法政大が“大旋風”19年大会以来の天皇杯出場決定!! 明治大は鹿島内定MF林弾で追撃も及ばず
[5.10 天皇杯予選決勝 明治大 1-2 法政大 味フィ西]
法政大が10日、天皇杯東京都予選決勝で明治大に2-1で勝利し、本大会の出場権を獲得した。東京ヴェルディやガンバ大阪を破った2019年大会以来14回目の出場となる。
関東大学リーグ2部の法政大と1部の明治大の対戦になったが、序盤から法政大がゲームを支配。すると前半8分、DF薬師田澪(4年=大津高)のロングフィードでFW小湊絆(3年=青森山田高/FC東京内定)が右サイド深くを取る。リターンを受けたMF松村晃助(3年=横浜FMユース/横浜FM内定)のクロスをMF小池直矢(3年=前橋育英高)がペナルティエリア内で合わせて先制に成功した。


一方の明治大は前半16分、MF藤森颯太(4年=青森山田高)が右サイドから上げたクロスをDF内山開翔(2年=帝京長岡高)がファーサイドで収め、落としをMF島野怜(4年=仙台育英高)が押し込みにいったが法政大守備陣のブロックに阻まれた。
その後も法政大が主導権を握り、前半23分にはDF長田涼平(2年=名古屋U-18)のスルーパスで小湊が抜け出してチャンス。ただシュートはミートできず、GK藤井陽登(4年=矢板中央高)にキャッチされた。それでも直後、小湊が中盤で島野からボールを奪って速攻。再び松村のクロスを今度はFW相澤デイビッド(4年=日本文理高)が合わせて大きな追加点を奪った。


2点差をつけられた明治大は後半のスタートから3枚替えで反撃を狙う。池上寿之監督は前日に鹿島アントラーズへの来季加入内定が発表されたMF林晴己(4年=高川学園高)のほか、DF川合陽(3年=C大阪U-18)とMF小林亮太(4年=磐田U-18)を投入。加えて「左が上手く守備できていなかった」とし、右サイドバックで先発していたDF稲垣篤志(3年=浦和ユース)を左サイドに移した。
すると後半開始2分、セカンドボールに反応した林がMF小倉幸成(2年=鹿島ユース)に倒されてPKを獲得。林が自ら決めて1点差に迫った。


明治大は幸先の良いゴールで前半よりも敵陣でプレーする時間を増やしていく。ただ、法政大は強靭なフィジカルを誇る相澤が前線で起点になって追加点を狙うなど、簡単に流れを渡さなかった。
逃げ切りたい法政大の柳沢将之監督は後半20分にMF大畑凜生(4年=矢板中央高/清水内定)を入れて中盤の強度を高めにいき、同31分にはセンターバックの薬師田を右SBに回し、新たにDF保田成琉(3年)を真ん中に置く采配。強力な相手攻撃陣に対応していった。
これに対し、明治大は4バックから3バックに変えるなどして同点ゴールを狙い、後半40分には稲垣が右サイドを突破してクロス。ファーサイドから林がボレーシュートを放ったが、これは枠を捉えられなかった。後半アディショナルタイムには稲垣や川合のロングスローでもゴールに迫るも、法政大の守備陣を攻略できずタイムアップ。法政大が前半の2点を守り抜いて勝利した。
敗れた明治大の池上監督は相澤に何度もボールを収められたことを悔やみながら、前線のクオリティー不足を指摘。今季の公式戦初黒星となり、「法政さんのフィニッシュのクオリティはすごく高かった。ああいうところが我々には足りないですし、今後もそこを見習ってやっていけたら」と改善を誓った。
柳沢監督は「同じ大学生には絶対負けちゃダメと話していました」と述べ、ここまでリーグ戦5勝1分と好調でも「自分たちを信じてやる。リーグ戦で勝ってようが、決勝に来ようが関係ないと。ひとつひとつ戦っていくことをずっと選手に言っています」とコメント。「選手たちもすごい気合いが入っていた」と称えた。
法政大は前回の出場時、東京VとG大阪を破る大旋風。東京Vからの派遣で今季就任した柳沢監督は、当時テレビでその戦いぶりを見ていたという。ただその後は予選決勝まで進むも出場権を獲得できない時期が続いていた。そうした中でチームは今季の目標の一つを天皇杯でのJクラブ撃破とし、この試合前にはマネージャーが作るモチベーションビデオで19年大会の映像を見て士気を高めていた模様。気合い十分に試合に臨み、昨季の関東大学リーグ無敗王者を破ってみせた。
法政大は天皇杯1回戦で群馬県代表(11日に決定)と対戦し、2回戦に進めば鹿島アントラーズへの挑戦権を得られる。ただ指揮官は「決勝で勝ったからって全然満足していなくて、まだまだ修正するところはたくさんある」と襟を正し、天皇杯までのリーグ戦でも勝利を収めながら“ジャイアントキリング”を目指していく。
(取材・文 加藤直岐)
●第105回天皇杯特集
●第99回関東大学リーグ特集
▶お笑いコンビ・ヤーレンズのサッカー番組がポッドキャストで配信中
法政大が10日、天皇杯東京都予選決勝で明治大に2-1で勝利し、本大会の出場権を獲得した。東京ヴェルディやガンバ大阪を破った2019年大会以来14回目の出場となる。
関東大学リーグ2部の法政大と1部の明治大の対戦になったが、序盤から法政大がゲームを支配。すると前半8分、DF薬師田澪(4年=大津高)のロングフィードでFW小湊絆(3年=青森山田高/FC東京内定)が右サイド深くを取る。リターンを受けたMF松村晃助(3年=横浜FMユース/横浜FM内定)のクロスをMF小池直矢(3年=前橋育英高)がペナルティエリア内で合わせて先制に成功した。


