FC東京“帰還初陣”でPK戦5人目担当…19歳MF佐藤龍之介「決めて当たり前の感覚に」
MF
[2.7 J1百年構想EAST第1節 FC東京 1-1(PK5-4) 鹿島 味スタ]
特別大会ならではのPK戦を締めくくったのは、W杯イヤーの飛躍が期待される注目の19歳だった。FC東京MF佐藤龍之介はJ1百年構想リーグ開幕節・鹿島戦に後半18分から途中出場。積極的な姿勢で放った3本のシュートでゴールをこじ開けることはできなかったものの、同点の場合に行われるPK戦で勝負の5人目を担当し、「勝ち点2」を手繰り寄せるキックを沈めた。
16歳でFC東京とプロ契約を交わした佐藤はプロ3年目の昨季、期限付き移籍先の岡山でJ1リーグ戦28試合6得点と大ブレイク。年間のベストヤングプレーヤー賞を受賞し、日本代表でも5キャップを刻んだ。迎えた今季はFC東京へのレンタルバックを決断。1月にはU-21日本代表としてU23アジア杯にフル稼働していた影響もあり、開幕スタメンには至らなかったものの、後半18分からしっかりと出番を掴んだ。
相手は退場者を出して1人少なく、スコアは1-1の同点という状況。佐藤は勝ち点3をもぎ取るべく、シュートへの積極的な姿勢を見せた。
「相手がブロックを敷いてきた中、スペースでボールを受けたらまずはシュートだと思うのでそこは意識していた」。結果的にはシュート3本でノーゴールに終わり、「もう1点取って勝ちたかった」と振り返ったが、過去3度A代表に招集していた森保一監督も「チームの状況を理解した上で賢くアグレッシブにプレーしていた」と賛辞を送る奮闘だった。
そして最後にもう一つの見せ場が待っていた。特別大会は引き分けの場合、PK戦が行われるというレギュレーションになっており、佐藤はコイントスで後攻を引いたFC東京の5人目を担当。キッカーの順番はスタッフが決めているなか、「決めれば勝ち」「外せば負け」という状況で回ってくる可能性が最も高い順番での大役を任された。
「どの番号かは分からなかったけど、蹴るだろうとは思っていた。後攻の5番目は最後なので非常に大事な場面で任せてもらえて気が引き締まる思いだった」(佐藤)。そうして迎えたPK戦ではGKキム・スンギュが鹿島DF小池龍太のキックをストップしたため、佐藤の出番は「決めれば勝ち」という状況。プレッシャーの中でも堂々とペナルティスポットに着いた。
目の前に立つGKは昨季のJ1リーグ戦で得点を奪ったことがあり、日本代表では共にプレーした経験も持つGK早川友基。佐藤が選んだコースはど真ん中だった。「鹿島は決められたら負けの状態なので、キーパーと駆け引きしつつ。いいキーパーなので中途半端なコースに蹴るよりは自信を持って真ん中に蹴ることを直前に決めた」。このキックで決着がつき、FC東京は勝ち点2を獲得した。
高校2年生だった23年夏の日本クラブユース選手権決勝では1人目のキッカーとしてPKを外し、チームが準優勝に終わるという悔しい経験もしてきた佐藤。「あれ以来、試合では外していない。外したことで自分も練習してきたので、そういう経験が今日の経験につながっていると思う」。それ以降は25年2月のU20アジア杯準決勝イラン戦、今年1月のU23アジア杯準々決勝ヨルダン戦と、着実に自信をつけてきた自負がある。
ただ、その中でも今回のPK戦は異なる喜びがあった。「(アジアの戦いとは)サポーターの数も全く違うし、自分がずっと見てきたFC東京の選手としてPKを蹴るのは非常に大きい意味を持っていると思う」。実はこの日のPK戦では「非常にプレッシャーを感じていた」といい、それだけに「緊張感のある試合でPKを蹴れたのは自分にとってプラスになったのかなと思う」と充実感はひとしおだった。
しかし、PKを決めた後の喜びは意外にも控えめなものだった。「決めて当たり前の感覚にしていきたいので。もちろんめちゃくちゃ嬉しかったけど、まだリーグ戦の1試合目なので次につなげていきたい思いが強かった」。早くも先を見据える19歳は「こういった勝ち癖はもっともっと東京に必要なことだと思うのでいいスタートが切れた」と冷静にPK勝利を受け止めていた。
(取材・文 竹内達也)
