AFC U17アジアカップサウジアラビア2025に参戦中のU-17日本代表は、10日にU-17オーストラリア代表とのグループステージ最終節を迎える。

　ここまでの戦績は1勝1分。U-17ベトナム代表との第2戦は終了間際に与えたPKから追い付かれる痛恨のドローだった。その試合に途中出場しているMF田中遥大(FC東京U-18)は「ああやって最後のところで決められてしまった」と悔しさをにじませつつも、「まだ敗退したわけじゃないので」と気持ちを切り替える。

　ベトナム戦で田中がピッチに立ったとき、スコアは1-0で日本がリードしている状況だった。そのまま逃げ切れれば世界大会への切符も手に入るというシチュエーション。それゆえに難しい部分もあった。

「結構そういう展開で緊張しちゃうタイプなので、まず緊張しないようにと思って試合に入りました。ただ、相手のロングボールがずっと自分の逆サイド側へ蹴られていたんですが、もっと自分も警戒しておかないといけませんでした。ちょっとした気のゆるみがあったと思います」

　後半アディショナルタイム、シンプルなロングボールを相手へとこぼれさせてしまい、結果的にPKへと繋がっていってしまった。「最初のポジショニングのところから良くなかった」と反省しつつ、2度と繰り返さないことも誓った。

　今大会は2試合ともに途中出場。右サイドで先発している長南に代わって入る流れが続いている。

「あらためて長南とは違う自分の良さを出したいと思ってやっています。自分はやっぱり、クロスが武器。アシストから結果を残すっていう部分と、守備の対人で1対1を負けないところが良さだと思うので、そこで勝負していきたい」

　最終戦の相手であるオーストラリアはウイングに打開力のある選手を配置するチームだけに、サイドの対人守備は重要なファクターのひとつになりそうだ。

　田中も「(オーストラリアは)サイドの選手にスピードがあるので、そこで自分が負けないようにしたい」とした上で、こう決意を語った。

「スタメンかベンチかはわからないですけど、与えられた役割を果たして絶対に勝つという思いでやっていきます。攻撃では自分たちのFWの選手は絶対に良いポジションへ入ってきてくれるので、良いクロスを入れられれば絶対に決めてくれると思うので、信じてやりたいです」

　最終戦のミッションは明確。全員で世界切符を取りにいく中で、あらためて田中も攻守両面での貢献を誓う。

ベトナム戦では途中出場

引き分けから切り替えてオーストラリア戦に集中

(取材・文　川端暁彦)

---

●AFC U17アジアカップ2025特集