「ロス五輪への推薦状」第27回:JFAアカデミー、流経大柏で成長。182cm、恵まれたフィジカルのFW渡辺瞳也がより怖いストライカーに変貌
2028年ロサンゼルス五輪まであと2年。ロサンゼルス五輪男子サッカー競技への出場資格を持つ2005年生まれ以降の「ロス五輪世代」において、年代別日本代表未招集の注目選手たちをユース取材ライターの森田将義記者がピックアップ
ストライカーとしての素質は08世代でも屈指だ。182cm、75kgの恵まれたフィジカルはポストプレーだけでなく、力強くゴールに迫る動きにも生かされている。シュートも左右両足で打て、クロスを点で合わすこともできる。U-17日本高校選抜でもエースナンバーの9番を背負い、印象的なプレーを見せたのが、流通経済大柏高のFW渡辺瞳也(2年)だ。
福島県出身の渡辺は中学生から親元を離れ、Jヴィレッジに拠点を置くJFAアカデミー福島でプレー。DFオディケチソン太地(名古屋グランパスU-18)ら全国から集まった実力者と切磋琢磨し、FWとしての実力を磨く中で、ピッチ外での成長も感じたという。「中学3年間でサッカーの面以外でも凄く成長できました。寮なので自分で洗濯したり、掃除したり、色んなことをしなければいけないので自立できました」。
高校選びの際に頭に浮かんだのは小学生の頃にテレビで見た選手権の記憶だった。「青森山田高と流経大柏の選手権決勝を見ていて、流経大柏に行きたいと思っていた。それにプレミアリーグでやりたかった」と振り返る渡辺は幼少から過ごした福島県からの旅立ちを決意する。
高校に入ってからの成長は著しい。「JFAアカデミー福島の頃は体が全く強くなくて点を決めるだけの選手だった」と本人は振り返るが、筋トレやアジリティートレーニングに励んだおかげで体重が中学時代よりも10kg以上アップ。178cmだった身長も更に伸び、182cmまでになった。スケールアップした肉体を最大限生かすため、可動域を広げるトレーニングにも取り組んだおかげで、より相手にとって怖い選手へと変貌を遂げた。
良きお手本となる先輩FWの存在も大きかった。昨年はトップチームにFW大藤颯太(現・東京V)とFW金子琉久が君臨。プレミアリーグでも得点ランキングの上位に顔を出した1歳上の2人の壁は厚く、なかなかAチームでの出場機会は掴めなかったが、ストライカーとしての成長を促したのは間違いない。
「大藤颯太や金子琉久はライバルでありつつ、良い仲間なので凄く刺激を受けましたし、シュートや体の使い方、裏への抜け出しなどFWとしての動きを凄く学びました。あの2人がいたからこそ自分も色んな部分が成長できたし、こうやって高校選抜に選ばれてプレーできている」。
元々は決して走れるタイプの選手ではなかったが、「試合に出て活躍するためにチームプレーを大事にしている」と流経大柏のFWに必須である前線でのアグレッシブにプレスをかける姿も板に付き、全国屈指の強豪でも頭角を現し始めた。
昨夏のインターハイは全国大会のメンバーに選ばれながらも2試合で44分の出場に終わったが、Bチームが挑むプリンスリーグ関東2部で得点を重ねて、懸命にアピール。10月には念願だったプレミアリーグのピッチに初めて立つと選手権予選でもスタメンを経験した。選手権では初戦となった2回戦から準々決勝までスタメンとして出場。無得点に終わったが、随所で潜在能力の高さを示し、大会後にはU-17高校選抜の候補に選ばれた。
最終学年を迎えた今年、本格ブレークの予感が漂うストライカーは「力強さがあるし、プレースタイル的にも近くて自分が一番目指しやすい。自分と身長が同じでも世界で戦って行けると証明してくれているので尊敬しています」との理由でFW上田綺世を目標として掲げる。
憧れの存在である上田が日本代表に欠かせない選手となったのはフェイエノールトでも得点を量産し、チームを勝たせる活躍をしてきたから。渡辺も今より高みを目指すためにはフィジカルや決定力を今よりも高め、チームを勝たせられる存在にならないといけないと理解している。「高卒でプロに行くためには、代表に選ばれないといけない。そのためには点を取ってチームを勝たせないといけない」と流経大柏での大暴れを誓う。
