昨季J3王者・栃木シティは開幕3連敗…田中パウロ淳一「相手が全部J2で困っていることだらけ」
FW
[2.22 J2・J3百年構想EAST-A第3節 横浜FC 5-1 栃木C ニッパツ]
有名インフルエンサーとしての顔も持ちあわせるレフティが、さすがのクオリティーで昨季J1クラブに食らいついた。
栃木シティFW田中パウロ淳一は前半15分、右サイドでDF細井響との競り合いを制し、セカンドボールを拾うと、相手のプレスを受けにくい絶妙なコース取りでドリブル突破。最後は自慢の左足スルーパスで決定機を導くと、FW鈴木武蔵のシュートは右ポストに当たったが、FW西谷和希が押し込んで先制点が決まった。
昨季のJ3リーグで猛威をふるった田中パウロの打開力あってこその先制点。ところが試合後、前向きな手応えは残っていないようだった。「ああなると得意なので。でもあそこまで持っていくためにどうやっていくかというのがこれからの課題になると思います」。先制後は風上で優位に立ちながらもクロスから2失点を喫し、風下となった後半は防戦一方のまま3失点。試合を通して見ると、攻撃の強みを出し切れない試合に終わった。
攻撃の強みを出すためには守備の安定が不可欠。特に人数をかけて守っている場面で崩されているシーンが多いのは改善すべき点だ。
「ハイプレスをしている時はいいけど、それ以外のところでラインがズルズル下がる時のディフェンスが僕たちはそこまでうまくできていない。ブロックを作った時のディフェンスができていないと思う。横浜FCはリスクを負って攻めてきていたので、僕たち(攻撃陣)が余計に戻るべきなのか、(逆に)リスクを負って残っていくべきなのかというのはまた。次やるときはもっとうまくできると思います」
これで栃木CはJ2・J3百年構想リーグ開幕3連敗。昨季のJ3リーグで優勝し、夏開幕の26-27シーズンからはJ2リーグで戦うことが決まっているなか、開幕節・仙台戦(●1-4)、第2節・秋田戦(●0-1)と続いてJ2相手に悔しいスタートを切っている。田中パウロ自身は2021年の松本山雅FC時代以来のJ2参戦となるが、現時点では「充実感はない。負けているので」と言い切る。
それでも本格的なJ2シーズンの開幕を半年後に控えるなか、J2・J3の相手と同じグループに入り、昇降格なしで戦えるというこの百年構想リーグの存在を前向きにも受け止めている。
「“百年構想”で良かったなとは思います。ここで負けないとどんどん出てこないような課題ばかり。今まで練習試合は相手がJ3だったので困らなかったけど、いまやっているのは相手が全部J2で困っていることだらけ。うまくいかないこともある。でもゴールを決めたりうまくいった瞬間もあるし、攻撃的なところは残しながらも、相手のクオリティーが上がったことはちゃんと頭に入れてこれからプレーしないといけないですね」
そんな新たなチャレンジは栃木シティのサポーターも十分に理解しているようで、この日の試合前後も温かい声援がチームに向けられている。一方、田中パウロがもう一つの主戦場とするSNSなどでは厳しい声も日々届いているようだ。
「もうボロカスですけど。でも今のうちに叩かれまくったほうがストーリーできるし、いいかなとは思いますね」。SNSで大きな注目を浴びる身とはいえ、まだ開幕3試合。それも今季の開幕節ですでにゴールまで決めている選手にバッシングが向けられるというのは、より注目度の高いJ1カテゴリの他の選手にもない環境だ。
それでも田中パウロは「もちろん過激な人だけなので。チームがということもない。でもあれがあったから次やるというふうには受け止めてやっていきたいなと思います」とリバウンドメンタリティーを持ち続け、ピッチ内でのパフォーマンスにつなげていく構えだ。
「もうちょっとうまくやっていかないといけない。でもそれはみんな受け止めてやっているので。もともとうまくいくとは思っていない。J3には絶対に勝たないといけないけど、J2にはどれだけできるか。100%やるけど、でも試さないと、これから先のためにということもある。そこは前向きに捉えている」
3連敗という現実、ピッチ外の喧騒、特別大会ゆえの利点。田中パウロ淳一は全てを織り込みながら未来に進んでいる。
(取材・文 竹内達也)
