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W杯決定戦と重なる“大谷フィーバー”にも敬意語った堂安律「もっとサッカーを報道しろよなんて、そんなレベルの低い話はしたくない」

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MF堂安律(フライブルク)

 日本代表MF堂安律(フライブルク)が16日、ドイツから帰国し、羽田空港で報道陣の取材に応じた。今回の代表活動期間中には東京ドームでMLB開幕戦が組まれていることもあり、話題は“大谷フィーバー”に沸く野球界にも及んだが、堂安は「スポーツ全体が盛り上がっていくのはいいことだと思うので、切磋琢磨し合いながら負けじと頑張りたい」と冷静に語っていた。

 北中米W杯出場に王手をかける日本代表は20日にバーレーン、25日にサウジアラビアとそれぞれ対戦。埼玉スタジアム2002には満員の大観衆が詰めかけることが見込まれる中、最高のムードで8大会連続、そして史上最速でのW杯出場を決めることが期待されている。

 もっとも、日本代表がトレーニングを行う18日と19日には東京ドームで大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希が所属するロサンゼルス・ドジャースと、今永昇太と鈴木誠也が所属するシカゴ・カブスによるメジャーリーグ開幕戦が組まれており、日本代表の話題との「競合」が見込まれる。特にMLBで歴史的な活躍を続ける“大谷フィーバー”は年々白熱する一方で、この日の取材対応でもテレビメディアから野球界を意識した質問が堂安に向けられた。

 それでも兵庫出身ながら巨人ファンとして育ってきたことで知られる堂安。野球界で結果を出し続けるスター選手らにリスペクトを示しつつ、サッカー選手としての活躍をはっきりと誓った。

「もちろん野球の凄さというのは僕がヨーロッパに行ってからも日本の盛り上がりを知っているし、それくらい凄いことをしているのは事実だと思う。ただ、僕たちがW杯を優勝した時には同じくらいの反響があると思うので、僕たちはそれに向けて準備をするだけ。スポーツ全体が盛り上がっていくのはいいことだと思うので、切磋琢磨し合いながら負けじと頑張りたい」

 日本では大谷の活躍が連日ワイドショーなどで報道される一方、欧州各国で活躍する日本人サッカー選手の活躍に関するテレビ報道は少なく、サッカーファンから批判の声が上がることも珍しくない。それでも堂安はこの日、自身の取材のために空港まで訪れたテレビ各局への敬意を欠かさず、日本代表の活躍によってサッカーの話題をより広く届ける覚悟を口にした。

「いろんな意見があると思うし、プレミアで活躍する選手がいたり、それこそ(伊藤)洋輝がバイエルンに行ってそのニュースが少ないというのもあるけど、野球をしている彼らがとんでもないことをしているのも分かっている。そこに僕らが『もっとサッカーを報道しろよ』なんていうのは、そんなレベルの低い話はしたくない。アスリートは結果を出して反響があるものなので、僕たちは自分たちのやれることをやりたい。だからこそ、僕たちがW杯を優勝したときには皆さんがしっかりと報道してくれるように僕たちはやるだけだと思います」

「やっぱり国民の人たちは見たことないものが好きじゃないですか。大谷翔平選手は見たことのないことをやってきたわけで。サッカーと言ったらビッグクラブに行く選手は過去にもいたわけで、そういうのに皆さんは慣れている。だから見たことのない景色を見せるにはW杯で最低限ベスト8以上で、W杯優勝を目指すか、それか誰かがバロンドールを獲るくらいのレベルまで行き切るかのどちらかだと思います。僕がチームとして代表で活躍していく中で、目指すべきところはW杯優勝なんじゃないかなというのは飛行機の中で考えていました」

 世界中から精鋭たちが集まる欧州5大リーグで日々戦う選手たちの活躍により、世界で勝つための土台が固まりつつあるという自負もある。「各選手が各リーグでリーグを代表する選手になっているし、プレミアを見ても、ラ・リーガを見ても、フランスリーグを見てもトップ5、トップ3に挙がる選手が出てきているのは日本代表の強みだし、チームメートと日本代表の話をしていても『すごいチームになってきたな』という評価を受けている」。そのW杯まではあと1年3か月。まずは目の前の世界につながる一戦に全てを集中し、「しっかり出場権を決めてスポーツ全体を盛り上げていけるように頑張りたい」と静かに意気込んだ。

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(取材・文 竹内達也)

●北中米W杯アジア最終予選特集
竹内達也
Text by 竹内達也

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