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なでしこJの新戦力へ…E-1組から成宮唯と吉田莉胡がニールセン監督体制の常連組に初選出、指揮官が期待する“要素”は

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MF成宮唯とMF吉田莉胡

 なでしこジャパンの攻撃に厚みを加える新戦力だ。日本女子代表(なでしこジャパン)は19日、今月29日に長崎市のPEACE STADIUM Connected by SoftBankで行われるカナダ女子代表戦の活動に参加するメンバー26人を発表。WEリーグからは6人が選ばれた。

 国内組中心で臨んだE-1選手権メンバーでもあるMF成宮唯(INAC神戸レオネッサ)とMF吉田莉胡(INAC神戸レオネッサ)は、ニルス・ニールセン監督体制の海外組中心のチームには初の参加になる。メンバー発表会見に登壇したニールセン監督は「2人には最高の技術を見せてもらいたい」と期待を寄せた。

 30歳の成宮は、池田太前監督体制の2021年になでしこジャパンでデビューを果たした。3年前の女子アジアカップとE-1選手権にも出場し、E-1選手権では連覇にも貢献。代表12試合5得点と実績も十分だ。WEリーグでは2024-25シーズンにベストイレブンを受賞。今シーズンも首位を走るINAC神戸で13試合5得点を記録している。

 ニールセン監督は成宮について「ダイナミックなプレーが持ち味」と評する。今夏のE-1選手権では全3試合でスタメン入りと、すでに信頼も厚い。「いろんなゴールチャンスを自分で作ったり、チャンスを作る以外にも、深い位置までランニングする。攻撃の解決策や、もちろん彼女自身も得点を取ることもできる」。国際経験が豊富な点も評価しつつ、「チーム内でもいいキャラクター。選手によっては恐れてしまってリスクを取れないこともあるが、成宮唯選手はリスクを恐れず、ダイナミックに戦ってくれる選手」と期待を込めていた。

 23歳の吉田は、今夏のE-1選手権でデビューを飾った新鋭だ。特に今シーズンは、育成組織から所属してきたちふれASエルフェン埼玉を離れ、INAC神戸に移籍。さっそく強豪クラブをけん引し、13試合10ゴールと得点ランキング首位に立っている。指揮官は「現状で日本代表にいるストライカーとは、また異なったタイプのストライカー」と表現した。10月の欧州遠征2試合では、MF長谷川唯のループシュートで1得点を奪ったのみ。攻撃陣のさらなる活性化を目指すニールセン監督は「現状、日本代表は点が取れていないところもある。すばらしい新たな要素になる」と力を込める。

「(吉田は)ボールをネットに入れることが上手い選手。プレーがうまく見えなかったとしても、上手くつま先に当ててゴールしたり、自然に得点を取る機会を兼ね備えている。身長もあるし、すばやい動きもできる。ゴールチャンスに非常に強い」

 U-20女子ワールドカップなど世代別代表の国際大会では出場経験もあるが、なでしこジャパンではE-1選手権でのアジア相手のみ。WEリーグで活躍中の現状でFIFAランク9位のカナダ相手にどこまでできるか、ニールセン監督も「国際経験の経験で言うと、特にフィジカル面で対応に時間がかかるかもしれないが、ただそれは克服できると思っている」と語った。

「得点の嗅覚を持っているすばらしい選手で、ひざに当てて入れたりなどもしかしたら泥臭いゴールになるかもしれないが、ただ得点の取り方を知っている」。新たな得点パターンとして、吉田に期待することを挙げていた。

(取材・文 石川祐介)
石川祐介
Text by 石川祐介

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