悔しさが「自分を成長させる一番の鍵」。2世代上の代表、J1キャンプ参加も経験したDF布施克真(日大藤沢)が日本高校選抜候補に合流し、攻守で明らかな違い
[1.27 練習試合 日本高校選抜候補 5-7 東京国際大]
1年前の日本高校選抜欧州遠征を経験し、高校生ながらU20アジアカップ予選でも活躍した才能の実力は伊達じゃない。前夜に日本高校選抜候補合流のDF布施克真(日大藤沢高/3年=横浜F・マリノスジュニアユース出身)が、明らかに違いを見せるようなパフォーマンス。左SB、ボランチとしてプレーすると、ボール奪取を連発したほか、余裕のあるビルドアップ、打開力も発揮した。
「この中で埋もれてっちゃいけないっていう気持ちが自分の中であるんで」と第一声。そして、「一番できて当然で、その上で大学生相手とか関係なく勝ち切るっていうところがもっと大事になってくると思うんで、最後失点したり、2-2っていうところで勝ち切れずに1本目終わったっていうことと、チームとして最後勝ち切れてないっていうことが課題だと思うんで、そこはしっかり詰めてやっていきたい」と自身により高いレベルのプレーと勝利を求めていた。
2007年早生まれの布施は一昨年にU-17日本代表のU-17ワールドカップメンバーに選ばれ、昨年には2世代上のU-19日本代表入り。今年2月にU-20日本代表が参戦するU20アジアカップ(中国)メンバー選出も有力視されている。その布施は、日大藤沢などの協力もあって前日までJ1クラブのキャンプに一週間の練習参加。「一番良いタイミングでした。そこでめちゃくちゃ良い刺激をもらって。もう選手たちが全員、質も、強度も、全く違うレベルだったんで、そこでついていけなかったっていうのは凄い悔しくて」という経験をしてきた。
この日は、その悔しさもぶつける形で躍動。「守備のところはもう大学生相手でもやれるっていうのは(昨年の高校選抜の経験からも)分かっているし、あそこで物怖じしててもほんとに自分のためにならないと思ってたんで、そこは全く遜色なくやれたのかなっていうところはあります。でも、やっぱり攻撃のところでもう一味加えられたらなっていう風には思ってたんで、もう少し得点に絡んだり、決定的なところを作っていきたい」。大学生相手にも全く負けない強度と切り替えの速さ、オン・オフの質。相手が優位な状況での競り合いでもFKを取るような狡猾さも見せつつ、PAへ強引に切れ込んでいくようなキレ、力強さも印象的だった。
攻撃面に比べ、守備面の評価が上がり過ぎている感があることは確か。だからこそ、「『守備だけじゃないよ』、というのはずっとやってきたので、そこはしっかり出せたところもあるのかなっていうのは思います」。それでも、頭を使い、ゲーム全体を読む力はまだまだ必要だと自己分析。自信を持つ守備もJ1クラブに入ればスピードで縦に行かれることもあったというだけに、そのJ1レベルを基準に取り組んでいく考えだ。
「そこのレベルに合わせていかないと、言い方悪いかもしんないですけど、このレベルでやられてたら、もう上には上がっていけないと思ってるんで。守備のところは全くやらせないっていうところと、それプラス、攻撃も自分のところからもっと攻撃回数を増やしていくってところは課題かなって思います」。同時に、J1クラブや年代別日本代表、世界での経験を日本高校選抜候補の選手たちにも共有。ボランチの動き方やSBがどこを見れば良いのか、またフィジカル面など「伝える」という役割も果たしている。
「満足しないこと」が今の布施を作り出している。布施は日大藤沢1年時の2022年にU-15日本代表候補初選出。同年に国体(現国スポ)日本一を経験し、翌年にはU-16日本代表にも選ばれている。ただし、順風満帆だった訳では無い。2年時に全国4強入りしたインターハイでは先発落ちを経験。その後、万能性や強度の高さ、切り替えの速さでアピールしてU-17ワールドカップメンバー入りを果たしたが、フィールドプレーヤーで唯一出場ゼロで世界との戦いを終えている。
