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インカレV王手の国士舘大、地元・栃木SC出身の2年生コンビが「憧れていた舞台」で躍動中! 目指すはJ1よりも“明本ルート”「最初は絶対トチエスに帰りたい」

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FW村上竜規とDF臼井春翔

[12.24 インカレ準決勝 国士舘大 3-1 関西学院大 カンセキ]

 1999年以来26年ぶりのインカレ制覇に王手をかけた国士舘大では、準々決勝以降の栃木ラウンドに特別な思いを持つ2年生コンビが躍動している。

 トップ下のFW村上竜規(2年)と左サイドバックのDF臼井春翔(2年)はともに栃木SCのアカデミー出身。関東大学リーグで戦う多くの選手はJ1クラブへの加入を目指すなか、2人は「絶対にトチエス(栃木SCの愛称)に帰りたい」という強い思いで大学生活を送っている。

 皆川は1年時から関東大学リーグでの先発を経験してきた期待のストライカー。インカレではエースのFW本間凜(3年)を支えるシャドーでの起用が続くなか、この日は運動量を活かした攻守への関わりと積極的な姿勢でチーム最多のシュート4本を放った。

「攻撃では1トップの本間凜選手とつながってゴール前に飛び込んでいくのを意識して、守備ではセカンド回収にアップダウンすることを意識していた」。新たな持ち場にも「リーグ戦でもなかなかシャドーのポジションはやっていなかったけど、インカレでやってここにきてやっと手応えを感じている」と好感触だ。

 福岡県北九州市で戦ったグループリーグを経て、準々決勝以降は栃木開催。それも栃木SCが本拠地としてきた栃木県グリーンスタジアムと、現本拠地のカンセキスタジアム栃木での試合とあり、「家族、トチエスのファン・サポーターが来てくださって、温かいなと感じたし、その応援が自分の力になった。おかげで最高なコンディションでプレーできた」と喜びを感じているという。

 左サイドバックの臼井も「憧れていた舞台なので人一倍気合いは入るし、思い入れは強い」と気合い十分。今季途中からAチームで台頭し、「今年が始まった時には想像ができないようなチャンスが来て、それをいい形で掴むことができて今ここにいると思うので、本当にいい経験ができている」というインカレの舞台で攻守に存在感を見せている。

 2人が国士舘大を選んだのは栃木U-18出身の同大OBで、現在ベルギーのルーベンでプレーするDF明本考浩の影響が大きい。特に同じ左SBの臼井にとって、明本は特に憧れの存在。「入ってきた初めての年にプレーを見て衝撃を受けて、本当にすごい選手だなと思って、自分もそうなれるようにと思ってこの大学を選んだ」と後を追っていく構えだ。

 2人が口を揃えるのは大学卒業後は栃木SCでプロ入りをするという目標だ。

「お互いに刺激し合って2人で栃木に戻るぞというのを意識している」(村上)、「トップに上がるためにこの大学で頑張っているので、もっと成長して戻れるように頑張りたい」(臼井)。関東大学リーグの主力選手となればJ1クラブからのオファーも期待できるが、「周りからもそういう意見はあったりするけど小学校からいるクラブなので、最初は絶対にトチエスに帰りたいという思いがある」(臼井)といい、クラブ愛は周囲が思うよりもはるかに強い。

 2人はそんな特別な思いを背負い、27日に栃木県グリーンスタジアムで行われる決勝戦に臨む。「小さい頃から見ていたスタジアムなので色んな感情がある」(臼井)。対戦相手は今季のリーグ戦で2敗を喫し、優勝を譲った王者・筑波大。「日本一になって少しでも村上竜規と臼井春翔という名前を知らしめられたら」(村上)と意気込む。


(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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