高2世代を代表するCB村上慶(大津)が左SBとしてインパクト大の動き。1年後の選手権Vのために、率先して声も
U-17日本高校選抜候補DF
[1.26 練習試合 U-17日本高校選抜候補 2-1 駒澤大]
高2世代を代表するCBが、左SBとしてインパクト大の動きを見せた。U-17日本高校選抜候補DF村上慶(大津高/2年=アビスパ福岡U-15出身)は、駒澤大との練習試合2本目に左SBとして出場。前方の左SH根木翔大(尚志高/2年)とともに左サイドで攻撃力を発揮して見せた。
「攻撃的な部分っていうのが自分の持ち味なので、ミスしても良いんでどんどんチャレンジして攻撃参加することは意識してやっています」。個で行き切る力を持つ根木をサポートしながら、自身も積極的な攻め上がり。自陣からでもDF間へ割って入るようなドリブルで大きく前進していた。
そして、ハイサイドでボールを持った際には縦へ仕掛けてラストパス。また、足裏でボールを転がすドリブルから右足を振り抜くシーンもあった。元々は右SBで、小学5年から中学3年まで「(福岡市東区の『クレセールフットサル』で)フットサルもちょくちょくやってたんで、そこで足裏とか使いながらやっていました」。当初、自信を持ってドリブルすることができなかったというが、「中3ぐらいからドリブルが何か自分的には上手くなったと実感して」特長の一つになった。
大津、U-17日本代表でも主にCBとしてプレーし、危機察知能力の高さと反応の速さで幾度もシュートブロックやインターセプト。その流れで一気に攻め上がるプレーも村上は持ち味としてきた。今回、U-17日本高校選抜選考合宿ではCBとしても堅い守りを見せた一方、SBとしての魅力もチームスタッフやJクラブスカウトに披露。大津の新チームではボランチとして前からボールを取り切る動きや、SBでの攻撃力も表現できているというだけに、今後、どのような起用法になるのかも注目が集まる。
村上は2024年シーズン、大津の中心選手の一人としてプレミアリーグファイナル制覇を果たした。だが、選手権は3回戦で流通経済大柏高(千葉)に惜敗。流経大柏の決勝点はゴール正面での攻防で村上がクリアし切れずに決められたものだった。
「プレミアとかの失点は動画見返さないと、鮮明には覚えられてなくて。こういう失点もあったなっていうのはあるんですけど、流経戦の2失点っていうのはもう、ちゃんと頭の中に映像として残っていて、特に2失点目に関しては、自分の処理のミスのところだと思ってるんで、そこはもう『一生、自分の記憶の中に残していかないといけない失点』だと思うんで、特にこの1年はその失点のところは大事にしていきたいなと思います」
特にシーズン後半は、Jクラブユースにも大津の攻撃力を消すために守備ブロックを構築して守ってくるチームがあったという。警戒されている中でも勝ち続けたが、目標の選手権制覇は果たせず。「日本一をプレミアで経験できたっていうのは、もう一生の財産です。でも、選手権も取りたかったっていうがもう1番の悔しい思いで……プレミア取れたんですけど、1番のチームの目標が選手権で全国制覇だったんで、とても悔しい思いは残っています」。村上は選手権敗退後に「選手権、やっぱ全国取りたいなっていうのはより一層芽生えました」と明かす。
これまでは先輩たちについて行く側だったが、隣で頼っていたCB五嶋夏生(大津高/3年)はもういない。ただし、昨年から先発を務めてきた責任と自覚が村上を変え始めているようだ。
以前に比べて声を出すことを意識。「新チーム始まってから、(五嶋)夏生さんとかもいなくなってから声出す存在がいなくなって、自分が去年から入っていてトップチームを1番近くで見てるんで、この1月はどんどんチームの中で引っ張って声を出していました。自分が出さないと、『こういう声かけで大丈夫なのか』って怖がって出せない選手とかもいると思うんで、そういうのは自分が意識的に出していかないと、チームを引っ張っていけない。こっち(U-17高校選抜)でも意識的に出して、中心になって頑張っていこうかなって思っています」。筋力アップにも取り組み、より強い身体を作ってからプレミアリーグWEST(4月開幕)などで「違った自分を」見せていく。
清水入りした先輩MF({嶋本悠大))(3年)は「自分の中では今も上の上の存在っていうか、凄い存在なんで、尊敬してますし、マジで頑張って欲しいです」。嶋本の存在は自分にとっても良い物差し。高校3年目に飛躍を遂げ、プロ入り、U-18日本代表、U-19日本代表候補入りも果たした先輩を基準とし、自身に足りないところを補いながら個人としても上を目指す。
