beacon

[新人戦]会心の前半に攻守で大津を上回り、勝負どころでまたギアを上げて計4発。日章学園が地元の応援も力に初優勝!:九州

ポスト
Xに投稿
Facebookでシェア
Facebookでシェア
URLをコピー
URLをコピー
URLをコピーしました

日章学園高が初優勝

[2.17 九州新人大会決勝 日章学園高 4-1 大津高 綾町錦原サッカー場]

 日章学園が九州新人初優勝! KYFA男子第47回九州高等学校(U-17)サッカー大会(宮崎)は17日に綾町錦原サッカー場で決勝を行い、日章学園高(宮崎1)と大津高(熊本1)が対戦。日章学園が4-1で勝ち、同校にとって初、宮崎県勢としては第25回大会の鵬翔高以来22年ぶり2度目の優勝を果たした。

 日章学園はブロックリーグで1勝1分1敗と苦戦したものの、準々決勝で2連覇中の神村学園高(鹿児島1)を4-1で撃破。準決勝では国見高(長崎1)をPK戦で下して初の決勝に臨んだ。先発はGK高岸縁(2年)、右SB前田千颯(2年)、CB柴尾大夢(2年)、CB眞崎煌波(1年)、左SB玉井結翔(2年)の4バック、中盤は大谷兜真(2年)と谷恭輔(2年)のダブルボランチで右SHがゲーム主将の山下結叶(2年)、左SH武藤蒼大(2年)、そして秋鷹青杜(1年)と岩元航希(1年)が2トップを組んだ。

日章学園は初の決勝進出

 一方の大津はブロックリーグを2勝1敗で突破。準々決勝で大分鶴崎高(大分1)を4-0、準決勝では飯塚高(福岡2)を3-0で下して2年ぶりの決勝に駒を進めた。6年ぶり5回目の優勝をかけた決勝の先発は、GK西村天琉(2年)、右SB福本耕大(2年)、CB木下斗稀(2年)、CB小森太斗(2年)、ゲーム主将の左SB渡部友翔(2年/U-17日本高校選抜候補)の4バック、中盤は芋生陵(2年)と筒井悠太(1年)のダブルボランチで右SH坂口凌空(2年)、左SH松岡凛(2年)、前線に山本翼(2年/U-17日本高校選抜候補)と江上虎伯(1年)が構えた。

大津は2年ぶりの決勝進出

 前半、日章学園が会心の戦いを見せる。守備では「前から行って、奪いに行く」(原啓太監督)ことを徹底。また、山下が「しっかり縦パス入れさせないとか、しっかりチームとして守れたから圧倒できたかなと思います」と説明したように、寄せの速さと距離感の良さで個々の技術力の高い大津に特長を出させない。そして、層の厚いアタッカー陣が大津の守りを上回った。

日章学園はMF山下結叶と大津DF渡部友翔の両ゲーム主将がマッチアップ

 前半1分、日章学園は武藤の左クロスから岩元がヘッド。直後には大津も左SB渡部の左クロスを山本が頭で合わせる。また、大津は右を突いた芋生が切り返しから左足シュート。だが、日章学園は迫力のある守備から右へ飛び出した谷がクロスを上げ切るなど、チーム全体が強度の高い攻守で大津を苦しめる。

 日章学園はサイド攻撃から連続CK。17分には山下の右CKから前田が狙う。これはGK西村に阻まれたが、こぼれ球を谷が右足ダイレクトで豪快に決め、先制した。日章学園は23分にも秋鷹へくさびのパスを入れて左へ展開し、武藤がカットインからクロスバー直撃の右足シュート。谷と大谷のダブルボランチが時間を作り、ボールを奪いに来る相手のギャップを突く形でチャンスを生み出す。

前半17分、日章学園MF谷恭輔が右足で先制ゴール

CKの流れから先手を取った

 25分、右SH山下が右SB前田の動きをおとりに、空いた中央へドリブルで切れ込む。そしてDFの股間を狙ったスルーパスで秋鷹が抜け出し、GKとの1対1から右足でゴールを破った。怪我でベンチスタートだったMF吉崎太珠主将(2年)が、「(今年は)誰が出てもいいっていうのは強みですし、走れる、戦えるのも今年のチームの強みかなと思います」という日章学園が2点リード。その攻勢は続き、山下の右クロスから岩元が決定的なヘッド。さらに武藤や谷がシュートを打ち込んで勝負を決めにいく。

