追加招集でU-22日本代表初参加! 横浜FM植中朝日は温泉旅行目前で決意新た「熱海はいつでも行けるので」

FW
向かう方角は変わらなかったが、意味合いは大きく変わった。横浜F・マリノスのFW植中朝日は13日、U-22日本代表に追加招集。同日午前に熱海へ温泉旅行に出る直前に呼び出しがかかった。合宿も静岡県内で行われているため「熱海行ってる途中でもそのまま(ルートを)変えていけると思ったけど、スパイクを取りに一回横須賀に行きました」。待望の初招集には「連絡が来たときにはびっくりしましたけど、でもチャンスを掴み取るかは自分次第なので。がんばりたいです」と意気込んだ。
北中米W杯アジア2次予選に臨む日本代表メンバーのFW古橋亨梧が負傷で不参加となったことで、U-22日本代表に合流していたFW細谷真大が13日に急きょ離脱。そして、植中が追加招集された。同日の合宿初日はスタートには間に合わず、練習終了直前に合流。大岩剛監督らスタッフに挨拶をし、クールダウンでランニングをする選手たちに交じって軽く汗を流した。
2019年にU-18日本代表としてスペイン遠征に参加して以来、今回が2度目の年代別代表。当時のチームメイトには今回のメンバーでもあるDF木村誠二やFW小田裕太郎、MF川崎颯太、DF西尾隆矢といった面々がいた。JFAアカデミー時代の後輩でもあるMF三戸舜介や、小学校時代に小倉南FCで同じだったDF大畑歩夢、横浜FMでチームメイトだったMF藤田譲瑠チマもいるため、気後れはしない。藤田とは前日にビデオ電話越しに「髪切ってから合流してくる」という旨を聞いていた。自身も翌日に合流することになるとは思っていなかったという。
「マリノスが休みだったので温泉にでも行こうかと。本当に車に乗るために家を出ようとしたときに連絡をもらいました」
パリ五輪への意識が本格的に芽生えたのは、今季横浜FMに加入したとき。「ここで活躍できればその道も」。シーズン序盤は出場機会に恵まれなかったが、徐々にチャンスを掴む。J1第32節終了時点でJ1リーグ9試合3得点を挙げ、ルヴァン杯は8試合4得点で大会最多タイを記録。「(横浜FMで)活躍すれば必然的に見えてくると信じてやってきた」。そして、言葉通りに自らの手で道を切り拓いた。
大岩監督は植中に「マリノスでプレーしているそのままをやってもらいたい。あの強度の中で攻守においてアグレッシブにやっている。それをそのままやってほしい」と伝えたという。「彼特有の得点感覚で、裏抜けからのゴールも含めて、ああいうプレーはわれわれのフォワードにも求められてるところ。そういう部分は期待したい」と追加招集した理由を語っていた。
前年度J1王者の中で鍛えられた自負がある。植中は「マリノスの強度は本当に日本トップクラスだと思っているので、そこは自分も練習からやっている」と胸を張る。そして、結果を残すつもりだ。「FWなので、ゴールを決めるところにフォーカスしたい」と力を込めた。
新幹線で静岡に入る途中には、もともとの目的地でもある熱海を通過した。所属していたJFAアカデミー福島は震災の影響で静岡県内で活動。「夏は熱海の海に行っていたので。懐かしいな…きょう来るはずだったんだ」と脳裏をかすめたという。しかし「熱海はいつでも行けるので」。待望の扉は思わぬ形で開かれた。18日のU-22アルゼンチン代表戦に向けて「爪痕を残す意味でも、ゴールだけを目指してやりたい」と活躍を誓った。
(取材・文 石川祐介)
北中米W杯アジア2次予選に臨む日本代表メンバーのFW古橋亨梧が負傷で不参加となったことで、U-22日本代表に合流していたFW細谷真大が13日に急きょ離脱。そして、植中が追加招集された。同日の合宿初日はスタートには間に合わず、練習終了直前に合流。大岩剛監督らスタッフに挨拶をし、クールダウンでランニングをする選手たちに交じって軽く汗を流した。
2019年にU-18日本代表としてスペイン遠征に参加して以来、今回が2度目の年代別代表。当時のチームメイトには今回のメンバーでもあるDF木村誠二やFW小田裕太郎、MF川崎颯太、DF西尾隆矢といった面々がいた。JFAアカデミー時代の後輩でもあるMF三戸舜介や、小学校時代に小倉南FCで同じだったDF大畑歩夢、横浜FMでチームメイトだったMF藤田譲瑠チマもいるため、気後れはしない。藤田とは前日にビデオ電話越しに「髪切ってから合流してくる」という旨を聞いていた。自身も翌日に合流することになるとは思っていなかったという。
「マリノスが休みだったので温泉にでも行こうかと。本当に車に乗るために家を出ようとしたときに連絡をもらいました」
パリ五輪への意識が本格的に芽生えたのは、今季横浜FMに加入したとき。「ここで活躍できればその道も」。シーズン序盤は出場機会に恵まれなかったが、徐々にチャンスを掴む。J1第32節終了時点でJ1リーグ9試合3得点を挙げ、ルヴァン杯は8試合4得点で大会最多タイを記録。「(横浜FMで)活躍すれば必然的に見えてくると信じてやってきた」。そして、言葉通りに自らの手で道を切り拓いた。
大岩監督は植中に「マリノスでプレーしているそのままをやってもらいたい。あの強度の中で攻守においてアグレッシブにやっている。それをそのままやってほしい」と伝えたという。「彼特有の得点感覚で、裏抜けからのゴールも含めて、ああいうプレーはわれわれのフォワードにも求められてるところ。そういう部分は期待したい」と追加招集した理由を語っていた。
前年度J1王者の中で鍛えられた自負がある。植中は「マリノスの強度は本当に日本トップクラスだと思っているので、そこは自分も練習からやっている」と胸を張る。そして、結果を残すつもりだ。「FWなので、ゴールを決めるところにフォーカスしたい」と力を込めた。
新幹線で静岡に入る途中には、もともとの目的地でもある熱海を通過した。所属していたJFAアカデミー福島は震災の影響で静岡県内で活動。「夏は熱海の海に行っていたので。懐かしいな…きょう来るはずだったんだ」と脳裏をかすめたという。しかし「熱海はいつでも行けるので」。待望の扉は思わぬ形で開かれた。18日のU-22アルゼンチン代表戦に向けて「爪痕を残す意味でも、ゴールだけを目指してやりたい」と活躍を誓った。
(取材・文 石川祐介)