そして、昨年はインターハイ予選、3連覇を目指した選手権予選ともに神奈川準決勝で敗退。努力に加えて運もあって代表、選抜でステップアップできたと自己分析しているが、多くの悔しさも経験してきた。今回のJ1クラブ練習参加での経験もまたエネルギーに。「その経験が『自分を成長させる一番の鍵』だと思ってるんで、上手くいかない時こそ自分は一番やらなきゃなっていう風には感じてるんで、そこはこれからもずっと続けていきたい。プロで試合に出るためにはもう全然足りてないんで、もう一生満足することなく成長できる」と頷いた。
布施は高校進学後、「満足したことは今まで一度もない」と言い切る。「満足したらもう自分は終わりだと思ってるんで。小学校、中学校の頃、自分に満足して成長が止まってしまったっていうところで、高校入ってからもう満足することなくずっと成長できるようにっていうのは、もう自分が大事にしてきたことなので、それはこれからも続けていって、もっともっと成長できるようにしたい」
進路に筑波大を選んだ理由も、「自分の足りないところは技術的なところ。パスの質だったり、トラップで相手を抜くところだったりっていうのは足りてないところだと思う」という自分の課題を突き詰める環境が同大にあると感じたため。1年時から筑波大でのスタメン、4年後にはプロでスタメン、そして海外を見据えて自分自身を高めていく。
現在は日本高校選抜候補で「一番良いプレーをすること」に集中。U20アジアカップメンバーに選ばれれば、「自分の長所である守備のところだったり、攻撃の部分でもできることはいっぱいあると思うんで、自分のところからアシストで得点したり、自分で運んでいってゴール決めたりっていうのは個人的にはやりたいことですし、アジアカップでどんどん、どんどん成長していって、ワールドカップではもう一番大事な選手って言われるぐらいのプレーヤーになって戦いたい」。今年は、日本高校選抜や筑波大での活躍に加え、アジア・世界で躍動すること、そして2023年のU-17ワールドカップの“リベンジ”を目指して満足せずに日々を過ごす。
(取材・文 吉田太郎)
●第103回全国高校サッカー選手権特集
1年前の日本高校選抜欧州遠征を経験し、高校生ながらU20アジアカップ予選でも活躍した才能の実力は伊達じゃない。前夜に日本高校選抜候補合流のDF布施克真(日大藤沢高/3年=横浜F・マリノスジュニアユース出身)が、明らかに違いを見せるようなパフォーマンス。左SB、ボランチとしてプレーすると、ボール奪取を連発したほか、余裕のあるビルドアップ、打開力も発揮した。
「この中で埋もれてっちゃいけないっていう気持ちが自分の中であるんで」と第一声。そして、「一番できて当然で、その上で大学生相手とか関係なく勝ち切るっていうところがもっと大事になってくると思うんで、最後失点したり、2-2っていうところで勝ち切れずに1本目終わったっていうことと、チームとして最後勝ち切れてないっていうことが課題だと思うんで、そこはしっかり詰めてやっていきたい」と自身により高いレベルのプレーと勝利を求めていた。
2007年早生まれの布施は一昨年にU-17日本代表のU-17ワールドカップメンバーに選ばれ、昨年には2世代上のU-19日本代表入り。今年2月にU-20日本代表が参戦するU20アジアカップ(中国)メンバー選出も有力視されている。その布施は、日大藤沢などの協力もあって前日までJ1クラブのキャンプに一週間の練習参加。「一番良いタイミングでした。そこでめちゃくちゃ良い刺激をもらって。もう選手たちが全員、質も、強度も、全く違うレベルだったんで、そこでついていけなかったっていうのは凄い悔しくて」という経験をしてきた。
この日は、その悔しさもぶつける形で躍動。「守備のところはもう大学生相手でもやれるっていうのは(昨年の高校選抜の経験からも)分かっているし、あそこで物怖じしててもほんとに自分のためにならないと思ってたんで、そこは全く遜色なくやれたのかなっていうところはあります。でも、やっぱり攻撃のところでもう一味加えられたらなっていう風には思ってたんで、もう少し得点に絡んだり、決定的なところを作っていきたい」。大学生相手にも全く負けない強度と切り替えの速さ、オン・オフの質。相手が優位な状況での競り合いでもFKを取るような狡猾さも見せつつ、PAへ強引に切れ込んでいくようなキレ、力強さも印象的だった。