(取材・文 森田将義)
ストライカーとしての素質は08世代でも屈指だ。182cm、75kgの恵まれたフィジカルはポストプレーだけでなく、力強くゴールに迫る動きにも生かされている。シュートも左右両足で打て、クロスを点で合わすこともできる。U-17日本高校選抜でもエースナンバーの9番を背負い、印象的なプレーを見せたのが、流通経済大柏高のFW渡辺瞳也(2年)だ。
福島県出身の渡辺は中学生から親元を離れ、Jヴィレッジに拠点を置くJFAアカデミー福島でプレー。DFオディケチソン太地(名古屋グランパスU-18)ら全国から集まった実力者と切磋琢磨し、FWとしての実力を磨く中で、ピッチ外での成長も感じたという。「中学3年間でサッカーの面以外でも凄く成長できました。寮なので自分で洗濯したり、掃除したり、色んなことをしなければいけないので自立できました」。
高校選びの際に頭に浮かんだのは小学生の頃にテレビで見た選手権の記憶だった。「青森山田高と流経大柏の選手権決勝を見ていて、流経大柏に行きたいと思っていた。それにプレミアリーグでやりたかった」と振り返る渡辺は幼少から過ごした福島県からの旅立ちを決意する。
高校に入ってからの成長は著しい。「JFAアカデミー福島の頃は体が全く強くなくて点を決めるだけの選手だった」と本人は振り返るが、筋トレやアジリティートレーニングに励んだおかげで体重が中学時代よりも10kg以上アップ。178cmだった身長も更に伸び、182cmまでになった。スケールアップした肉体を最大限生かすため、可動域を広げるトレーニングにも取り組んだおかげで、より相手にとって怖い選手へと変貌を遂げた。
良きお手本となる先輩FWの存在も大きかった。昨年はトップチームにFW大藤颯太(現・東京V)とFW金子琉久が君臨。プレミアリーグでも得点ランキングの上位に顔を出した1歳上の2人の壁は厚く、なかなかAチームでの出場機会は掴めなかったが、ストライカーとしての成長を促したのは間違いない。
「大藤颯太や金子琉久はライバルでありつつ、良い仲間なので凄く刺激を受けましたし、シュートや体の使い方、裏への抜け出しなどFWとしての動きを凄く学びました。あの2人がいたからこそ自分も色んな部分が成長できたし、こうやって高校選抜に選ばれてプレーできている」。
元々は決して走れるタイプの選手ではなかったが、「試合に出て活躍するためにチームプレーを大事にしている」と流経大柏のFWに必須である前線でのアグレッシブにプレスをかける姿も板に付き、全国屈指の強豪でも頭角を現し始めた。
昨夏のインターハイは全国大会のメンバーに選ばれながらも2試合で44分の出場に終わったが、Bチームが挑むプリンスリーグ関東2部で得点を重ねて、懸命にアピール。10月には念願だったプレミアリーグのピッチに初めて立つと選手権予選でもスタメンを経験した。選手権では初戦となった2回戦から準々決勝までスタメンとして出場。無得点に終わったが、随所で潜在能力の高さを示し、大会後にはU-17高校選抜の候補に選ばれた。
最終学年を迎えた今年、本格ブレークの予感が漂うストライカーは「力強さがあるし、プレースタイル的にも近くて自分が一番目指しやすい。自分と身長が同じでも世界で戦って行けると証明してくれているので尊敬しています」との理由でFW上田綺世を目標として掲げる。
憧れの存在である上田が日本代表に欠かせない選手となったのはフェイエノールトでも得点を量産し、チームを勝たせる活躍をしてきたから。渡辺も今より高みを目指すためにはフィジカルや決定力を今よりも高め、チームを勝たせられる存在にならないといけないと理解している。「高卒でプロに行くためには、代表に選ばれないといけない。そのためには点を取ってチームを勝たせないといけない」と流経大柏での大暴れを誓う。
(取材・文 森田将義)