(取材・文 吉田太郎)
●第103回全国高校サッカー選手権特集
高2世代を代表するCBが、左SBとしてインパクト大の動きを見せた。U-17日本高校選抜候補DF村上慶(大津高/2年=アビスパ福岡U-15出身)は、駒澤大との練習試合2本目に左SBとして出場。前方の左SH根木翔大(尚志高/2年)とともに左サイドで攻撃力を発揮して見せた。
「攻撃的な部分っていうのが自分の持ち味なので、ミスしても良いんでどんどんチャレンジして攻撃参加することは意識してやっています」。個で行き切る力を持つ根木をサポートしながら、自身も積極的な攻め上がり。自陣からでもDF間へ割って入るようなドリブルで大きく前進していた。
そして、ハイサイドでボールを持った際には縦へ仕掛けてラストパス。また、足裏でボールを転がすドリブルから右足を振り抜くシーンもあった。元々は右SBで、小学5年から中学3年まで「(福岡市東区の『クレセールフットサル』で)フットサルもちょくちょくやってたんで、そこで足裏とか使いながらやっていました」。当初、自信を持ってドリブルすることができなかったというが、「中3ぐらいからドリブルが何か自分的には上手くなったと実感して」特長の一つになった。
大津、U-17日本代表でも主にCBとしてプレーし、危機察知能力の高さと反応の速さで幾度もシュートブロックやインターセプト。その流れで一気に攻め上がるプレーも村上は持ち味としてきた。今回、U-17日本高校選抜選考合宿ではCBとしても堅い守りを見せた一方、SBとしての魅力もチームスタッフやJクラブスカウトに披露。大津の新チームではボランチとして前からボールを取り切る動きや、SBでの攻撃力も表現できているというだけに、今後、どのような起用法になるのかも注目が集まる。
村上は2024年シーズン、大津の中心選手の一人としてプレミアリーグファイナル制覇を果たした。だが、選手権は3回戦で流通経済大柏高(千葉)に惜敗。流経大柏の決勝点はゴール正面での攻防で村上がクリアし切れずに決められたものだった。
「プレミアとかの失点は動画見返さないと、鮮明には覚えられてなくて。こういう失点もあったなっていうのはあるんですけど、流経戦の2失点っていうのはもう、ちゃんと頭の中に映像として残っていて、特に2失点目に関しては、自分の処理のミスのところだと思ってるんで、そこはもう『一生、自分の記憶の中に残していかないといけない失点』だと思うんで、特にこの1年はその失点のところは大事にしていきたいなと思います」
特にシーズン後半は、Jクラブユースにも大津の攻撃力を消すために守備ブロックを構築して守ってくるチームがあったという。警戒されている中でも勝ち続けたが、目標の選手権制覇は果たせず。「日本一をプレミアで経験できたっていうのは、もう一生の財産です。でも、選手権も取りたかったっていうがもう1番の悔しい思いで……プレミア取れたんですけど、1番のチームの目標が選手権で全国制覇だったんで、とても悔しい思いは残っています」。村上は選手権敗退後に「選手権、やっぱ全国取りたいなっていうのはより一層芽生えました」と明かす。
これまでは先輩たちについて行く側だったが、隣で頼っていたCB五嶋夏生(大津高/3年)はもういない。ただし、昨年から先発を務めてきた責任と自覚が村上を変え始めているようだ。
以前に比べて声を出すことを意識。「新チーム始まってから、(五嶋)夏生さんとかもいなくなってから声出す存在がいなくなって、自分が去年から入っていてトップチームを1番近くで見てるんで、この1月はどんどんチームの中で引っ張って声を出していました。自分が出さないと、『こういう声かけで大丈夫なのか』って怖がって出せない選手とかもいると思うんで、そういうのは自分が意識的に出していかないと、チームを引っ張っていけない。こっち(U-17高校選抜)でも意識的に出して、中心になって頑張っていこうかなって思っています」。筋力アップにも取り組み、より強い身体を作ってからプレミアリーグWEST(4月開幕)などで「違った自分を」見せていく。
清水入りした先輩MF({嶋本悠大))(3年)は「自分の中では今も上の上の存在っていうか、凄い存在なんで、尊敬してますし、マジで頑張って欲しいです」。嶋本の存在は自分にとっても良い物差し。高校3年目に飛躍を遂げ、プロ入り、U-18日本代表、U-19日本代表候補入りも果たした先輩を基準とし、自身に足りないところを補いながら個人としても上を目指す。
(取材・文 吉田太郎)
●第103回全国高校サッカー選手権特集


