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町田の徹底力に屈した横浜FM、宮市「チームとして統一されていた」植中「特長にやられた」喜田「自分たちの注意を上回った」

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連敗を喫した横浜F・マリノス

[6.15 J1第18節 横浜FM 1-3 町田 日産ス]

 横浜F・マリノスは今季4度目の逆転負けを喫し、今季2度目の連敗となった。ハリー・キューウェル監督は試合後の会見で「とても残念な気持ちでいっぱい。相手のほうが強度の部分で上回った」と敗戦を認めた。

 前半14分、FW宮市亮が先制点を挙げた。だが、その後は続かずに同43分にFC町田ゼルビアの得意とするセットプレーからDF昌子源に同点ゴールを許す。後半に入ると、町田の勢いに圧されて2失点。1-3で首位に屈した。

 キューウェル監督は後半からのチームのふがいなさを嘆く。「中央のところでパスが全然つながらない。相手にかっさられてしまう場面が多く、相手のハードワークが上回った」。町田の特徴について「ロング(ボール)をたくさん使って相手をイライラさせるような部分はある」と指摘しながらも「後半は(町田の)そういうところは抜きにして、自分たちがそういうところを感じないようなプレーになってしまった」と今回の敗因を自チームに見出していた。

 今季初ゴールとなる先制点を挙げた宮市は「この1点をきっかけにチームに貢献できる選手になっていきたい」と前を向いた。リーグ戦で初めて相まみえた町田の印象は「本当に徹底してきた」と舌を巻く。「ロングボールを蹴ってセカンドを拾って、そこからまた裏に抜ける。チーム全体として徹底されていた。最後の時間の使い方も、チームとして統一されていると思った」と勝者の力を認めていた。

 ベンチスタートのFW植中朝日は、試合を見守りながら勝利を目指した。町田のロングスロー時に使用するタオルを2度移動させるなど工作。結果として町田のスタッフによって元通りにされていた。「そこをいっぱい練習してきていると思ったので、少しでもなにかできればいいかなと思ってやった」と勝利へのこだわりをのぞかせた。自身は後半13分から出場も追いつくことはできず。「相手の強みを封じ込めることができなかった。(町田の)特長にやられてしまった」と悔しさをにじませた。

 キャプテンのMF喜田拓也は「セットプレーのところはもちろん気をつけていた」と振り返る。「相手が自分たちの注意を上回ったということ。時間帯や流れも含めて、勝つことに足りなかった」と悔やんだ。逆転負けが続く理由について「その体験があるゆえにナーバスになってしまったり、自信のところで表現しきれていない部分もチームにある」と分析する。キューウェル監督による新システムへの順応に時間がかかる部分などチーム事情もあるが、喜田は「みんなで痛みを伴いながら進んでいる」と強調した。

「収穫と改善を繰り返しているなかで、表現できることも増えている。ただ結果に結びきれていないことは、足りないものがあるというのも間違いない。それぞれができることの最大値を広げて、メンタリティのところでこのチームをなんとかしたいというものを全員が持つことも大事だと思う」(喜田)。試合終了時点で順位は13位。結果となって現れるその日まで、いまはただ前に進み続けるのみだ。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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