[4.13 プレミアリーグEAST第2節 市立船橋高 2-2 川崎F U-18 グラスポ]

　川崎フロンターレU-18のボランチ、「14」として、現状に満足はしていない。MF小川尋斗(2年=川崎フロンターレU-15生田出身)はこの日、「恩田さんは裏への推進力が結構あるんで、ちょっと強めのパスでも行けるなと思ったんで、ちょっと強めに流して、回転かけながら」というスルーパスでFW恩田裕太郎(3年)の同点ゴールをアシスト。後半立ち上がりには積極的な攻め上がりでDFを剥がし、連続でシュートも放った。

　相手の運動量が落ちた後半に存在感を増し、相手を押し込む要因の一つにもなっていた。だが、「今日はもう自分が全部前向いて攻撃に係わってやるっていう気持ちでやったんですけど、もっともっと前に、攻撃に絡んでいかないとなっていうのは反省点です。あと、守備もセカンドのボールを拾うところで自分が拾えなくて、失点っていう形だったので、もっと反省していかないといけない」と反省の弁。後半にできたことを前半からやらなければならなかった。

　森勇介監督が「やっぱりフロンターレはボランチが大事なんで」と語るように、チームのスタイルを表現する上で、ボランチのタスクは大きい。その中で小川は試合に絡めなかった1年時に比べて守備強度、メンタリティが向上していることを実感。元日本代表MFの中村憲剛氏(現フロンターレ リレーションズ オーガナイザー)によってクラブの象徴的な番号となった「14」を背負う意味も理解している。

「自分が今年始まって14番をもらえるっていうのは思ってなかったんですけど、この偉大な14番を今年はもらったので、もっともっと歴代の人たちを超えていけるようなプレーをしていけたらいいと思います」

　そのためにも進化していかなければならない。本人も反省していたように、守備の強度やセカンドボールの回収力といった課題の改善に加え、武器としている攻撃のアイディア、得点・アシストをする力もまだまだ磨いていくことが必要。「(今年は)全試合に出場してチームの勝利に貢献していけるようなシーズンしたいです」。悔しさを滲ませていた一戦を必ず糧として、「14」は高校2年生のシーズンに突き抜ける。

(取材・文　吉田太郎)

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