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有名インフルエンサーとしての顔も持ちあわせるレフティが、さすがのクオリティーで昨季J1クラブに食らいついた。
栃木シティFW田中パウロ淳一は前半15分、右サイドでDF細井響との競り合いを制し、セカンドボールを拾うと、相手のプレスを受けにくい絶妙なコース取りでドリブル突破。最後は自慢の左足スルーパスで決定機を導くと、FW鈴木武蔵のシュートは右ポストに当たったが、FW西谷和希が押し込んで先制点が決まった。
昨季のJ3リーグで猛威をふるった田中パウロの打開力あってこその先制点。ところが試合後、前向きな手応えは残っていないようだった。「ああなると得意なので。でもあそこまで持っていくためにどうやっていくかというのがこれからの課題になると思います」。先制後は風上で優位に立ちながらもクロスから2失点を喫し、風下となった後半は防戦一方のまま3失点。試合を通して見ると、攻撃の強みを出し切れない試合に終わった。
攻撃の強みを出すためには守備の安定が不可欠。特に人数をかけて守っている場面で崩されているシーンが多いのは改善すべき点だ。
「ハイプレスをしている時はいいけど、それ以外のところでラインがズルズル下がる時のディフェンスが僕たちはそこまでうまくできていない。ブロックを作った時のディフェンスができていないと思う。横浜FCはリスクを負って攻めてきていたので、僕たち(攻撃陣)が余計に戻るべきなのか、(逆に)リスクを負って残っていくべきなのかというのはまた。次やるときはもっとうまくできると思います」
これで栃木CはJ2・J3百年構想リーグ開幕3連敗。昨季のJ3リーグで優勝し、夏開幕の26-27シーズンからはJ2リーグで戦うことが決まっているなか、開幕節・仙台戦(●1-4)、第2節・秋田戦(●0-1)と続いてJ2相手に悔しいスタートを切っている。田中パウロ自身は2021年の松本山雅FC時代以来のJ2参戦となるが、現時点では「充実感はない。負けているので」と言い切る。
それでも本格的なJ2シーズンの開幕を半年後に控えるなか、J2・J3の相手と同じグループに入り、昇降格なしで戦えるというこの百年構想リーグの存在を前向きにも受け止めている。
「“百年構想”で良かったなとは思います。ここで負けないとどんどん出てこないような課題ばかり。今まで練習試合は相手がJ3だったので困らなかったけど、いまやっているのは相手が全部J2で困っていることだらけ。うまくいかないこともある。でもゴールを決めたりうまくいった瞬間もあるし、攻撃的なところは残しながらも、相手のクオリティーが上がったことはちゃんと頭に入れてこれからプレーしないといけないですね」
そんな新たなチャレンジは栃木シティのサポーターも十分に理解しているようで、この日の試合前後も温かい声援がチームに向けられている。一方、田中パウロがもう一つの主戦場とするSNSなどでは厳しい声も日々届いているようだ。
「もうボロカスですけど。でも今のうちに叩かれまくったほうがストーリーできるし、いいかなとは思いますね」。SNSで大きな注目を浴びる身とはいえ、まだ開幕3試合。それも今季の開幕節ですでにゴールまで決めている選手にバッシングが向けられるというのは、より注目度の高いJ1カテゴリの他の選手にもない環境だ。
それでも田中パウロは「もちろん過激な人だけなので。チームがということもない。でもあれがあったから次やるというふうには受け止めてやっていきたいなと思います」とリバウンドメンタリティーを持ち続け、ピッチ内でのパフォーマンスにつなげていく構えだ。
「もうちょっとうまくやっていかないといけない。でもそれはみんな受け止めてやっているので。もともとうまくいくとは思っていない。J3には絶対に勝たないといけないけど、J2にはどれだけできるか。100%やるけど、でも試さないと、これから先のためにということもある。そこは前向きに捉えている」
3連敗という現実、ピッチ外の喧騒、特別大会ゆえの利点。田中パウロ淳一は全てを織り込みながら未来に進んでいる。
(取材・文 竹内達也)
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