[MOM4858]町田ユースMF真也加チュイ大夢(3年)_トップ昇格のレフティが鮮烈V弾!箱根駅伝を沸かせた「お父さんを超える」
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.6 U-18東京都1部L第15節 駒澤大高 0-1 町田ユース NICHIBUN SAKURA FIELD]
トップチーム昇格の10番が、FC町田ゼルビアユースを勝利へ導いた。0-0の後半35分、町田ユースは敵陣でボールを奪い返すと、MF武田翔琉(2年)が中央から左前方へラストパス。これをMF真也加チュイ大夢(3年=FC町田ゼルビアジュニアユース出身)が左足でゴールに突き刺し、決勝点を挙げた。
やや左へ開いた形で受けたボール。だが、「とりあえず、上でも下でも、強いのが行けば(GKも)弾くだろうし、シュートで行けば何かが起こるので、そこは大事にして」という真也加は、迷わずに左足を振り抜き、ニアをぶち抜いた。
この日の立ち上がり、とても届きそうにないような浮き球パスを左足のつま先で圧巻のトラップ。その後もDF間でボールを引き出し、縦突破からの左足クロスや左足のプレースキックなどでゴール前のシーンに絡んだ。だが、自らのチャンスでシュートが枠に飛んでいなかった。「(自分でも)『どうしたんだろう』って感じだったんですけど、(決勝点のシーンでは)自分を信じて振り抜いたら、ようやく1点取れたって感じで、結果が出て嬉しいです」と笑顔。東京都1部リーグ首位死守へ貴重な1点を、チームメートと全力で喜んでいた。
より冷静にスペースが見えるようになったという後半は、ロングパスやワンツーでボールを引き出してチャンスメーク。また、後半の体力的に苦しい時間帯でも自慢の体力でプレスバックを全うしていた。そして、タッチライン際でDF2人に寄せられても、1度、2度とその間を突破して前進。「自分はドリブルそんな得意じゃないんですけど、1対1で負けないっていうのは、ドリブルの上手さ関係ないんで。決定機は作れていなかったですけど、それなりに相手に怖さみたいなのは作れて良かったです」というレフティが、鮮烈な一撃でチームを勝たせた。
真也加は、今年8月2日に2025年シーズントップチーム昇格が発表された。町田のスクール、ジュニアユースチーム、そしてユースチームを経てのプロ入り。「自分としては町田ゼルビアっていうチームが大好きなチームなんで、小さい頃からやっぱり試合を見ながら見て学んでたのがあるんで、そこのピッチに立てるようにっていうのはまず1つめの目標として、そこは目指して頑張っていきたい」と意気込んでいる。
その目標を達成するためには、まだまだやるべきことがある。「(トップチームで)プレーしていて通用しないところが全然多いんで。自分の良さであるキックも、やっぱり土台がなかったらダメなんで、1つ1つできることっていうのは広げていかないと、上には通用しないんで」。武器である左足や体力面、また周囲とのコミュニケーションも、ポジショニングも、1対1のバトルも「まだまだ足りない」と意識してレベルアップすることを目指していく。
その真也加は、サッカー人生で「やっぱり、『お父さんを超える』。サッカーのところで知名度的に超えたりっていうのは、自分の勝負のところ」という。ケニア出身の父・真也加ステファン(ステファン・マヤカ)さんは陸上競技の長距離種目などで活躍。山梨学院大時代には箱根駅伝で1年時から“エース区間”2区を4年間担当して2度の区間賞、2度の総合優勝と歴史に名を刻み、社会人でも活躍した名ランナーだ。母・玲世さんも、日本代表として世界選手権女子マラソン競技に出場して9位。「お母さんからは結構、メンタル的なところとか。自分は(らしさを出せなかったり、)ちょっと足りないところがあるので」助言されていたという。
真也加はボールを蹴ることにより楽しさを感じてサッカーの道へ。父親の存在について、「そんなにプレッシャーってほどではないです。まだ自分は結果出していないんで、そんなプレッシャーに感じることはなかったです」と語るが、受け継がれている走力も活かしてサッカーの世界で「お父さんを超える」という思いは強い。そのためにも、「トップに上がることは決まったんで、まず結果を出せるように」。足元を見つめながら「挫けず、毎日チャレンジ」し、一つ一つ積み重ねてJリーグや国際試合で観衆を沸かせるような選手になる。
