マンチェスター・ユナイテッドは来季、本拠地オールド・トラッフォードのメインスタンドにあたる「サー・ボビー・チャールトン・スタンド」の中央部をホスピタリティシートに変更し、これまでシーズンチケットを購入していた人々に別の座席に移動するよう求めたようだ。イギリス『BBC』などが伝えている。

　BBCによると、6日に行われたマンチェスター・シティとのダービーマッチでは数百人のサポーターがチケットの値上げやスタジアム内売店の削減に対する抗議活動を試合中に実施。中でもマイケル・カーニー氏(81)は「私はあなたが生まれる前からここに座っていた」「74年間の忠実なサポートは何のため?」というバナーを掲げて反対の意を示し、他のサポーターの注目を集めていた。

　カーニー氏は1980年からサー・ボビー・チャールトン・スタンド(当時は「ユナイテッド・ロード」と呼ばれていた)中央部の同じシーズンシートを購入し続けていた熱心なサポーター。ところがこの冬、来季に向けた更新通知書にホスピタリティシート化の旨が記され、「次のシーズンは別の座席を見つける必要がある」と伝えられたのだという。

　カーニー氏はBBCの取材に近年のマンチェスター・Uのクラブ体制について「とても悲しいことだ」と失望した様子で対応。「たしかに一つの見方としては、長年そこに座っていられたのは幸運だった。だが、もうそれに慣れ親しんでいた」と振り返りつつ、「みんなをまとめて追い出すというのは、彼らがどうしたいかがうかがい知れる」と皮肉的に述べたという。

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