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新キャプテンが掲げる2026年のテーマは「責任」。名古屋U-18MF神谷輝一が見据えるのは全員で掴む「日本一のタイトル」と「プリンス復帰」

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名古屋グランパスU-18の新キャプテンを任されているMF神谷輝一(2年=名古屋グランパスU-15出身)

 自分たちのグループとしてのパワーには、はっきりとした自信を持っている。身体に馴染んだこの赤いユニフォームを纏って、アカデミーで戦う最後の1年。キャプテンを任されたからには、このチームを必ず良い方向に導いてみせる。

「ここまでいろいろな方に支えてもらった分、結果で恩返ししたいですし、今年はアカデミーでも最後の1年なので、みんなでたくさんピッチ内外で喋って、思っていることを共有したり、これまで積み重ねてきたものを出して、自分たちが納得の行くようなサッカーを、シーズンを通じてやっていければいいかなと思います」。

 名古屋グランパスU-18(愛知)の新キャプテンを任された、90分間効果的な働きを貫く頭脳派ボランチ。MF神谷輝一(2年=名古屋グランパスU-15出身)は頼れる仲間たちとさらなる一体感を醸成して、掲げた2026年の目標を全員で掴み取る。


「新1年生もやってやるぞという気持ちを強く持っていますし、下からの突き上げもあることで、チーム全体がモチベーション高くやれているので、この雰囲気のままシーズンを通じてやっていきたいと思っています」。

 神谷はそんな言葉で、新チームへの手応えを口にする。立ち上げから2か月弱。名古屋U-18は群馬遠征を敢行し、『アスレカップ群馬2026』に参戦。この日は前橋育英高とジェフユナイテッド千葉U-18と対峙し、それぞれの課題と実戦の中で向き合っていく。

 前橋育英戦ではMF池田歩弘(1年)とMF恒吉良真(2年)がゴールを決めたものの、2-4で敗戦。千葉U-18戦にも終了間際に失点を喫し、0-1で敗れたが、攻撃面では細かいコンビネーションから崩し切るシーンや、鋭いサイドアタックをフィニッシュに結び付けるシーンも。神谷は今年のチームの特徴を、こう捉えている。

「去年は縦に速いサッカーをやっていた分、切り替えの速さには強みがあったと思うので、そこは生かしながら、今年は足元のところでボールを持ったり、良い関係の中で短いパスで崩していくというのが理想的な形なのかなと思っています」。

 個人としてはチームメイトからの投票でキャプテンに就任。U-15時代も務めていた役職とはいえ、改めて身が引き締まる想いを抱えている。「去年からチームを引っ張ろうとは思っていたので、気持ち的には大きく変わらないですけど、これまで先輩たちが繋いできてくれたものを大事にしながら、責任を持ってできればなと思います」。

 昨シーズンのキャプテンを務め、ドイスボランチをともに組むことの多かった野村勇仁の存在も、神谷にとってはロールモデルになっているという。「野村が試合中に見せるプレーや鼓舞する声で、『自分たちもやらなきゃ』と思うところがありましたし、去年はプレミアでうまくいかない時期にチームへアクションを起こしてくれて、苦しい時に何ができるかということも伝えてくれたので、自分もそういうことを意識してキャプテンをやっていきたいと思います」。



 2年生だった昨シーズンの神谷は、プレミアリーグWESTで20試合に出場。前半戦は3バックの左センターバックで奮闘し、後半戦からは本職のボランチに入ることが多かったが、2つの異なるポジションを経験したことで、プレーヤーとしての幅が広がった感覚があったという。

「前期は本職ではないセンターバックをやったことで視野も広がりましたし、守備陣の気持ちもわかったことで、『ボランチにはどこにいてほしいのかな』とか、見えるものも凄く増えたので、意味のある時間だったと思います。後期に入ってからはボランチをやるようになって、攻撃の部分で前に行くところだったり、奪った後に1本パスを付けるところだったり、そういうところは凄く成長したと思っています」。

「センターバックの時は、ボランチやウイングバックに声を掛けることが多かったんですけど、それがボランチに変わることで今度はシャドーやフォワードの選手に声を掛けるところもよりできるようになったので、それは良かったかなと。あとは前に入っていって、得点に関わるところは今後の課題だなと思います」。

 さらにトップチームの練習にも参加する機会に恵まれた中で、ある選手の姿勢に感銘を受けたそうだ。「菊地泰智選手は足元の技術もありますし、ポジショニングも的確だったんですけど、僕たちが初めて練習に入った時に、自分がやりやすいように声を掛けてくれましたし、サッカー選手としても、人としても、周りに影響を与えられる選手だなと思いました」。

 優しい先輩の気遣いから垣間見えたのは、プロサッカー選手が持ち合わせる確かな人間性。今季はよりチーム全体を見渡す役割を求められる立場になったこともあり、神谷が菊地からポジティブな影響を受けたことは言うまでもないだろう。



 シーズンの本格的な開幕までは、あと1か月あまり。U-18の最高学年として、チームをまとめるリーダーとして、2026年へ懸ける想いが、神谷の口から熱く零れ落ちる。

「キャプテンになったことで、『責任』というところは1つのテーマにしていて、勝ったらみんなのおかげですし、負けたら自分がチームを勝たせられなかったという想いで1試合1試合に臨みたいですし、個人としては守備の特徴を去年以上に生かすというところと、攻撃の部分ではプレミアリーグで得点を獲るというのが目標です」。

「チームは日本一を1つの目標にしていて、それはプレミアでもクラブユースでもJユースでもそうなんですけど、Bチームがプリンスリーグから落ちてしまって、今年は県リーグの戦いになる中で、プリンスに上げるという責任も伴わせることで、チーム全体としてもより負けられない試合を多くできると思うので、練習から全員で危機感や『やってやるぞ』という気持ちを持って、頑張っていきたいと思います」。

 グランパスの一員である誇りは、ずっと自分の中心に据えてきた。アカデミー最後の1年は、それを今まで以上に噛み締めながら、必ず望んだ結果へとチームを連れていく。しなやかなリーダーシップを備えた、2026年の名古屋U-18を束ねる新キャプテン。神谷輝一は積み重ねてきたあらゆる経験値を総動員して、輝く景色をみんなと一緒に手繰り寄せる。



(取材・文 土屋雅史)
土屋雅史
Text by 土屋雅史

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