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特別大会ならではのPK戦を締めくくったのは、W杯イヤーの飛躍が期待される注目の19歳だった。FC東京MF佐藤龍之介はJ1百年構想リーグ開幕節・鹿島戦に後半18分から途中出場。積極的な姿勢で放った3本のシュートでゴールをこじ開けることはできなかったものの、同点の場合に行われるPK戦で勝負の5人目を担当し、「勝ち点2」を手繰り寄せるキックを沈めた。
16歳でFC東京とプロ契約を交わした佐藤はプロ3年目の昨季、期限付き移籍先の岡山でJ1リーグ戦28試合6得点と大ブレイク。年間のベストヤングプレーヤー賞を受賞し、日本代表でも5キャップを刻んだ。迎えた今季はFC東京へのレンタルバックを決断。1月にはU-21日本代表としてU23アジア杯にフル稼働していた影響もあり、開幕スタメンには至らなかったものの、後半18分からしっかりと出番を掴んだ。
相手は退場者を出して1人少なく、スコアは1-1の同点という状況。佐藤は勝ち点3をもぎ取るべく、シュートへの積極的な姿勢を見せた。
「相手がブロックを敷いてきた中、スペースでボールを受けたらまずはシュートだと思うのでそこは意識していた」。結果的にはシュート3本でノーゴールに終わり、「もう1点取って勝ちたかった」と振り返ったが、過去3度A代表に招集していた森保一監督も「チームの状況を理解した上で賢くアグレッシブにプレーしていた」と賛辞を送る奮闘だった。
そして最後にもう一つの見せ場が待っていた。特別大会は引き分けの場合、PK戦が行われるというレギュレーションになっており、佐藤はコイントスで後攻を引いたFC東京の5人目を担当。キッカーの順番はスタッフが決めているなか、「決めれば勝ち」「外せば負け」という状況で回ってくる可能性が最も高い順番での大役を任された。
「どの番号かは分からなかったけど、蹴るだろうとは思っていた。後攻の5番目は最後なので非常に大事な場面で任せてもらえて気が引き締まる思いだった」(佐藤)。そうして迎えたPK戦ではGKキム・スンギュが鹿島DF小池龍太のキックをストップしたため、佐藤の出番は「決めれば勝ち」という状況。プレッシャーの中でも堂々とペナルティスポットに着いた。
目の前に立つGKは昨季のJ1リーグ戦で得点を奪ったことがあり、日本代表では共にプレーした経験も持つGK早川友基。佐藤が選んだコースはど真ん中だった。「鹿島は決められたら負けの状態なので、キーパーと駆け引きしつつ。いいキーパーなので中途半端なコースに蹴るよりは自信を持って真ん中に蹴ることを直前に決めた」。このキックで決着がつき、FC東京は勝ち点2を獲得した。
高校2年生だった23年夏の日本クラブユース選手権決勝では1人目のキッカーとしてPKを外し、チームが準優勝に終わるという悔しい経験もしてきた佐藤。「あれ以来、試合では外していない。外したことで自分も練習してきたので、そういう経験が今日の経験につながっていると思う」。それ以降は25年2月のU20アジア杯準決勝イラン戦、今年1月のU23アジア杯準々決勝ヨルダン戦と、着実に自信をつけてきた自負がある。
ただ、その中でも今回のPK戦は異なる喜びがあった。「(アジアの戦いとは)サポーターの数も全く違うし、自分がずっと見てきたFC東京の選手としてPKを蹴るのは非常に大きい意味を持っていると思う」。実はこの日のPK戦では「非常にプレッシャーを感じていた」といい、それだけに「緊張感のある試合でPKを蹴れたのは自分にとってプラスになったのかなと思う」と充実感はひとしおだった。
しかし、PKを決めた後の喜びは意外にも控えめなものだった。「決めて当たり前の感覚にしていきたいので。もちろんめちゃくちゃ嬉しかったけど、まだリーグ戦の1試合目なので次につなげていきたい思いが強かった」。早くも先を見据える19歳は「こういった勝ち癖はもっともっと東京に必要なことだと思うのでいいスタートが切れた」と冷静にPK勝利を受け止めていた。
(取材・文 竹内達也)
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