攻撃面に比べ、守備面の評価が上がり過ぎている感があることは確か。だからこそ、「『守備だけじゃないよ』、というのはずっとやってきたので、そこはしっかり出せたところもあるのかなっていうのは思います」。それでも、頭を使い、ゲーム全体を読む力はまだまだ必要だと自己分析。自信を持つ守備もJ1クラブに入ればスピードで縦に行かれることもあったというだけに、そのJ1レベルを基準に取り組んでいく考えだ。
「そこのレベルに合わせていかないと、言い方悪いかもしんないですけど、このレベルでやられてたら、もう上には上がっていけないと思ってるんで。守備のところは全くやらせないっていうところと、それプラス、攻撃も自分のところからもっと攻撃回数を増やしていくってところは課題かなって思います」。同時に、J1クラブや年代別日本代表、世界での経験を日本高校選抜候補の選手たちにも共有。ボランチの動き方やSBがどこを見れば良いのか、またフィジカル面など「伝える」という役割も果たしている。
「満足しないこと」が今の布施を作り出している。布施は日大藤沢1年時の2022年にU-15日本代表候補初選出。同年に国体(現国スポ)日本一を経験し、翌年にはU-16日本代表にも選ばれている。ただし、順風満帆だった訳では無い。2年時に全国4強入りしたインターハイでは先発落ちを経験。その後、万能性や強度の高さ、切り替えの速さでアピールしてU-17ワールドカップメンバー入りを果たしたが、フィールドプレーヤーで唯一出場ゼロで世界との戦いを終えている。
そして、昨年はインターハイ予選、3連覇を目指した選手権予選ともに神奈川準決勝で敗退。努力に加えて運もあって代表、選抜でステップアップできたと自己分析しているが、多くの悔しさも経験してきた。今回のJ1クラブ練習参加での経験もまたエネルギーに。「その経験が『自分を成長させる一番の鍵』だと思ってるんで、上手くいかない時こそ自分は一番やらなきゃなっていう風には感じてるんで、そこはこれからもずっと続けていきたい。プロで試合に出るためにはもう全然足りてないんで、もう一生満足することなく成長できる」と頷いた。
布施は高校進学後、「満足したことは今まで一度もない」と言い切る。「満足したらもう自分は終わりだと思ってるんで。小学校、中学校の頃、自分に満足して成長が止まってしまったっていうところで、高校入ってからもう満足することなくずっと成長できるようにっていうのは、もう自分が大事にしてきたことなので、それはこれからも続けていって、もっともっと成長できるようにしたい」
進路に筑波大を選んだ理由も、「自分の足りないところは技術的なところ。パスの質だったり、トラップで相手を抜くところだったりっていうのは足りてないところだと思う」という自分の課題を突き詰める環境が同大にあると感じたため。1年時から筑波大でのスタメン、4年後にはプロでスタメン、そして海外を見据えて自分自身を高めていく。
現在は日本高校選抜候補で「一番良いプレーをすること」に集中。U20アジアカップメンバーに選ばれれば、「自分の長所である守備のところだったり、攻撃の部分でもできることはいっぱいあると思うんで、自分のところからアシストで得点したり、自分で運んでいってゴール決めたりっていうのは個人的にはやりたいことですし、アジアカップでどんどん、どんどん成長していって、ワールドカップではもう一番大事な選手って言われるぐらいのプレーヤーになって戦いたい」。今年は、日本高校選抜や筑波大での活躍に加え、アジア・世界で躍動すること、そして2023年のU-17ワールドカップの“リベンジ”を目指して満足せずに日々を過ごす。
(取材・文 吉田太郎)
●第103回全国高校サッカー選手権特集



