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“次世代の佐野海舟”。強度、回収力、運動量武器の流経大柏MF島谷義進は水戸で成長を遂げ、目標の存在に近づく

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水戸ホーリーホック内定の流通経済大柏高MF島谷義進(3年=FC.フェルボール愛知出身)。憧れの日本代表MF佐野海舟に追いつき、追い越すような選手へ

“次世代の佐野海舟”候補が、Jリーグ、そして海外での活躍を誓った。流通経済大柏高のMF島谷義進(3年=FC.フェルボール愛知出身)は、水戸ホーリーホック内定のボランチ。8日の内定記者会見で「先日、水戸ホーリーホックの先輩方がJ2優勝、そしてJ1昇格というものを成し遂げて下さり、J1というこれ以上ないスタートを切れることを本当に嬉しく思います」と感謝した。

 島谷は名門・流経大柏のチームリーダーだ。インターハイ3位などに貢献したMFは複数のJリーグクラブから関心を寄せられていたが、最も早くオファーを受けた水戸入りを決断。「J1に上がることを期待して水戸ホーリーホックを選んだっていうわけではなくて、育成の面だったり、ピッチ外のところでも選手一人ひとりと向き合ってサポートして下さるんで、そういうところに惹かれて、水戸ホーリーホックに行きたいなっていう風に強く思いました」と理由について説明する。

 流経大柏の榎本雅大監督がその島谷について、「彼は“流経の特攻隊長”みたいな感じですね。常に先頭に立って一番厳しいところに行くような選手でして、チームの中でいつも一番の運動量と気合を持ってプレーしています」と説明したように、厳しい局面で先頭に立って戦う強度と運動量の持ち主。記者会見に出席した水戸強化部スカウト担当の柏葉涼太氏も期待を口にした。

「中盤でのデュエル、ハードワーク、献身性、連続性といったチームで求められるようなプレーを体現できる選手です。また、攻撃面では中盤で仲間と繋がりながらリズムを生めるような選手だと思っています。チームではダブルキャプテンを務めていますが、強いリーダーシップ、高い仲間への要求は、我々のチームもまた新たな挑戦が来年から始まりますが、(水戸に)新しい風を吹かせてくれるという風に思っています」。

 島谷はデュエルやセカンドボールの回収、そして運動量といった武器を「水戸ホーリーホックの勝利のために全力で発揮できるように頑張ります」と誓う。そのMFはJリーグで活躍し、将来はドイツ・ブンデスリーガでプレーすることを目標の一つに掲げている。

「まずは水戸ホーリーホックで必ず活躍できるようにしたい。(その先は)自分はキャリアの中で、海外で活躍したいっていうのがあるので、具体的に言うとドイツのブンデスリーガで活躍したいなと思っていて、その理由は佐野海舟選手(マインツ)がドイツで活躍しているからです。自分にとってほんとにロールモデルというか、自分の憧れの選手は佐野海舟選手なんで、そういう選手になりたいなって思いつつ、日本代表でしっかりA代表のメンバーとして活躍できるように頑張りたいなっていう風にも思っています」

 水戸はその夢に近づくことのできるクラブでもある。2023年7月1日からハノーファー(ドイツ)と育成を目的とした3年間の業務提携をスタート。DF松田隼風がハノーファーU23チームへの期限付き移籍を経て同トップチームへの完全移籍を果たし、現在もMF碇明日麻がU23チームへ期限付き移籍している。まずは、そのチャンスを掴むに相応しい選手へ成長しなければならない。

 島谷は1タッチパスを交えたゲームメイクやDF背後へのミドルパスも武器。だが、現時点での佐野との差はまだまだ大きく、課題が多いことを自認している。「今、自分はデュエルとかそういうのを武器にしてますけど、自分とはほんとに比べ物にならないぐらいの強度を持ってると思いますし、ボール持った時の推進力だったり、スピードっていうのは、自分よりほんとにあるなっていう風には思うので、自分がもっと攻撃の面で水戸ホーリーホックで貢献できるように、推進力や、ゴールに向かっていく姿勢っていうのは負けずにつけていきたいなっていう風には思います」。水戸で成長し、佐野の背中に近づくようなボランチ、勝利に貢献できる選手になって評価を勝ち取る意気込みだ。

 ここからは、より身体を大きくすることにも取り組んでいかなければならない。「フィジカル面は全然足りないと思いますし、筋力面も何から何まで全然足りないと思うんで、そういうのも見つめ直してくれるのが水戸ホーリーホックだと思うし、今、高校生のうちにできることもあると思うんで、そういうことをやりつつ、自分の目標に向かってやっていけたらいいなっていう風には思います」。島谷はこの後、12月28日開幕の全国高校サッカー選手権を経て水戸に合流予定。「優勝したい」「終わった後はいち早く、1日でも早く水戸に合流して、仲間としてやっていきたい」の思いを持ってこの冬を過ごす。

ともに水戸入りするMF安藤晃希と記念撮影


(取材・文 吉田太郎)


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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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