(取材・文 吉田太郎)
[10.6 U-18東京都1部L第15節 駒澤大高 0-1 町田ユース NICHIBUN SAKURA FIELD]
トップチーム昇格の10番が、FC町田ゼルビアユースを勝利へ導いた。0-0の後半35分、町田ユースは敵陣でボールを奪い返すと、MF武田翔琉(2年)が中央から左前方へラストパス。これをMF真也加チュイ大夢(3年=FC町田ゼルビアジュニアユース出身)が左足でゴールに突き刺し、決勝点を挙げた。
やや左へ開いた形で受けたボール。だが、「とりあえず、上でも下でも、強いのが行けば(GKも)弾くだろうし、シュートで行けば何かが起こるので、そこは大事にして」という真也加は、迷わずに左足を振り抜き、ニアをぶち抜いた。
この日の立ち上がり、とても届きそうにないような浮き球パスを左足のつま先で圧巻のトラップ。その後もDF間でボールを引き出し、縦突破からの左足クロスや左足のプレースキックなどでゴール前のシーンに絡んだ。だが、自らのチャンスでシュートが枠に飛んでいなかった。「(自分でも)『どうしたんだろう』って感じだったんですけど、(決勝点のシーンでは)自分を信じて振り抜いたら、ようやく1点取れたって感じで、結果が出て嬉しいです」と笑顔。東京都1部リーグ首位死守へ貴重な1点を、チームメートと全力で喜んでいた。
より冷静にスペースが見えるようになったという後半は、ロングパスやワンツーでボールを引き出してチャンスメーク。また、後半の体力的に苦しい時間帯でも自慢の体力でプレスバックを全うしていた。そして、タッチライン際でDF2人に寄せられても、1度、2度とその間を突破して前進。「自分はドリブルそんな得意じゃないんですけど、1対1で負けないっていうのは、ドリブルの上手さ関係ないんで。決定機は作れていなかったですけど、それなりに相手に怖さみたいなのは作れて良かったです」というレフティが、鮮烈な一撃でチームを勝たせた。
真也加は、今年8月2日に2025年シーズントップチーム昇格が発表された。町田のスクール、ジュニアユースチーム、そしてユースチームを経てのプロ入り。「自分としては町田ゼルビアっていうチームが大好きなチームなんで、小さい頃からやっぱり試合を見ながら見て学んでたのがあるんで、そこのピッチに立てるようにっていうのはまず1つめの目標として、そこは目指して頑張っていきたい」と意気込んでいる。
その目標を達成するためには、まだまだやるべきことがある。「(トップチームで)プレーしていて通用しないところが全然多いんで。自分の良さであるキックも、やっぱり土台がなかったらダメなんで、1つ1つできることっていうのは広げていかないと、上には通用しないんで」。武器である左足や体力面、また周囲とのコミュニケーションも、ポジショニングも、1対1のバトルも「まだまだ足りない」と意識してレベルアップすることを目指していく。
その真也加は、サッカー人生で「やっぱり、『お父さんを超える』。サッカーのところで知名度的に超えたりっていうのは、自分の勝負のところ」という。ケニア出身の父・真也加ステファン(ステファン・マヤカ)さんは陸上競技の長距離種目などで活躍。山梨学院大時代には箱根駅伝で1年時から“エース区間”2区を4年間担当して2度の区間賞、2度の総合優勝と歴史に名を刻み、社会人でも活躍した名ランナーだ。母・玲世さんも、日本代表として世界選手権女子マラソン競技に出場して9位。「お母さんからは結構、メンタル的なところとか。自分は(らしさを出せなかったり、)ちょっと足りないところがあるので」助言されていたという。
真也加はボールを蹴ることにより楽しさを感じてサッカーの道へ。父親の存在について、「そんなにプレッシャーってほどではないです。まだ自分は結果出していないんで、そんなプレッシャーに感じることはなかったです」と語るが、受け継がれている走力も活かしてサッカーの世界で「お父さんを超える」という思いは強い。そのためにも、「トップに上がることは決まったんで、まず結果を出せるように」。足元を見つめながら「挫けず、毎日チャレンジ」し、一つ一つ積み重ねてJリーグや国際試合で観衆を沸かせるような選手になる。
町田トップチーム昇格のMF真也加チュイ大夢が町田ユースの攻撃を牽引
後半35分、MF真也加チュイ大夢のゴールで町田ユースが先制
(取材・文 吉田太郎)