小池が先制弾
一方の明治大は前半16分、MF藤森颯太(4年=青森山田高)が右サイドから上げたクロスをDF内山開翔(2年=帝京長岡高)がファーサイドで収め、落としをMF島野怜(4年=仙台育英高)が押し込みにいったが法政大守備陣のブロックに阻まれた。
その後も法政大が主導権を握り、前半23分にはDF長田涼平(2年=名古屋U-18)のスルーパスで小湊が抜け出してチャンス。ただシュートはミートできず、GK藤井陽登(4年=矢板中央高)にキャッチされた。それでも直後、小湊が中盤で島野からボールを奪って速攻。再び松村のクロスを今度はFW相澤デイビッド(4年=日本文理高)が合わせて大きな追加点を奪った。


2点目のゴールパフォーマンス
2点差をつけられた明治大は後半のスタートから3枚替えで反撃を狙う。池上寿之監督は前日に鹿島アントラーズへの来季加入内定が発表されたMF林晴己(4年=高川学園高)のほか、DF川合陽(3年=C大阪U-18)とMF小林亮太(4年=磐田U-18)を投入。加えて「左が上手く守備できていなかった」とし、右サイドバックで先発していたDF稲垣篤志(3年=浦和ユース)を左サイドに移した。
すると後半開始2分、セカンドボールに反応した林がMF小倉幸成(2年=鹿島ユース)に倒されてPKを獲得。林が自ら決めて1点差に迫った。


林のPKで後半開始早々に1点差
明治大は幸先の良いゴールで前半よりも敵陣でプレーする時間を増やしていく。ただ、法政大は強靭なフィジカルを誇る相澤が前線で起点になって追加点を狙うなど、簡単に流れを渡さなかった。
逃げ切りたい法政大の柳沢将之監督は後半20分にMF大畑凜生(4年=矢板中央高/清水内定)を入れて中盤の強度を高めにいき、同31分にはセンターバックの薬師田を右SBに回し、新たにDF保田成琉(3年)を真ん中に置く采配。強力な相手攻撃陣に対応していった。
これに対し、明治大は4バックから3バックに変えるなどして同点ゴールを狙い、後半40分には稲垣が右サイドを突破してクロス。ファーサイドから林がボレーシュートを放ったが、これは枠を捉えられなかった。後半アディショナルタイムには稲垣や川合のロングスローでもゴールに迫るも、法政大の守備陣を攻略できずタイムアップ。法政大が前半の2点を守り抜いて勝利した。
敗れた明治大の池上監督は相澤に何度もボールを収められたことを悔やみながら、前線のクオリティー不足を指摘。今季の公式戦初黒星となり、「法政さんのフィニッシュのクオリティはすごく高かった。ああいうところが我々には足りないですし、今後もそこを見習ってやっていけたら」と改善を誓った。
柳沢監督は「同じ大学生には絶対負けちゃダメと話していました」と述べ、ここまでリーグ戦5勝1分と好調でも「自分たちを信じてやる。リーグ戦で勝ってようが、決勝に来ようが関係ないと。ひとつひとつ戦っていくことをずっと選手に言っています」とコメント。「選手たちもすごい気合いが入っていた」と称えた。
法政大は前回の出場時、東京VとG大阪を破る大旋風。東京Vからの派遣で今季就任した柳沢監督は、当時テレビでその戦いぶりを見ていたという。ただその後は予選決勝まで進むも出場権を獲得できない時期が続いていた。そうした中でチームは今季の目標の一つを天皇杯でのJクラブ撃破とし、この試合前にはマネージャーが作るモチベーションビデオで19年大会の映像を見て士気を高めていた模様。気合い十分に試合に臨み、昨季の関東大学リーグ無敗王者を破ってみせた。
法政大は天皇杯1回戦で群馬県代表(11日に決定)と対戦し、2回戦に進めば鹿島アントラーズへの挑戦権を得られる。ただ指揮官は「決勝で勝ったからって全然満足していなくて、まだまだ修正するところはたくさんある」と襟を正し、天皇杯までのリーグ戦でも勝利を収めながら“ジャイアントキリング”を目指していく。
(取材・文 加藤直岐)
●第105回天皇杯特集
●第99回関東大学リーグ特集
▶お笑いコンビ・ヤーレンズのサッカー番組がポッドキャストで配信中



