beacon

新生・静岡学園の10番とキャプテン。「責任と覚悟を持って」戦うMF篠塚怜音がプレミア開幕戦からチームを牽引

ポスト
Xに投稿
Facebookでシェア
Facebookでシェア
URLをコピー
URLをコピー
URLをコピーしました

名門・静岡学園高の10番とキャプテンを務めるMF篠塚怜音(3年=ジェフユナイテッド千葉U-15出身/U-17日本高校選抜)

[4.6 プレミアリーグWEST第1節 静岡学園高 1-1 大津高 時之栖スポーツセンター 時之栖Aグラウンド]
 
 名門・静岡学園高の10番とキャプテン。「(2週間前から)任せられたからにはしっかり責任と覚悟を持ってやりたいなと思います」というMF篠塚怜音(3年=ジェフユナイテッド千葉U-15出身/U-17日本高校選抜)が、プレミアリーグWEST開幕戦でチームを背中で引っ張った。

 篠塚は静岡県高体連選抜のスペイン遠征直後。川口修監督も県選抜組がまだチームにフィットし切れていなかったことを認めるように、思うようなサッカーができなかったことは確かだ。大津高の鋭いアプローチに苦戦。全体的に横パスやバックパスが増える中、篠塚はシャドーの位置から下りてビルドアップや局面の打開に係わっていた。

 キープ力や狭い局面での技術力を発揮していた印象だが、シュートはゼロ。選手権で3試合連続ゴールを決めたMFには得点への期待も大きい。「今日も左サイドからクロスとか入っていけてた部分はあったんですけど、まだ合わせ切れてないので、もっとタイミングとか場所とかもしっかり合わせていけたら点は取れるようになってくるかなと思います」。攻撃面での修正を掲げていた一方、守備については「今日はある程度できたかなと思います」というパフォーマンスだった。

 大津の山城朋大監督はU-17日本高校選抜のコーチを兼任。“いて欲しい時にいて欲しいところにいる”という特長をその前で披露し、ボールサイドに現れては相手選手への鋭いアプローチやセカンドボール回収を続けていた。

 加えて、本人はスペインで学んだ強度を意識してプレー。「スペイン行って、球際の部分とか凄い差を感じたので、そこはチームにも伝えながら、自分でもしっかり練習で意識してやっているところです」。SB、ボランチでもハイレベルのプレーができる万能型MFは、存在感のある動きでチームを引っ張った。

 今年、選手権後から3月までU-17日本高校選抜の活動に参加。Jヴィレッジカップの決勝で先発出場して優勝に貢献するなど、タレントたちの中で実力を示した。「凄い周りから刺激を受けましたし、自分の中でももっと基準を上げてやんないといけないっていう風に思ったので、そこが成長につなげられるように頑張っています」。“ジェフ愛”が強く、将来、古巣の千葉で活躍することを目指す篠塚はまず、成長を続けて静岡学園の勝利に貢献する意気込みだ。

「(今年の静岡学園は)個性強くて、みんな足元の技術が高いと思うので、それを存分に発揮しつつ、守備が大事だっていうのはもう去年学んだので、そこをもっと強く求めながらやりたいと思っています。このプレミアリーグと選手権、インターハイも今年ラストなので、もう自分の力を出し切って、そこで進路でもいい結果が出ればなと思います。プレミアは厳しいっていうのは分かっていますけど、そこで優勝目指して頑張ろうっていうのはみんなで共有しているので、開幕戦引き分けですけど、ここから先、どんどんチームも良くなって勝てるようにしていきたいと思います」と宣言。チームからの信頼の厚い新リーダーが、静岡学園を上手くて、強いチームにする。


(取材・文 吉田太郎)


●高円宮杯プレミアリーグ2025特集
吉田太郎
Text by 吉田太郎

「ゲキサカ」ショート動画

TOP