前半25分、日章学園は山下のスルーパスからFW秋鷹青杜が追加点

怪我明けの1年生10番が決勝で結果を残した

 対する大津はエース山下がDF間へ割って入り、シュートを放つなど反撃。後半開始から筒井に代えてFW薮田尚大(2年)を投入し、山本をボランチに下げる。すると、山下がボールに触れる回数を増やして攻撃にリズム。5分には右の坂口がスピードに乗ったドリブルで中央のスペースを突く。そして、スルーパスを松岡が右足で決め、1点差とした。

後半5分、大津はMF松岡凛が右足で2戦連発となるゴール

 日章学園は失点直後、攻守で躍動する谷が右へ抜け出してラストパス。秋鷹とともに前線で怖さを見せていた岩元が狙うも決め切ることができない。一方の大津はボールを保持する時間を増やし、前線のコンビネーションや坂口のドリブルで仕掛ける。

大津の10番MF山本翼は攻守に幅広い動きを見せ、反撃の中心に

 だが、日章学園は守りの要・柴尾が出足の鋭い守りを見せたほか、182cmCB眞崎や左SB玉井が破られない。16分には大谷、谷、秋鷹を怪我で2試合欠場していたMF吉崎太珠主将(2年)、準決勝で同点弾のFW島村陽斗(2年)、FW村井力磨(2年)へ3枚替え。原監督が「3トップにして出力を上げていこうっていうのがあった」と説明したように、再び相手を呑み込みにいく。

 大津は17分、渡部の左クロスを坂口が折り返し、薮田が右足シュート。23分には福本と江上を右SB西川和樹(2年)とMF西本瑛司(2年)へ交代し、攻撃にパワーを加える。日章学園も武藤をMF重松虎之介(2年)へスイッチ。すると、試合終盤に日章学園が大津を突き放した。

 27分、交代出場のFW島村が左中間からのドリブルで強引に突破し、PAへラストパス。鋭く反応した吉崎が相手に倒されてPKを獲得する。このPKを吉崎が自ら右足で決め、3-1とした。

 吉崎はピッチサイドで応援を続ける控え部員や、同級生たちの下へ。「他の部活の人たちも応援に来て下さって感謝しかないですし、やっぱ来てくれたからこそ結果出して、『凄いな』『もう1回行きたいな』っていう風に思われるようにやりたいなっていうのは心がけていました」と明かす。また山下も、「後半とかはもう(右サイドの自分の)真後ろにいたんで、凄い力になって、走り切ることができました」と感謝。今大会、連戦で選手層の厚さを見せてきた日章学園は、地元の応援の後押しも受け、最後まで走り切った。

後半27分、日章学園は交代出場のMF吉崎太珠主将が自ら獲得したPKを決めて3-1

応援してくれた仲間たちの下へ

 大津は30分にMF永田悠真(1年)を加えると、33分に薮田のラストパスから投入直後のFW木村太陽(2年)が決定機を迎える。だが、日章学園GK高岸がストップ。日章学園はFW矢野瑛大(2年)を加えて迎えた35+4分にダメ押した。山下の右CKのこぼれを吉崎が左足ダイレクトでシュート。これが相手ハンドを誘い、PKを獲得する。このPKを吉崎が右足で決め、勝利を決定づけた。

後半35+4分、MF吉崎太珠主将がPKを決める

この試合2得点目に笑顔

 このまま4-1で試合終了。近年、日章学園は全国大会で惜敗が続いており、原監督は今大会初日に「タイトルに飢えてるじゃないけど、何がなんでも奪いに行くんだって、そういう姿勢を見せないといけない」と語っていた。課題もまだまだあるが、開催地代表の責任感も持って戦い、初優勝。指揮官は「タイトルを取っていくっていうことは本当に意識していたので、そういう中で結果を出していくっていうのは良いことだと思います。プレミア(リーグ)に昇格するっていうのが我々はもう一番大きな目標なので、そこに向けて色々積み上げていきたいなと思います」と語った。

 加えて、今回のように、トーナメント戦で勝ち抜くことを選手たちは目指している。理想は昨年の神村学園だ。谷は「もっともっと上を目指せるように、日頃から成長して、去年の神村さんは九州新人優勝してから夏冬2冠っていうところがあったんで、自分たちもそれに追いつけるように、日本一目指して頑張りたいです」と力を込め、吉崎は「これから色々な大会がある中で、いいスタートを切れたし、課題も見つかったので、その課題を直しながら日本一にいけたらなと思います」と誓った。神村学園のように九州新人優勝から全国大会での飛躍、そして大目標のプレミアリーグ昇格を果たす。

日章学園は競争を経て、目標達成を目指す

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

「ゲキサカ」ショート動画

TOP