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最終判断でトップ昇格見送りの4年前…清水帰還の流経大MF鈴木奎吾「大学を経由して戻ることは決めていた」

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清水に入団するMF鈴木奎吾

 目標としていた清水エスパルスへの帰還を決めた流通経済大MF鈴木奎吾(4年=清水ユース)は、「大学を経由して戻ることは決めていて、強い気持ちがあったからこそ、無事戻れたのかなと思います」と安どした。

 苦い記憶を払しょくするために4年間を過ごした。清水ユースでキャプテンを務める中心選手だった鈴木は、3年生の夏まで昇格が検討されていた。しかし同級生のFW千葉寛汰、DF菊地脩太(琉球)がトップ昇格を勝ち取った中で、鈴木に吉報が届くことはなかった。

「GMと同時のユースの監督に呼ばれて言われたんですけど、夏のクラセン前に言われて、気持ちの作り方が難しかったことを今でも覚えている。キャプテンでもあったので、切り替えて、何とかチームのためにやるしかないなという感じでした」

 ただ大学では1年目からトップチームで出場機会を掴んで結果を残してきた。「サッカー面では守備の部分。大学サッカーは強度が高いので最初は手こずったけど、守備の意識や強度は成長したと思います。自分の武器である左足のキックも伸ばしつつ、守備を伸ばせたと思います」。4年前にはなかった確かな自信を掴んで、プロの舞台に進むことになる。

 清水からのオファーは今秋に入ってからだったが、練習には大学2年生のころから定期的に参加していた。昨年の10月に参加した際には内側靭帯を痛めてしまうアクシデントもあったが、その後も評価が変わることはなかったという。「ほかのチームの話も軽く聞いていたけど、まずはチームのスタッフもエスパルスがどうなるかで判断していいということだった」。

 先日、プロの厳しさも痛感する出来事があった。ユース、そして大学の先輩にもなるFW齊藤聖七の契約満了が発表になった。「聖七くんは1年の時の4年生。すごく可愛がってもらった。宮本航汰くんも退団が決まって、そういう世界なので仕方がないけど、代わって入る身としては自覚と責任が強くなりました」。

 即戦力として入団する覚悟も強くする。来季から秋春制へのシーズン移行を行うJリーグは、来年2月から6月までは半年の特例リーグであるJリーグ百年構想リーグを行う。順位に関係がないことから、若手選手の多くが積極的に起用されることが予想される。FKキッカーとして記憶に残る選手を目指したいと意気込むレフティも、「一年目からやるという気持ちはあるし、試合に出て自分の持ち味を出せる自信もある」と意識を十分にすると、「試合に絡んで行って、エスパルスの勝利に貢献したい」と力強く話した。

(取材・文 児玉幸洋)


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児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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