[関東2部]主将MF堀井榛人が意地のヘッドも「後輩にこの舞台を残してあげられなかった」7年ぶり2部戦う東京農業大は降格確定
[10.30 関東大学L2部第19節 法政大 2-1 東京農業大 城山G]
東京都リーグ1部からたどり着いた関東大学リーグ2部の舞台は1年で去ることになった。東京農業大は30日の第19節・法政大戦を1-2で落として関東3部降格が確定。主将のMF堀井榛人(4年=関東一高)は「キャプテンとして後輩にこの舞台を残してあげられなかったことが本当に悔しい」と唇を噛んだ。
東京農業大は堀井ら現4年生が入学した際は都リーグ1部を戦っていたが、翌年に関東3部に参入。関東3部で2年間を過ごし、今季7年ぶりに関東2部へ戻ってきた。ただ「3部とは少しレベルの差を感じる中で自分たちの力のなさを実感した」と堀井。前節を終えて1勝2分け15敗で最下位に沈み、残り4試合の全勝と他チームの全敗が残留条件となる崖っぷちの状況で今節の法政大戦を迎えた。
もっとも法政大は1部昇格争いを繰り広げている上位チームの一方、東京農業大が今季リーグ戦で唯一勝利した相手でもある。そのため「前期に勝っている分良い印象もあったしここで負けたら終わりということで、絶対に価値をもぎ取ろう」と臆することなく試合に臨んだ。
ただ東京農業大はGK和田薫空(1年=横浜創英高)の好セーブなどで0-0を維持していったが、前半40分にミドルシュートで失点して0-1で前半を終了。今季は後半に入ってギアを上げられないことが課題となっており、難しい状況になった。それでも「チームとして後半からもう一つパワーを出すところをみんな意識してきた」。後半の立ち上がりのピンチもGK和田のセーブで凌ぐと、法政大に追加点を許さず反撃の機会を窺っていった。
迎えた後半20分、試合を通じて右サイドからの攻撃参加が目立っていたDF八木田愛流(2年=東急レイエス U-18)が絶妙なクロスを供給。これを堀井が頭でゴールにねじ込み、同点に成功した。
「前半に失点をしたけどチームではまだまだ全然いけるという雰囲気があった。そこで自分自身、攻めの姿勢からクロスで中に入って決めることができたのでよかった」(堀井)


その後もシュートシーンこそ少なかったが、東京農業大が逆転に迫ろうかとする場面も作って奮闘した。ところが最終盤に入って法政大が攻勢を強めてきたところ、ラストプレーのCKで勝ち越し点を献上。残留に向けて意地を見せたものの1-2の敗戦に終わり、3部降格が確定した。
堀井は都リーグから昇格を重ねてきたここまでについて、「先輩に頼ってばかりだったのかなと思う」と赤く目を腫らしながら話す。土壇場の敗戦と降格が確定した直後とあって頭を整理することは難しい。ただ「自分たちが4年生になってきたときにもっと後輩のためにやらなければいけなかった」と責任を感じていた。
もっともリーグ戦は3試合を残しており、来季につながる戦いをすることも後輩への貢献になるはずだ。堀井は「結果は変わらないけれど勝つことに意味があると思う。ここで気持ちを落とさずに後輩に何を見せられるのかを意識しながら、残り3試合絶対に勝ちたい」と力を込める。大学卒業とともに競技人生に区切りをつけるといい、強い決意のもとラストランを走り抜く。
(取材・文 加藤直岐)
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東京都リーグ1部からたどり着いた関東大学リーグ2部の舞台は1年で去ることになった。東京農業大は30日の第19節・法政大戦を1-2で落として関東3部降格が確定。主将のMF堀井榛人(4年=関東一高)は「キャプテンとして後輩にこの舞台を残してあげられなかったことが本当に悔しい」と唇を噛んだ。
東京農業大は堀井ら現4年生が入学した際は都リーグ1部を戦っていたが、翌年に関東3部に参入。関東3部で2年間を過ごし、今季7年ぶりに関東2部へ戻ってきた。ただ「3部とは少しレベルの差を感じる中で自分たちの力のなさを実感した」と堀井。前節を終えて1勝2分け15敗で最下位に沈み、残り4試合の全勝と他チームの全敗が残留条件となる崖っぷちの状況で今節の法政大戦を迎えた。
もっとも法政大は1部昇格争いを繰り広げている上位チームの一方、東京農業大が今季リーグ戦で唯一勝利した相手でもある。そのため「前期に勝っている分良い印象もあったしここで負けたら終わりということで、絶対に価値をもぎ取ろう」と臆することなく試合に臨んだ。
ただ東京農業大はGK和田薫空(1年=横浜創英高)の好セーブなどで0-0を維持していったが、前半40分にミドルシュートで失点して0-1で前半を終了。今季は後半に入ってギアを上げられないことが課題となっており、難しい状況になった。それでも「チームとして後半からもう一つパワーを出すところをみんな意識してきた」。後半の立ち上がりのピンチもGK和田のセーブで凌ぐと、法政大に追加点を許さず反撃の機会を窺っていった。
迎えた後半20分、試合を通じて右サイドからの攻撃参加が目立っていたDF八木田愛流(2年=東急レイエス U-18)が絶妙なクロスを供給。これを堀井が頭でゴールにねじ込み、同点に成功した。
「前半に失点をしたけどチームではまだまだ全然いけるという雰囲気があった。そこで自分自身、攻めの姿勢からクロスで中に入って決めることができたのでよかった」(堀井)


キャプテンが意地の同点弾
その後もシュートシーンこそ少なかったが、東京農業大が逆転に迫ろうかとする場面も作って奮闘した。ところが最終盤に入って法政大が攻勢を強めてきたところ、ラストプレーのCKで勝ち越し点を献上。残留に向けて意地を見せたものの1-2の敗戦に終わり、3部降格が確定した。
堀井は都リーグから昇格を重ねてきたここまでについて、「先輩に頼ってばかりだったのかなと思う」と赤く目を腫らしながら話す。土壇場の敗戦と降格が確定した直後とあって頭を整理することは難しい。ただ「自分たちが4年生になってきたときにもっと後輩のためにやらなければいけなかった」と責任を感じていた。
もっともリーグ戦は3試合を残しており、来季につながる戦いをすることも後輩への貢献になるはずだ。堀井は「結果は変わらないけれど勝つことに意味があると思う。ここで気持ちを落とさずに後輩に何を見せられるのかを意識しながら、残り3試合絶対に勝ちたい」と力を込める。大学卒業とともに競技人生に区切りをつけるといい、強い決意のもとラストランを走り抜く。
(取材・文 加藤直岐)
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