3日に行われたJ1第33節の湘南戦に途中出場した平尾だが、翌4日は大学に戻って関東1部第14節の桐蔭横浜大戦に途中出場。そして7日に行われた同第15節の流通経済大戦には先発出場した。

 そもそも今夏の入団内定決定から激動だった。夏の総理大臣杯予選を終えたタイミングで初めて、東京Vの練習に呼ばれた平尾は、3日間のアピールで獲得オファーを勝ち取った。特別指定選手登録もされると、8月9日の横浜FM戦に途中出場してJ1デビューを飾った。

 さらに総理大臣杯では大学の活動に戻ったが、大会後は東京Vの活動に戻ると、9月20日の岡山戦では初の先発出場。大学リーグ戦と同じ日に行われた一戦だったが、東京Vの城福浩監督からお願いされたことで、大学側が了承して実現した。そして同試合でJ1初ゴールを決める活躍をして、存在感を見せつけていた。

 平尾は9月27日の浦和戦に途中出場した翌日の東京国際大戦にも先発出場していた。ただ大学では思うように結果を残せず、チームも無得点ゲームを続けていた。「小田島さん(コーチ)にも環境をなめていないか、プロになって満足していないかと言われた。どのピッチでも100%でやるガツガツさがなかったと気づかされました」。この日も得点に絡むことはなかったが、背後に抜ける動きや起点となるプレーなど、チームの求めるガツガツさを出し続けた。

 J1と大学リーグの“はしご出場”が続くが、コンスタントに試合に出られていることもあり、今後も東京Vの試合に参加することを優先したいと話す。「Jリーグがある日はJリーグ優先で」。アウェー戦についても「そこは強化部の方との話し合いになる」としながらも、メンバー帯同に意欲的だ。

 急成長の先に代表活動も見えてくると考えている。次回のロサンゼルスオリンピックに出場するU-23日本代表世代は、2005年生まれ以降が対象。2005年1月6日生まれの平尾にもチャンスは訪れそうだ。「パッと決まって。1か月くらいで出て、すごい人生ですね」と激動の夏を振り返った平尾も、「与えられた試合をしっかりとやることで結果が出て、そういうところに選ばれたらいいなと思います」と意識を十分にした。

(取材・文 児玉幸洋)

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児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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